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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):第一生命HD、三菱UFJ、アシックス

第一生命HD <日足> 「株探」多機能チャートより
■第一生命HD <8750>  2,191円  -40 円 (-1.8%)  本日終値
 第一生命ホールディングス<8750>、T&Dホールディングス<8795>など生保株が安い。米国では前週のFOMCでイエレンFRB議長が今後の利上げにそれほど積極的な姿勢ではないことが確認された。またトランプ米大統領の打ち出す経済政策も、金額的にサプライズを与えるような内容ではなかったことから、米長期金利は足もと2.4%台に低下傾向にある。長期運用を主眼とする生保株は長短金利差による利ザヤが取りにくくなるとの見方から売りが優勢となっている。

■三菱UFJ <8306>  745.7円  -13.3 円 (-1.8%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>などメガバンクが冴えない展開。米国ではトランプ大統領が打ち出す経済政策に先行き不透明感が意識され始めている。額面通りの巨額インフラや減税が実施されるかどうかにやや懐疑的なムードが漂う。また、イエレンFRB議長も15日のFOMC後の記者会見で利上げを急がない姿勢を示したこともあって、米長期金利は足もと上昇トレンドが一服しており、20日時点で2.4%台まで低下している。米長期金利の上昇が収益機会につながる三菱UFJなどにとって、株価面ではネガティブ材料となっている。

■アシックス <7936>  1,882円  -13 円 (-0.7%)  本日終値
 アシックス<7936>は5日続落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が17日付で投資判断「ニュートラル」を継続しつつ、目標株価を2280円から2040円へ引き下げたことが弱材料視された。同証券では、16年12月期の減益要因であった北米市場の動向については、コア・パフォーマンスシューズ市場の回復は早くとも17年秋冬シーズン以降になると判断。従来、前提としていた春夏途中からの回復から回復時期の前提を後倒しとしたことで、17年12月期営業利益予想を296億円から232億円へ、18年12月期を同339億円から279億円へ下方修正している。

■クボタ <6326>  1,769円  -9.5 円 (-0.5%)  本日終値
 クボタ<6326>が続落。岩井コスモ証券が前週末17日付のリポートで、目標株価を1800円から1960円へ引き上げたが、投資判断を「A」から「B+」へ引き下げたことが嫌気された。17年12月期は国内市場での農機や建機の需要回復、そして海外市場では北米やアジアなどでの需要好調を背景に、営業利益予想は会社計画の1980億円を上回る2070億円を見込んでいる。ただ、株価は前回レポートの目標株価を達成したため、投資判断をいったん引き下げた。

■サンバイオ <4592>  1,059円  -3 円 (-0.3%)  本日終値
 サンバイオ<4592>が続落。前週末17日の取引終了後に発表した18年1月期の連結業績予想が、売上高6億6200万円(前期比62.6%減)、営業損益39億4500万円の赤字(前期19億3200万円の赤字)、最終損益39億8200万円の赤字(同18億3500万円の赤字)と営業赤字拡大を見込んでいることが嫌気された。北米で大日本住友製薬<4506>と共同開発しているSB623の慢性期脳梗塞を対象としたフェーズ2b臨床試験に関して開発協力金収入が見込まれるものの、これに伴う臨床試験や、日米で実施している外傷性脳損傷フェーズ2グローバル臨床試験に関する研究開発費38億8800万円を見込んでいることなどが赤字幅拡大の要因としている。なお、17年1月期決算は、売上高9億4900万円(前の期比19.2%減)、営業損益19億3200万円の赤字(前の期11億2500万円の赤字)、最終損益18億3500万円の赤字(同9億8800万円の赤字)だった。

■トヨタ自動車 <7203>  6,373円  -4 円 (-0.1%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>、、富士重工業<7270>など自動車株に売りが先行。足もとの米長期金利が低下傾向にあり、これを受けて日米の金利差拡大思惑が後退、外国為替市場では1ドル=112円台半ばまで円高が進行しており、輸出採算悪化に対する警戒感が売りを誘っている。また、18日に閉幕したG20後の共同声明で、前回まで明記されていた「保護主義に対抗する」との文言が米国の要求で削除されたことが伝わっており、これも自動車株に対する見切り売りにつながっている。

■ケアサービス <2425>  853円  +150 円 (+21.3%) ストップ高   本日終値
 ケアサービス <2425> [JQG]がストップ高に買われ、昨年来高値を更新した。同社が17日に、中国・北京市に介護事業を展開する合弁会社を設立すると発表したことが買い材料視された。中国の北京精益順欣養老管理と合弁会社を4月中旬に設立し、訪問入浴のフランチャイズ本部として介護事業を開始する。同社の出資比率は60%。現地法人と組み、北京を中心とした広域エリアで加速度的に事業を推進していく方針。発表を受けて、急速に高齢化が進む中国での介護事業の本格展開による業績への寄与に期待する買いが殺到した。併せて、中国子会社が上海松江区葬儀場に続き、上海閔行区葬儀場でエンゼルケア(死後処置)サービスの提供を開始すると発表している。

■NIC <5742>  1,813円  +257 円 (+16.5%)  本日終値
 17日、エヌアイシ・オートテック <5742> [JQ]が17年3月期の連結経常利益を従来予想の6.7億円→7.9億円に18.4%上方修正。増益率が19.1%増→41.1%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。主力の生産設備用アルミフレームやクリーンブースなどの受注が想定より伸びることが寄与。業務システム更新や新規機械設備の導入による経費節減効果も上振れに貢献する。業績上振れに伴い、期末一括配当を従来計画の29円→30円(前期は23円)に増額修正したことも支援材料となった。

■GMOクラウド <3788>  1,980円  +201 円 (+11.3%)  本日終値  東証1部 上昇率3位
 GMOクラウド<3788>は急反発。同社は17日、グループのGMOグローバルサインが世界最大級の半導体設計会社の英ARM社と「mbed IoT Device Platform パートナー」契約を結んだと発表。今後の展開などが期待されたようだ。mbed IoT Device Platform パートナーとは、ARM社のサービスを基盤に、互いの技術を活用して新たなIoTデバイスの開発やビジネス展開を行うパートナープログラム。まずは今夏から、ARM社のIoT向けプラットフォーム「mbed Platform」を活用し、GMOグローバルサインの電子証明書発行システムと、ICチップ書き込みマシンを連携する仕組みの開発・検証を行うとしている。

●ストップ高銘柄
 遠州トラック <9057>  1,300円  +300 円 (+30.0%) ストップ高   本日終値
 など、3銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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