【特集】10-12月期“利益成長株”ベスト30【大中型株編】 <成長株特集>
三井物 <日足> 「株探」多機能チャートより
本特集では、時価総額1000億円以上の銘柄を対象(金融・電力を除く)に、直近3ヵ月の10-12月期(第3四半期)に利益成長が著しい経常増益率の上位30社をピックアップし、増益率の高い順に並べた。下表では、四半期ベースの「増益連続期数」、4-12月期経常利益の通期計画に対する進捗割合を表す「対通期進捗率」も併せて記した。
増益率トップの大京 <8840> は利益率の高いマンションの引き渡しが大きく進み、10-12月期の経常利益は前年同期比8.2倍の59.7億円に急拡大して着地。2位のアルパイン <6816> は円安による輸出採算の改善や為替差益の発生に加え、持分法投資利益の増加で利益が急回復した。
選出リストでは、アルパインをはじめ、円安が好影響をもたらした企業が多く入っている。3位の北越紀州製紙 <3865> はカナダのパルプ会社の買収効果、4位のニプロ <8086> は医薬品事業の好調に加え、両社とも為替差益の発生が利益を大きく押し上げた。
5位の三井物産 <8031> は鉄鉱石・石炭価格の上昇、8位のジェイ エフ イー ホールディングス <5411> は棚卸資産評価益の発生や円安が追い風となった。7位のソフトバンクグループ <9984> の利益回復は米スプリントの損益改善によるところが大きい。
9位の島精機製作所 <6222> 、11位の日新電機 <6641> 、14位のセガサミーホールディングス <6460> は売上高も2ケタ増を達成している。島精機はニット横編機、日新電は液晶・有機EL製造用イオン注入装置、セガサミーはパチスロ機といった主力製品の販売が好調だった。さらにコスト削減や原価低減を進めたことも利益を増幅させた。島精機は円安効果も大きかった。
このほか、21位の東ソー <4042> 、23位の三井化学 <4183> の化学2社は石油化学製品などの採算が大きく改善した。
┌ 経常利益 ┐ 増益 対通期
コード 銘柄名 増益率 10-12月 連続期数 進捗率 予想PER
<8840> 大京 721 5977 1 64.8 13.8
<6816> アルパイン 614 7158 1 119 17.8
<3865> 北越紀州紙 525 5506 2 89.2 17.7
<8086> ニプロ 355 17041 2 119 18.3
<8031> 三井物 329 155684 2 - 10.0
<5741> UACJ 287 5441 1 71.3 19.2
<9984> ソフトバンク 285 309632 1 - -
<5411> JFE 271 54319 1 63.1 24.8
<6222> 島精機 271 2630 2 61.8 24.2
<6417> SANKYO 252 7499 1 144 127
<6641> 日新電 236 7920 5 77.3 13.5
<7242> KYB 229 6277 2 73.1 11.9
<5949> ユニプレス 200 7431 2 81.0 10.7
<6460> セガサミー 194 19923 1 131 13.3
<6963> ローム 187 22846 1 98.7 33.6
<4528> 小野薬 172 25066 4 79.7 25.5
<6971> 京セラ 159 50128 1 75.9 25.4
<4043> トクヤマ 159 10664 6 93.2 9.6
<4516> 日新薬 157 12661 3 141 46.0
<9766> コナミHD 154 12613 4 82.5 26.4
<4042> 東ソー 145 38855 2 71.9 9.2
<5975> 東プレ 142 7619 2 78.8 11.9
<4183> 三井化学 140 27598 4 76.4 9.9
<8058> 三菱商 139 276807 3 - 9.4
<7287> 日精機 139 9985 1 81.6 12.9
<7735> スクリン 120 9092 1 69.3 14.8
<5901> 洋缶HD 116 15749 2 98.7 17.2
<6702> 富士通 111 42173 3 - 15.9
<8933> NTT都市 107 9873 1 70.2 20.1
<7974> 任天堂 106 79993 2 164 31.2
※経常利益の単位は百万円。今期赤字見通しの銘柄は除いた。
※「-」:今期の経常利益もしくは最終利益が非開示のため、算出していません。
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