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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):アスクル、デジアーツ、宝HLD

アスクル <日足> 「株探」多機能チャートより
■アスクル <2678>  3,675円  +160 円 (+4.6%)  本日終値
 アスクル<2678>が大幅高。30日の取引終了後に発表した1月度(16年12月21日~17年1月20日)の月次売上高(単体ベース)が、前年同月比8.6%増となり、22カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。主力分野のBtoB事業が3.9%増となったことに加えて、成長分野のLOHACOが42.1%増と高い伸び率を維持したことが貢献した。株価は直近で下落基調が続いていただけに、月次動向をきっかけとした反騰狙いの買いも入ったようだ。

■デジタルアーツ <2326>  2,998円  +118 円 (+4.1%)  本日終値
 30日、デジアーツ <2326> が決算を発表。17年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益が前年同期比85.9%増の11.3億円に拡大して着地したことが買い材料視された。情報流出事件の増加を背景に、企業や地方自治体向けに主力のセキュリティ対策ソフトの販売が大きく伸びたことが寄与。通期計画の14億円に対する進捗率は81.0%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■宝ホールディングス <2531>  1,079円  +41 円 (+4.0%)  本日終値
 宝ホールディングス<2531>が続急伸。30日の取引終了後、17年3月期の連結業績予想について、営業利益を126億円から131億円(前期比12.2%増)へ、純利益を82億円から83億円(同17.6%増)へ上方修正しており、これを好感した買いが入った。売上高はほぼ計画通りに推移していることから2341億円(同3.9%増)で据え置いたが、宝酒造グループで国内酒類事業が順調に推移していることに加え、海外子会社が計画を上回る見通しであることが寄与する。また、タカラバイオ<4974>グループが遺伝子医療に関する収入などで計画を上回る見込みであることも利益を押し上げるという。また、業績予想の修正に伴い、従来12円を予定していた期末一括配当を13円に引き上げるとあわせて発表しており、これも好材料視されている。前期実績の12円に対しては1円の増配となる。なお、第3四半期累計(16年4~12月)決算は、売上高1722億1800万円(前年同期比1.2%増)、営業利益127億4100万円(同26.3%増)、純利益88億7600万円(同35.6%増)だった。

■フルキャスト <4848>  943円  +21 円 (+2.3%)  本日終値
 フルキャストホールディングス<4848>、テクノプロ・ホールディングス<6028>、アルプス技研<4641>などが全般相場急落のなかで買い優勢となるなど人材サービス関連株が強い動きをみせた。厚生労働省がきょう午前に発表した16年の平均有効求人倍率は前年比0.16ポイント上昇の1.36倍と1991年以来、25年ぶりの高水準となった。また単月ベースでも、16年12月の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0.02ポイント上昇の1.43倍で、91年7月以来、25年5か月ぶりの水準に達している。

■横河ブHD <5911>  1,437円  +31 円 (+2.2%)  本日終値
 30日、横河ブリッジホールディングス <5911> が17年3月期の連結経常利益を従来予想の71億円→78億円に9.9%上方修正。増益率が1.8%増→11.8%増に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。今期業績の上方修正は昨年10月に続き、2回目となる。橋梁大型工事の最終設計変更による利益増額などが上振れに貢献する。

■4℃ホールデ <8008>  2,482円  +40 円 (+1.6%)  本日終値
 4℃ホールディングス<8008>が6連騰。大和証券が30日付のリポートで、レーティング「2(アウトパフォーム)」、目標株価2900円でカバレッジを開始したことが好感された。ジュエリー事業が業績を牽引しているが、さらなるチャネル戦略やブランド価値向上策の推進により中長期的に事業拡大が見込まれることや、新規ブランドが好調なことを評価。また、バリュエーション面で割安感があり、株主還元にも積極的であるとしている。同証券では、17年2月期営業利益は69億円(会社計画65億5000万円)、18年2月期が同76億円、19年2月期は同84億円を見込んでいる。

■日本特殊陶業 <5334>  2,544円  +23 円 (+0.9%)  本日終値
 日本特殊陶業<5334>が続伸。30日の取引終了後に発表した第3四半期累計(16年4~12月)連結決算は、売上高2729億1800万円(前年同期比5.2%減)、営業利益393億7700万円(同23.7%減)、純利益310億5200万円(同21.3%増)となり、最終利益が2割増で着地したことが好感されている。中国や欧州を中心に自動車販売が伸びていることを背景に、主力の自動車向け点火プラグやセンサーの販売が好調だったが、円高による目減りが大きく売上高・営業利益を押し下げた。ただ、前期に米国での自動車関連製品に関する和解金を特別損失として計上していたため、最終利益は大幅に伸長した。なお、17年3月期通期業績予想は、売上高3508億円(前期比8.5%減)、営業利益471億円(同28.9%減)、純利益300億円(同2.6%減)の従来予想を据え置いている。

■東邦チタニウム <5727>  902円  +4 円 (+0.5%)  本日終値
 東邦チタニウム<5727>が全般軟調相場に逆行し5日続伸と気を吐いている。スポンジチタンは在庫調整を経て、中長期的に航空機向けなどに好調な需要が見込まれている。「今後20年間で民間航空機の新造需要は600兆円規模ともいわれており、スポンジチタンはその巨大市場の恩恵を受けることになる」(市場関係者)との指摘もある。そのなか売上高の約7割を金属チタン事業で占める同社は、生産性改善効果が今後の収益に反映される可能性が高まっている。既に16年9~12月期は同事業の損益が黒字化しており、17年3月期通期利益見通しも増額している。来期は販売増効果に加え販売価格上昇が同社の利益をV字回復へといざなう公算が大きい。

■NEC <6701>  261円  -55 円 (-17.4%)  本日終値  東証1部 下落率トップ
 30日、NEC <6701> が17年3月期の連結最終利益を従来予想の500億円→200億円に60.0%下方修正。減益率が34.1%減→73.7%減に拡大する見通しとなったことが売り材料。宇宙航空事業の採算悪化に加え、国内外通信事業者の設備投資が低調に推移することが響く。

■北陸電力 <9505>  1,137円  -130 円 (-10.3%)  本日終値  東証1部 下落率2位
 北陸電力<9505>が急落、昨年来安値を更新した。同社は30日の取引終了後、17年3月期の連結最終損益が10億円の赤字(前期は128億9100万円の黒字)となる見通しだと発表した。燃料価格の上昇などが響き5期ぶりの赤字に転落する。今期年間配当も前期比15円減の35円に減配する。

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