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【特集】イーレックス Research Memo(1):中計『Dash 1000』の順調な進捗で、売上高1,000億円が視野に

イーレックス <日足> 「株探」多機能チャートより

■要約

イーレックス<9517>は電力小売事業を展開する独立系の特定規模電気事業者、いわゆる新電力(Power Producer and Supplier=PPS)企業である。競争力のあるベースロード電源、機動的な販売戦略といった特長を武器に、2016年からの電力全面自由化の流れのなかで高成長を目指している。

1. 2017年3月期通期予想を上方修正し、株式分割と増配を発表
2017年3月期第3四半期決算は、売上高22,049百万円(前年同期比32.8%増)営業利益2,442百万円(同141.6%増)と大幅増収増益で着地した。同社は、営業利益の期初の通期予想に対する進捗率が91.7%に達したことを受け、2017年3月期通期見通しについて上方修正を発表した。同時に、3月7日を効力発生日とする1対3の割合での株式分割と、実質増配も発表された。

2. 電力小売りの顧客は高圧・低圧両分野で計画どおり拡大中で、電源調達も順調
業績が好調な背景は、電力小売先の顧客の獲得が、高圧分野(大口需要家)、低圧分野(小口需要家)ともに順調に拡大していることが挙げられる。電力調達面でも、かねて建設を進めてきた佐伯発電所が2016年11月に商業運転を開始し、以来順調な操業を続けている。佐伯で発電した分の一部をJEPX(一般社団法人日本卸電力取引所)で卸売しているが、インバランスコスト算定において原価低減方向に働いたことも利益を押し上げた。

3. 販売では沖縄進出、電源では豊前プロジェクトの資金調達完了
中期経営計画『Dash 1000』の進捗も順調だ。この中計の骨格はバイオマス発電所による自社電源確保と強固な販売ネットワークの確立の2つだが、いずれも順調に進捗している。販売では提携ネットワークを構築済みであるほか、沖縄進出も決定した。今後は四国進出が視野に入ってくるとみられる。電源確保の面では、同社がイニシアチブを取る豊前プロジェクトについて、プロジェクトファイナンスのスキームが完了した。今後控える沖縄等追加の電源施設建設についても順調に準備が進んでいる状況だ。

4. 現行中期経営計画の完遂で、売上高1,000億円が視野に
現在の中期経営計画『Dash 1000』は4?5年後の売上高1,000億円に至る準備ステージという位置付けで、それが名前の由来ともなっている。2017年3月期の上方修正は、同社が進める事業展開が、PPS企業として正しい方向を向いていることの証左の1つであると弊社では評価している。『Dash 1000』で進める電源確保や顧客獲得が順調に進めば、売上高1,000億円の達成は、『Dash 1000』が終了した翌年の2020年3月期にも達成される可能性が出てきたと弊社ではみている。

■Key Points
・発電から販売までの一貫体制を構築。低コストの大規模バイオマス発電に強み
・第3四半期は大幅増収増益で着地し、通期見通しを上方修正
・大船渡・豊前の両プロジェクトが本格的に始動。資金調達にも目途

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《HN》

 提供:フィスコ
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