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【市況】SQ通過も結局は翌週のFOMC待ちといったムードか【クロージング】

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

9日の日経平均は5営業日ぶりに反発。64.55円高の19318.58円(出来高概算15億9000万株)で取引を終えた。注目されていたADP雇用報告では、民間部門雇用者数が29.8万人増と、市場予想の18.5万人増を上回る大きな伸びとなった。これにより週末の雇用統計を待たずに来週のFOMCでの利上げが確実視される格好。シカゴ日経225先物は大阪比70円高の19320円、円相場は1ドル114円台半ばとやや円安に振れて推移するなか、自律反発の流れをみせている。

その後前引け際には19262.98円まで上げ幅を縮める場面もみられたが、25日線などテクニカル面での支持線レベルで下げ渋る格好となり、19300円処でのこう着が続いた。セクターではゴム製品、精密機器、ガラス土石、非鉄金属、金属製品、証券、輸送用機器が上昇。半面、鉱業、鉄鋼、電力ガス、石油石炭、倉庫運輸、保険が冴えない。

日経平均は5日線と25日線とのレンジ取引をみせている。5日線に上値を抑えられる格好で前引けにかけて上げ幅を縮めており、手掛けづらさが窺える。もっとも、メジャーSQのほか、米雇用統計を控えていることもあり、自律反発ながらも戻りの鈍さは想定内であろう。13週線は上回ってきており、煮詰まり感が台頭するなか、明日の大引けで13週線を上回って終えることが出来るかが注目される。

明日はメジャーSQを通過することから幾分需給は軽くなるだろう。ただし、結局の処は米雇用統計を見極めたいとするムードから、翌週のFOMC待ちといった流れの中で、こう着感が強まりそうだ。物色についても、対象は絞られてくるとみられるが、中小型株への個人主体の値幅取りの動きが続きそうだ。

《AK》

 提供:フィスコ

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