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【通貨】為替週間見通し:もみあいか、米利上げペースを見極める展開

ドル円 <日足> 「株探」多機能チャートより

■トランプ政権の不確実性高まり、ドルは伸び悩む

先週のドル・円相場は伸び悩み。トランプ政権幹部のマイケル・フリン大統領補佐官(国家安全保障担当)が13日に辞任し、大統領周辺における求心力の低下が見られたことやトランプ政権の政策運営の不確実性に対する市場の不安が高まり、リスク回避的なドル売りが優勢となった。

14、15日に行われたイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言では「経済が軌道維持すれば一段の金利調整が必要になる可能性がある」、「利上げを過剰に長く待つことは賢明ではない」などの見解が示された。イエレン議長は「財政政策の変更は見通しに影響する可能性もある」と指摘し、トランプ政権の税制改革がインフレ進行を促し、利上げペースは多少速まる可能性があるとの見方が広がった。また、15日に発表された1月米消費者物価指数(CPI)と1月米小売売上高は予想を上回り、ドルは一時114円96銭まで買われる場面があった。

しかしながら、米経済指標の改善や株高継続にも関わらず、米長期金利は上げ渋ったことや欧州の政治不安に対する市場の警戒感が再び高まり、17日のニューヨーク市場でドルは一時112円62銭まで下落。取引終了時点にかけて米国株の上昇や原油先物の続伸を意識したドル買いが入ったことでドルは112円84銭でこの週の取引を終えた。取引レンジ:112円62銭-114円96銭。

■もみあいか、米利上げペースを見極める展開

今週のドル・円はもみあいか。米連邦準備理事会(FRB)による利上げ加速への期待は残されているものの、いくつかの不安材料もあることから、売買が交錯する展開となりそうだ。イエレンFRB議長や他のFOMCメンバーは追加利上げに前向きな見解を表明しており、現時点で6月、9月、12月の年内3回の利上げ見通し(市場コンセンサス)は変わっていない。

1月31日-2月1日に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(22日公表)の内容を基にして3月14-15日開催のFOMCでの利上げへの期待が高まった場合、ドル買いが再び強まる見通し。早期追加利上げ観測が台頭し、米長期金利の上昇が続いた場合、ドル相場を押し上げる効果がありそうだ。ただし、議事要旨の内容が予想以上にハト派的だった場合、早期追加利上げ観測は後退し、ポジション調整的なドル売りが広がる可能性がある。

一方、トランプ政権による税制改正案の早期提示が待たれる。市場では米国経済へのテコ入れ策への思惑が広がっており、株高が続けばドル堅調地合いは続きそうだ。ただ、大統領側近の国会安全保障担当補佐官のマイケル・フリン氏は就任後1カ月も経たずに辞任した。また、労働長官の指名辞退などトランプ政権の人事はもたついており、政権運営に対する市場の不安感は引き続きドル上昇を抑える一因となろう。

【米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録公表】(22日公表予定)
1月31日-2月1日開催のFOMCでは、政策金利を据え置きが決定された。市場の一部に3月利上げの期待が残されており、その可能性を探る手がかりとなろう。前回2016年12月13-14日の会合で言及されたドル高のリスクがどのような表現となるか注目される。

【米・1月新築住宅販売件数】(24日発表予定)
24日発表の1月新築住宅販売件数は年率換算で57.5万戸、前月比+7.3%と予想されており、12月実績(53.6万戸、-10.4%)との比較で大幅な改善が予想されている。ただし、米利上げの影響で住宅関連指標が悪化した場合には、ドル売り材料となる。

予想レンジ:111円00銭-115円00銭

《FA》

 提供:フィスコ
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