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【注目】今週の「妙味株」一本釣り! ─ トクヤマ

トクヤマ <日足> 「株探」多機能チャートより

●トクヤマ <4043>  【目標株価】700円(24日終値547円)

半導体用シリコンで業績成長路線復活」

 トクヤマ <4043> は上昇トレンド途上にあるが、先高期待は強く要注目場面が続きそうだ。化学品やセメントメーカーとして知られる同社だが、収益成長の柱を担っているのは、世界屈指のシェアを誇る多結晶シリコンで、半導体向け需要の取り込みが加速している。マレーシアのシリコン生産プラントの大型投資の失敗で業績に大きな打撃を被ったものの、17年3月期は営業利益段階で330億円と前期比4割を超える増益、最終損益は210億円と前期実績の1005億円の赤字から回復色が鮮明となる。構造改革が一巡した18年3月期以降は損益の改善がさらに加速する見通しにある。

 トクヤママレーシアの譲渡で赤字事業が連結から外れ、半導体用シリコンの数量増効果に加え、化成品の好調やセメントの採算改善効果も寄与する。これを受け、国内外の機関投資家に、いったんは外した同社株を買い直す動きが株高に反映されているもよう。10年前の2007年2月には上場来高値2300円をつけた実績もあり、天井の高さは魅力。復配にむけたシナリオが現実味を帯びてくれば組み入れが加速していく可能性もある。

●極楽湯HD <2340>  【目標株価】1300円(24日終値917円)

「持ち株会社に移行し中国進出を強化」

 極楽湯ホールディングス <2340> [JQ]はスーパー銭湯を全国で直営およびフランチャイズ展開しており、最近は中国へも積極進出している。今年1月1日付の持ち株会社への移行により、海外進出と新業態への取り組みを迅速化するとしており、今後の動向が注目される。

 17年3月期の連結営業利益は6億5000万円(前期比44.8%増)を見込む。国内の既存店客数が一部店舗のリニューアル効果などで堅調に推移しているほか、中国では15年2月に上海市にオープンした「極楽湯金沙江温泉館」がフルに売り上げに寄与。17年3月期第4四半期(17年1-3月)には16年11月に武漢市にオープンした「金銀潭温泉館」の売り上げが計上される予定だ。同社は今後も中国展開に注力する意向で、1月30日には現地でホテルなどを運営している万信酒店グループと上海市で今秋にも温浴施設をフランチャイズ方式で出店することで合意したと発表している。

 株価は800円近辺で下値を固める動きから上放れしつつあり、足もとでは900円台を回復。テクニカル面では、25日移動平均線と75日移動平均線が接近しつつあり、ゴールデンクロスが視野に入り始めている。


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