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2017年02月25日20時00分

【特集】上昇先取り! 魅惑の「2018年3月期」大幅増益候補“10銘柄” <株探トップ特集>

エスクリ <日足> 「株探」多機能チャートより

―日経平均1万9500円は天井にあらず、来期「高変化」株に仕込みの好機―

 昨年11月の大統領選でトランプ氏が勝利して以降、米国株式市場と日本株式市場はともにトランプ相場の旋風に巻かれるように株価水準を大きく切り上げてきた。しかし、今年2月を境に、これまでの日米同時株高の構図に変化が生じている。NYダウが記録的な連続最高値更新を続ける一方で日本株は上値の重さが露呈しているのだ。日経平均株価は1万9500円ラインをボックス上限とするもみ合いが2ヵ月以上続いている。目先は企業の第3四半期決算発表通過で、買い手掛かり材料が不足していることに加え、円高含みに推移するドル円相場を横目に、気迷いムードが拭えない地合いといってよい。

●195ブレークを前に仕込むなら今

 ただ冷静にみれば、日経平均1万9500円近辺はもみ合い相場の上値抵抗ラインとはなっているものの、“天井”ではない。いずれブレークする時が来る。米株高に後れを取ってはいるものの、今は次のステップに向けた雌伏の時であり仕込みのチャンスと捉えておきたい。

 この時期、3月決算企業に対するマーケットの視線は今期(17年3月期)の業績見通しを通り越して、その次に来る変化、すなわち来期(18年3月期)の業績に向かっている。

 今期は既に第3四半期の発表が終了しており、仮に進捗率の高さを根拠に通期上方修正余地の高い銘柄を仕込んでも、会社側の発表で上振れが確認された時点で買い直されることはまずない。来期の業績見通しのほうに視線が集中するためだ。むしろ今期増額分が来期の伸び率鈍化に反映された場合は、逆に売りのターゲットになる可能性が高い。

●18年3月期は全体で2ケタ近い増益と風向き良好

 したがって、ここは今期の業績がたとえ減益予想であっても、来期にプラスの高変化が見込める銘柄を先回りして仕込んでおくのが有力な作戦といえる。

 来期の企業業績については東証1部ベースで経常9~10%増益が予想されている。業種別では、グローバルな景気回復を背景に市況産業に強い追い風が吹く。鉄鋼セクターが前期比6割強の増益が有望視されるほか、非鉄、紙パルプ、機械などが増益率上位を占める見通しだ。ただし、個別で見ると業績高変化銘柄は業態に関係なく点在しており、個人投資家としては、ピンポイントで成長期待の高い銘柄に照準を絞るのが得策である。

 別掲の10銘柄は来期に大幅経常増益が見込まれる銘柄リストであり、業績変化が株価に反映される前に捉えてみたい銘柄だ。

●成長路線復帰のエスクリ、日本商業開発は海外に期待

 エスクリ <2196> はホテルや邸宅風施設での結婚式を企画・運営する。組数増加で足もとの業績は好調、今期業績上振れ着地の可能性が高い。地方都市を中心に出店した店舗が収益に寄与。来期はさいたま新都心が開業し成長路線復帰が鮮明となりそうだ。

 日本商業開発 <3252> は土地売買や賃貸に特化した地主ビジネスを展開しており、今中間期は不動産売却益の剥落も負ののれん特別利益計上で2ケタ最終増益を確保。23日に米連結子会社を通じ、ニューヨーク市マンハッタンで販売用不動産を取得したことを発表しており、今後もニューヨークや、シドニーを中心に不動産投資を実施する計画で業容拡大期待が膨らんでいる。

●ダイトケミクスは半導体追い風、洋鋼鈑は来期倍化へ

 ダイトーケミックス <4366> [東証2]は半導体や液晶向け感光性材料や写真材料、医薬中間体にも展開。スーパーサイクルともいわれる半導体市況の好調が同社に恩恵を与えている。来期も半導体の高集積化・微細化が進むなかで高付加価値材料への需要が業績を支える。

 東洋鋼鈑 <5453> はスチール缶用ブリキの大手で、ハードディスク基板や液晶光学フィルムなど機能材料関連にも展開している。前期、今期と大幅減益が続くが、ハードディスク基板の歩留まり改善が業績を後押し、来期経常利益は倍化する公算が大きい。

●UACJは設備増強でフル享受、島精機はユニクロと連携

 UACJ <5741> はアルミ圧延の最大手。自動車軽量化がアルミ部品のニーズを喚起している。車や飲料缶向けの旺盛な需要に対応して、ボトルネック解消のためタイや北米で大型設備投資を実施する計画で、中期的な需要をフル享受することへの期待が高まっている。

 島精機製作所 <6222> は繊維機械の大手で、横編み機は世界でも屈指で同社売上高の8割近くを占める。今期経常利益は前期比77%増の高変化を見込むが、来期はさらにそこから5割増と変貌する見通し。ユニクロとの連携も思惑材料となっている。

●逆張り好機の洋エンジ、京三製は東京五輪で更新需要

 東洋エンジニアリング <6330> は逆張り好機。米国エチレン設備製造でコストが大幅に増加し今期利益予想を大幅に下方修正したが、来期はその分、増益幅が大きく膨らむ可能性が高まっている。株価は既に大きく売り叩かれており安値買いの好機にある。米GEと連携して日本の大型火力発電所の建設に動き出すことも改めて材料視されそうだ。

 京三製作所 <6742> は鉄道信号を主力とする信号大手メーカーで、JRだけでなく私鉄向けでも高い納入実績を持つ。東京五輪関連の更新需要が控えるほか、来期は大手私鉄向けが収益を後押しする。半導体応用機器にも注力しており、高水準の半導体設投需要も心強い。今期3割減益見通しも織り込み上昇波鮮明。PBRは依然0.7倍前後と割安だ。

●Vテクは“規格外”の成長期待、超低PBRのGSIクレオス

 ブイ・テクノロジー <7717> は昨年5月を境に株価を大変貌させた。大規模なフラット・パネル・ディスプレー関連の設備投資需要を取り込み、コスト低減努力も利益改善に反映、経常利益は前期に続き今期も倍増となる見通しだが、来期も成長に陰りはみられない。中国メーカーとの間で有機EL関連装置など大型案件の交渉中で66%増益はさらに大きく上振れする可能性も出ている。

 GSIクレオス <8101> は、繊維を主力とする専門商社だが洋品やアパレルなど川下にも展開、工業製品などの非繊維部門にも定評がある。特にナノカーボンの代表的材料であるカーボンナノチューブ(CNT)の開発で先駆、三菱電機製の車載スピーカーに採用されるなど実績を重ねている。低位株ならではの魅力内包、PBR0.5倍台で下値不安に乏しい。

◆来期大幅増益銘柄を狙え!◆
                  18年3月期
銘柄 <コード>         株価 予想増益率
エスクリ <2196>         856   43
日本商業開発 <3252>      1933    2.9倍
ダイトーケミ <4366> [東証2]  932   53
洋鋼鈑 <5453>          465    2.2倍
UACJ <5741>         316   45

島精機 <6222>         3755   50
洋エンジ <6330>         271   12倍
京三製 <6742>          421    2.1倍
Vテク <7717>        1万6220   66
クレオス <8101>         145   58

※株価は2月24日現在(単位:円、%)

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