【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):NOK、日本新薬、ナ・デックス
NOK <日足> 「株探」多機能チャートより
NOK<7240>が続伸。9日の取引終了後、有機ハイドライド型水素ステーションのコスト低減に貢献する新技術として、水素分離用高性能大型炭素膜モジュールの開発に成功したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同社と産業技術総合研究所(産総研)と共同で進めていたもので、有機ハイドライドから燃料電池自動車(FCV)用超高純度水素を分離精製する新規の分離技術として、高性能炭素膜に関する共同研究を実施し、今回の開発につながったという。また、同モジュールは各種水素精製だけでなく、二酸化炭素やメタンなど多様なガスの分離精製への応用も可能としている。
■日本新薬 <4516> 6,000円 +60 円 (+1.0%) 本日終値
日本新薬<4516>が反発。岩井コスモ証券は9日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価を6200円から7000円に引き上げた。17年3月期第3四半期(16年4~12月)の売上高は前年同期比20%増の762億円、営業利益は同2.5倍の174億円と大幅な増収増益を達成。新製品群の伸長に加え、ロイヤルティー収入や原薬売上高の拡大などが寄与した。なかでも自社創薬品「ウプトラビ錠」(一般名・セレキシパグ)の成長力は高く今後の展開を期待している。また、配当性向30%を目安に利益成長による増配姿勢を示すなど株主還元に積極的な点も評価している。
■コーセル <6905> 1,413円 +14 円 (+1.0%) 本日終値
コーセル<6905>が高い。午前11時頃に発表した、第3四半期累計(16年5月21日~17年2月20日)連結決算が、売上高163億9900万円(前年同期比0.5%減)、営業利益24億7700万円(同4.3%増)、純利益18億3800万円(同8.7%増)と営業増益となり、通期計画の営業利益26億9000万円(前期比16.7%増)に対する進捗率が92%に達したことから、通期計画の上振れ期待が高まったようだ。円高の影響で北米販売が落ち込み、売上高は減収となったが、経費削減活動を展開しコスト削減に努めたことが寄与した。なお、17年5月期通期業績予想は、売上高218億3000万円(前期比1.1%増)純利益19億3000万円(同15.4%増)の従来予想を据え置いている。
■シップHD <3360> 3,180円 +10 円 (+0.3%) 本日終値
シップヘルスケアホールディングス<3360>がしっかり。岩井コスモ証券が9日付のリポートで、投資判断「B+」、目標株価3600円でカバレッジを開始した。大型医療機関の建て替えや再整備における医療機器や設備の導入を一括でバックアップするトータルパックプロデュース事業が主力。プロジェクト案件は堅調に推移しているほか、M&A効果も寄与し17年3月期営業利益は前期比12.5%増の158億円を見込んでいる。また、国内の新規事業の展開や海外での取り組みが着実に進展していることや、海外での事業展開が加速する見通しであることを評価し、18年3月期は同175億円を見込んでいる。
■積水ハウス <1928> 1,885円 +3 円 (+0.2%) 本日終値
9日、積水ハウス <1928> が決算を発表。17年1月期の連結経常利益は前の期比18.9%増の1909億円に拡大して着地。続く18年1月期も前期比2.6%増の1960億円に伸び、5期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期は米ウッドサイド・ホームズの買収効果などで国際事業の収益が拡大するほか、国内では賃貸住宅や不動産管理受託が伸びる。業績好調に伴い、今期の年間配当は前期比11円増の75円に増配する方針とし、前日終値ベースの配当利回りは3.99%に上昇した。同時に、発行済み株式数の2.68%にあたる1900万株の自社株を消却すると発表。併せて、19年1月期に営業益2300億円(17年1月期実積は1920億円)を目指す中期経営計画も発表した。
■ユニバーサル <6425> 4,000円 -385 円 (-8.8%) 本日終値
9日、ユニバーサルエンターテインメント <6425> [JQ]が自己株処分による550万株の売り出しを海外で実施すると発表したことが売り材料視された。売り出し株式数は発行済み株式数の6.86%におよぶ規模とあって、株式の需給悪化を懸念する売りが向かった。売出価格は3950円。調達資金の約207億円はフィリピンのカジノリゾートの運営資金に充てる。
■クミアイ化学工業 <4996> 667円 -45 円 (-6.3%) 本日終値 東証1部 下落率2位
9日、クミアイ化学工業 <4996> が決算を発表。17年10月期第1四半期(16年11月-17年1月)の連結経常利益が前年同期比21.2%減の13.3億円に減少して着地したことが売り材料視された。海外で主力の畑作用除草剤「アクシーブ剤」が在庫調整の影響で落ち込んだうえ、前期は上期に販売が集中したこともあり大幅な減収となったことが響いた。
■丸善CHI <3159> 365円 -7 円 (-1.9%) 本日終値
丸善CHIホールディングス<3159>が反落。9日取引終了後、17年1月期の連結業績予想の修正を発表し、営業利益を24億1000万円から20億3000万円(前期比7.9%減)へ、最終利益を11億7000万円から5億3000万円(同48.3%減)へ下方修正したことが嫌気されている。一部連結子会社の退職給付債務の算定方法を変更したことにより費用を計上したほか、店舗・ネット販売事業に関する固定資産の減損損失を計上するためとしている。なお、文教市場販売事業および図書館サポート事業が堅調に推移したことや、店舗・ネット販売事業でフランチャイズ店への卸売り上げが増加したことなどにより売上高は1765億円から1784億円(前期比1.9%増)へ上方修正した。
■ナ・デックス <7435> 874円 +150 円 (+20.7%) ストップ高 本日終値
9日、ナ・デックス <7435> [JQ]が決算を発表。17年4月期第3四半期累計(16年5月-17年1月)の連結経常利益が前年同期比47.6%増の12.8億円に拡大して着地したことが買い材料視された。国内で自動車関連メーカーを中心にレーザー設備などの生産設備が販売好調だったことが寄与。付加価値の高い製品の販売が伸びた米国事業の利益拡大も増益に貢献した。通期計画の13億円に対する進捗率は98.7%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。
■ザッパラス <3770> 535円 +80 円 (+17.6%) ストップ高 本日終値
9日、ザッパラス <3770> が非開示だった17年4月期の連結経常利益は前期比71.9%増の2億7500万円に拡大する見通しを示したことが買い材料視された。主力の占いコンテンツの売上が増加に転じるほか、円安による為替差益の発生が利益を押し上げる。業績回復に伴い、従来未定としていた期末一括配当を5円実施し、2期ぶりに復配する方針としたことも支援材料となった。
●ストップ高銘柄
ピーバンドットコム <3559> 3,350円 +500 円 (+17.5%) ストップ高 本日終値
テイン <7217> 554円 +80 円 (+16.9%) ストップ高 本日終値
など、4銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース