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【特集】【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家元・社長:変化するインバウンド需要!今後見直されようインバウンド関連銘柄

USEN <日足> 「株探」多機能チャートより

以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家元・社長氏(ブログ「元投資顧問会社社長のチラシの裏」)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2017年3月3日15時に執筆


中国人観光客を中心とした『爆買い』は鳴りを潜めていますが、買い物以外のインバウンド需要が発生しているものと考えられ、体験・サービス分野は今後も成長が期待出来るでしょう。

今回は体験・サービス分野中心にインバウンド関連銘柄を深堀特集したいと思います。


■インバウンド需要の変化
インバウンドとは海外から国内へ来る観光客の事。インバウンド消費とは海外からの観光客が消費するお金の事です。

観光庁による訪日外国人消費動向調査(2016年7月?9月期)を見ると、外国人旅行消費額は前年比2.9%減の9717億円となり、全盛期と比較すると消費額は陰りを見せてきています。前年同期比が減少したのは2011年10月-12月期以来です。


▽爆買いの終焉
インバウンド消費が低迷してきている原因としては円高の影響や、ブームの終焉を迎え、インバウンド消費の中心となっていた『中国人観光客による爆買い』が控えられるようになった事が挙げられます。


▽買い物中心からサービスや文化体験へ
外国人観光客一人当たりが買い物に消費する金額は減少傾向にあります。しかし、日本の文化やサービスなどに関心を寄せる外国人観光客は多く、買い物の為に訪れるのではなく、『日本ならではの体験』をする為に日本を訪れる外国人が増えています。その裏付けとして、2016年の累計が2,403万9千人(前年同期比21.8%増)となり、4年連続で過去最高を更新しています。

数年前と比べ、都市部の街で見かける外国人が増えている事からも、体感的に「外国人観光客が増えている」と実感する場面も増えているのではないでしょうか。


■国家を挙げての後押し
安倍総理は「観光は成長戦略の大きな柱の一つであり、地方創生の切り札だ。世界が訪れたくなる日本を目指し、観光先進国という新たな高みを実現していく。」と述べている事で、外国人観光客を呼び込む政策が期待されます。

観光産業を「GDP600兆円達成に向けたエンジン」と位置付けている事からも、今後新たなインバウンド政策が出される期待は高いと考えられます。


■今後のインバウンド
お伝えしたように、買い物中心から、日本の文化やサービスを体験したいという需要が増えています。例えば日本の桜やお城を見学する、地吹雪体験ツアーに参加するなど、旅の醍醐味である『思い出』を残す為の旅行へとシフトしていると考えられる為、インバウンド関連銘柄への見直しが入る期待は高いでしょう。

ではそういった背景を踏まえて、今後注目される期待が高いインバウンド関連銘柄を見て参ります。


■インバウンド関連銘柄
▽USEN<4842>
訪日外国人向け情報サイト『Cozy Japan(コージージャパン)』を運営しています。

『Cozy Japan』は『観る・食べる・寝る』という訪日外国人の三大ニーズに応える、訪日外国人向け情報ポータルサイトで、有名スポットだけではなく、隠れた観光スポットや魅力を伝えることで、全国各地へ外国人観光客を誘致する、としている事から、再物色期待の高い体験型のインバウンド関連銘柄として注目です。

▽アドベンチャー<6030>
3月1日の取引終了後、同社が運営する航空券予約サイト「skyticket」が、JTBグループで「JTBホームページ」「るるぶトラベル」などのWebサイトなどを運営するi.JTB(東京都品川区)と国内宿泊施設の情報連携を開始したと発表しており、業績への寄与が期待されます。

外国人観光客が日本を訪問するにあたり、飛行機や宿泊施設の手配は必須であり、買い物での消費額が落ち込んでも、同社のようなサービスは今のインバウンド需要に合っていると言えるでしょう。

▽その他のインバウンド関連銘柄一覧
寿スピリッツ<2222>
ぐるなび<2440>
ジェイテック<2479>
JALUX<2729>
BEENOS<3328>
オリエンタルランド<4661>
楽天<4755>
日本スキー場開発<6040>
日本ビューホテル<6097>
サンリオ<8136>
タカチホ<8225>
プロルート丸光<8256>
セブン銀行<8410>
アクリーティブ<8423>
東武鉄道<9001>
相鉄HD<9003>
京成電鉄<9009>
東日本旅客鉄道<9020>
東海旅客鉄道<9022>
近鉄グループHD<9041>
日本航空<9201>
ANA<9202>
ワイヤレスゲート<9419>
日本通信<9424>
昭文社<9475>
エイチ・アイ・エス<9603>
共立メンテナンス<9616>
日本空港ビルデング<9706>
帝国ホテル<9708>
ロイヤルホテル<9713>
ホテルニューグランド<9720>
藤田観光<9722>
京都ホテル<9723>



当ブログでは、個人的に注目しているテーマ関連株の深掘り、個別銘柄の考察、世界経済の今後の流れ、投資全般に役立つ情報を定期的に発信しています。チャート画像付きでの解説などもありますので、ブログも併せてお読み頂けますとより深くご理解頂けるかもしれません。

「投資顧問会社社長 ブログ」で検索してもらえれば、当ブログ「元投資顧問会社社長のチラシの裏」が出てくると思います。

《KS》

 提供:フィスコ

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