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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):日水、郵船、新日鉄住金

日水 <日足> 「株探」多機能チャートより
■日本水産 <1332>  574円  +12 円 (+2.1%)  本日終値
 21日、日本水産 <1332> が配当修正を発表。17年3月期の年間配当を従来計画の5円→6円(前期は5円)に増額修正したことが買い材料視された。業績好調を踏まえ、株主への利益還元を増やす。今期の経常利益は前期比13.5%増の235億円と2期ぶりに過去最高益を更新する見通し。併せて、株主優待制度を新設すると発表。毎年3月末時点の株主を対象に、500株以上保有で同社商品3000円相当、1000株以上保有で同5000円相当を贈呈する。商品は特定保健用食品の健康飲料「イマークS」またはビン詰め・缶詰セット。発表を受けて、株主還元の拡充を好感する買いが向かった。

■日本郵船 <9101>  254円  +5 円 (+2.0%)  本日終値
 日本郵船<9101>、商船三井<9104>など海運株が総じて上昇。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数が前日21日時点で5日続伸、21ポイント高で778まで水準を切り上げており、同指数との株価連動性の高い海運株を刺激するかたちとなった。世界的な景況感の回復を背景に鉄鉱石価格や銅、アルミなど非鉄市況の上昇が顕著となっており、ばら積み船市況もその流れに乗り始めた。

■阿波銀行 <8388>  774円  +15 円 (+2.0%)  本日終値
 阿波銀行<8388>が後場動意。この日の14時ごろ、上限を220万株(発行済み株式総数の0.98%)または17億円とする自社株買いを発表し、これが材料視された。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するためとしている。取得期間は3月1日から24日まで。なお、今回取得した自己株式は消却を予定している。

■新日鐵住金 <5401>  2,871.5円  +52 円 (+1.8%)  本日終値
 新日鉄住金<5401>、ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>がいずれも昨年来高値を更新するなど鉄鋼株の上昇が顕著。鉄鋼セクターは中国の鉄鋼の過剰生産による供給過剰も、直近は中国が国内の鉄鋼生産能力を削減する方針にあることで市況が改善傾向にあり、米国トランプ政権下でのインフラ投資計画や中国の公共投資計画など、産業資材として鉄の需要は高まる方向にある。来期の企業業績でも鉄鋼セクターは収益伸び率で筆頭格にあり、見直し買いが入りやすくなっている。

■ニッコンHD <9072>  2,479円  +44 円 (+1.8%)  本日終値
 ニッコンホールディングス<9072>が3日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が21日付のリポートで、レーティングは「ホールド」を継続し、目標株価を2500円から2600円へ引き上げたことが好感された。同証券では、テスト事業に加え自動車・部品関連のアウトソーシングにより梱包事業が好調に推移していると評価し、17年3月期営業利益予想を185億円から188億円(会社計画178億円)へ小幅増額している。また、18年3月期営業利益予想を197億円から200億円へ、19年3月期は同215億円から218億円へ引き上げている。

■トランザクション <7818>  2,133円  +38 円 (+1.8%)  本日終値
 トランザクション<7818>が後場上げ幅を拡大。この日正午ごろ、連結子会社トレードワークスが、小学館集英社プロダクション(東京都千代田区)とライセンス契約を締結し、「ポケットモンスター」がデザインされたトラベル雑貨製品の販売を開始すると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。今回のライセンス契約締結は、トレードワークスが培ってきたトラベル雑貨製品に関するノウハウと、世界的人気であるキャラクター「ポケットモンスター」が持つコンテンツ・デザイン力を取り入れることで、ファッション性の高いトラベル雑貨製品を幅広い年齢層へ向けて発信し、顧客層の拡大を図るのが狙い。トラベル雑貨ブランド「gowell」から、「ポケモンバッグとめるベルト」「ポケモンスーツケースベルト」「ポケモンアイマスク」「ポケモンネックピロー」などを4月末に発売する。なお、同件による17年8月期業績への影響は軽微としている。

■富士ソフト <9749>  2,856円  +45 円 (+1.6%)  本日終値
 21日、富士ソフト <9749> が株主優待制度を新設すると発表したことが買い材料視された。毎年12月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、はがき・住所録作成ソフト「筆ぐるめ」を贈呈する。発表を受けて、株主還元の拡充を好感する買いが向かった。

■三井物産 <8031>  1,738.5円  +24.5 円 (+1.4%)  本日終値
 三井物産<8031>や住友商事<8053>が新高値。21日の原油価格が上昇したほか、非鉄市況が堅調に推移していることが好感された。三井物産の場合、今月8日に17年3月期連結純利益を従来予想の2200億円から3000億円(前期実績は834億1000万円の赤字)に増額修正したことも評価されている。鉄鉱石や石炭価格の上昇により金属資源セグメントの業績予想を引き上げた。三井物産の配当利回りは約2.9%前後、住友商も同3.3%の水準にあり期末の配当取りの動きが強まっている様子だ。

■東京エレクトロン <8035>  11,315円  +145 円 (+1.3%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>が6日ぶりに反発。米フィラデルフィア半導体指数は21日、一時990.59と2000年8月以来、16年半ぶりの水準に上昇している。米株式市場では、インテルやマイクロン・テクノロジーなどの半導体メーカーのほかアプライド・マテリアルズといった半導体製造装置メーカーが買われている。これを受け、東エレクにも買いが流入している。

■トピー工業 <7231>  3,280円  +40 円 (+1.2%)  本日終値
 トピー工業<7231>がしっかり。21日の取引終了後、17年3月期の連結業績予想について、純利益は45億円から59億円(前期比3.5倍)へ上方修正したことが好感された。千葉県市川市の賃貸用不動産の土地・建物売却に伴い固定資産譲渡益70億4600万円を特別利益として計上するため。なお、鉄スクラップ価格が第3四半期に高騰し、第4四半期も上昇基調で推移していることから、鉄鋼事業の利益水準が大きく下振れるとみており、売上高は2150億円から2070億円(同4.1%減)へ、営業利益は75億円から57億円(同43.0%減)へ下方修正した。

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