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【市況】今週の【早わかり株式市況】 昨年来高値を更新、円安とメジャーSQ通過で買い膨らむ

日経平均 <週足> 「株探」多機能チャートより

 今週の株式市場は、週末に為替の円安基調とSQ通過で買いが膨らみ、日経平均株価は終値ベースで昨年来高値を更新。年初からのボックス相場の上限に到達した。

 週初の6日は、為替の円高基調が嫌気されたほか、メジャーSQや期末の接近による機関投資家のポジション調整売りに押され、日経平均は続落した。

 翌7日は欧米株安を受けて終始売り優勢だったものの、下値も堅く日経平均は57円の狭いレンジの値動きだった。8日も手掛かり材料難の中、週末にメジャーSQや米雇用統計の発表を控え買い気に乏しく4日続落となった。9日は為替が円安方向に振れたことで押し目買いが入り、小幅に反発した。

 10日は米長期金利上昇を背景に為替が円安方向に振れたことでリスク選好の買いが強まったうえ、メジャーSQ通過で買い戻しも膨らみ、日経平均の上げ幅は一時300円を突破。大幅続伸で終値ベースの昨年来高値を約2ヵ月ぶりに更新した。

 日経平均株価は、前週比135円(0.70%)高の1万9604円と3週続伸して取引を終了。年初から続くボックス相場の上限に貼り付く格好となった。週間の振れ幅は424円と、前週の672円から縮小した。


 来週は、期末を控えたポジション調整売りが一巡した可能性があることから、ボックス相場の上限突破に向けた攻防が想定される。円安基調が続けばボックス相場からの脱出が期待される。
 重要イベントとしては、14日-15日開催のFOMCと15日-16日開催の日銀の金融政策決定会合という日米の金融会合が最大のイベントだ。特にFOMCで金利引き上げが決定されるか注視が必要だろう。そのほか、国内では13日朝に発表される1月機械受注統計、海外では14日発表の中国2月鉱工業生産指数や15日に実施されるオランダ議会選挙などが注目される。

◆マーケット・トレンド(3月6日~10日)

【↓】 3月 6日(月)―― 続落、円高やポジション整理で売りに押された
 日経平均 19379.14( -90.03)  売買高14億0897万株 売買代金 1兆7209億円

【↓】 3月 7日(火)―― 3日続落、欧米株安やポジション調整の売りが重荷
 日経平均 19344.15( -34.99)  売買高15億7596万株 売買代金 1兆9866億円

【↓】 3月 8日(水)―― 4日続落、手掛かり材料難のなか売り優勢
 日経平均 19254.03( -90.12)  売買高16億2603万株 売買代金 2兆0144億円

【↑】 3月 9日(木)―― 5日ぶり反発、円安で輸出株中心に押し目買い
 日経平均 19318.58( +64.55)  売買高15億9502万株 売買代金 1兆8791億円

【↑】 3月10日(金)―― 大幅続伸・昨年来高値、円安でリスク選好の買い強まる
 日経平均 19604.61( +286.03)  売買高22億6716万株 売買代金 2兆9483億円

◆セクター・トレンド(3月6日~10日)

(1)JX <5020> 、出光興産 <5019> など石油株が買われ業種別上昇率トップ
(2)日産自 <7201> など自動車、HOYA <7741> など精密といった輸出株は続伸
(3)野村 <8604> 証券、第一生命HD <8750> など保険といった金融株も堅調
(4)リクルート <6098> などサービス、アサヒ <2502> など食品といった内需株の一角が買われた
(5)新日鉄住金 <5401> など鉄鋼、住友鉱 <5713> など非鉄といった素材株は総じて低調

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