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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):東燃ゼネ、ハウス食G、東芝

東燃ゼネ <日足> 「株探」多機能チャートより
■東燃ゼネラル石油 <5012>  1,355円  +19 円 (+1.4%)  本日終値
 東燃ゼネラル石油 <5012> が4日続伸し、連日で昨年来高値を更新した。27日、16年12月期の連結経常損益を従来予想の470億円の黒字→770億円の黒字(前の期は2.9億円の赤字)に63.8%上方修正したことが買い材料視された。10-12月期の石油製品や石油化学品のマージンが想定を上回ったことが寄与。原油価格の持ち直しで在庫評価益80億円(前回予想では在庫評価損20億円)が発生したことも利益を押し上げた。

■KOA <6999>  1,321円  +18 円 (+1.4%)  本日終値
 KOA<6999>が連日の昨年来高値更新。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が前週末27日付のリポートで、レーティング「ニュートラル」を継続し、目標株価を930円から1270円へ引き上げたことが好感された。同証券では、車載向け部品を中心に一般産機や白物家電も合わせた成長分野の拡大が続いていることに加え、研究開発を加速し、高付加価値品の需要取り込みを図る戦略を評価。17年3月期営業利益予想を従来の21億円(会社計画27億4000万円)から28億円へ、18年3月期は同20億円から32億円へ、19年3月期は同24億円から36億円へ大幅に見通しを引き上げている。

■ハウス食品グループ本社 <2810>  2,426円  +18 円 (+0.8%)  本日終値
 ハウス食品グループ本社<2810>が3日続伸。前週末27日取引終了後、17年3月期第3四半期累計(16年4~12月)の連結決算を発表し、売上高は2144億1400万円(前年同期比21.6%増)、営業利益は113億円(同18.4%増)と、2ケタ増収増益だったことが好感された。レトルトカレーの主力商品「カリー屋カレー」と複数パックの「プロクオリティ」を中心に売り上げを牽引したほか、コストコントロールを推進したことにより利益率の向上につながった。なお、壱番屋<7630>を子会社化したことに伴い、前期に特別利益を計上した影響から、最終利益は89億円(同61.6%減)となった。なお、通期業績予想は従来見通しを据え置き、売上高2853億円(前期比17.9%増)、営業利益110億円(同2.1%増)、最終利益73億円(同67.7%減)を見込んでいる。

■クスリアオキ <3549>  4,775円  +35 円 (+0.7%)  本日終値
 27日、クスリのアオキホールディングス <3549> が1月度(12月21日~1月20日)の月次営業速報を発表。ドラッグ店舗と調剤薬局の合計の既存店売上高が前年同月比6.3%増と今期に入り8ヵ月連続で前年実績を上回ったことが買い材料視された。既存店客数は同4.7%増とプラスに転じ、既存店客単価は同1.6%増だった。また、全店売上高では同19.2%増と2ケタのプラスが続いた。

■合同製鐵 <5410>  1,949円  -174 円 (-8.2%)  本日終値  東証1部 下落率2位
 27日、合同製鐵 <5410> が17年3月期の連結経常利益を従来予想の32億円→25億円に21.9%下方修正。減益率が40.1%減→53.2%減に拡大する見通しとなったことが売り材料視された。主な原材料である鉄スクラップの価格の高騰を受け、コスト削減や販売価格の是正に取り組んだものの、販売価格値上げの遅れが影響する。

■東芝 <6502>  250.3円  -9.6 円 (-3.7%)  本日終値
 東芝<6502>が急反落。米原発事業に絡む巨額損失計上に伴い、財務毀損への懸念が取り沙汰されているが、稼ぎ頭の半導体事業の分社化でこの難局を乗り切れるか否かに市場の注目が集まっている。半導体事業分社化で新会社株式を一部売却することによる債務超過解消の方針が伝わっているが、市場の一部にはこれに対しやや懐疑的な見方も出ており、目先は売りが優勢となった。SMBC日興証券では27日付のリポートで同社株に対する投資評価を「2」継続(目標株価は310円継続)でフォローしている。半導体事業分社化については、外部からの出資比率20%未満とする方針では、原発事業の減損が7000億円前後に達する場合は債務超過回避に不十分であり、取引銀行や政府金融機関などによるさらなる資本増強が必須と推測される、と指摘している。

■クックパッド <2193>  1,005円  -15 円 (-1.5%)  本日終値
 クックパッド<2193>が4日ぶり反落。同社は27日、16年12月期の連結決算で、のれんの減損損失として約35億円を計上すると発表。主に、米国、スペイン、中東、インドネシアの海外レシピサービスでのれん代を計上する。経営体制の変更を受け、事業計画を見直すなか、収益計画に変更が生じた。ドイツ証券では28日、同社株の格付けの「ホールド」と目標株価940円を継続したが、「経営方針で業績が変動する可能性には注視したい」と指摘している。

■信越化学工業 <4063>  9,791円  -99 円 (-1.0%)  本日終値
 信越化学工業<4063>が続落。前週末27日の取引終了後に発表した第3四半期累計(16年4~12月)連結決算は、売上高9222億2800万円(前年同期比5.5%減)、営業利益1811億100万円(同11.5%増)と2ケタ営業増益となったものの、決算期待から26日には上場来高値1万120円をつけるなど直近で上昇局面にあっただけに、目先の材料出尽くし感から利益確定売りが出ているようだ。円高の影響で売上高は減少したものの、塩化ビニルが米シンテック社の増産効果などで2ケタ増益となったほか、メモリデバイス向けやロジックデバイス向けに半導体シリコンも堅調に推移した。また、マスクブランクスなどが好調だった電子・機能材料も増益に貢献した。なお、17年3月期通期業績予想は、売上高1兆1800億円(前期比7.8%減)、営業利益2250億円(同7.9%増)の従来予想を据え置いている。

■三菱UFJ <8306>  747.2円  -5.7 円 (-0.8%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>などメガバンクへの売りが目立つ。地銀株も軒並み安く、業種別騰落率で「銀行」は33業種中で値下がり率トップに売り込まれる場面もあった。トランプ新政権下での金融規制緩和期待や米長期金利の上昇を背景にメガバンクは買われたが、現時点では期待先行の要素も強いだけに、きょうは地合い悪のなか利食い急ぎの動きがみられる。前週末の米国株市場ではゴールドマン・サックスやシティグループなど金融株が売られており、その流れも影響したが、直接的には三井住友が前週末27日に16年4~12月期決算発表で最終2ケタ減益だったことがネガティブに作用しているもよう。日銀のマイナス金利政策導入による爪痕が改めて確認される状況となった。なお、三菱UFJの決算発表は2月3日、みずほは1月31日を予定しており、これを見極めたいとの思惑も働いているようだ。

●ストップ高銘柄
 リアルコム <3856>  867円  +150 円 (+20.9%) ストップ高   本日終値
 アズジェント <4288>  948円  +150 円 (+18.8%) ストップ高   本日終値
 博展 <2173>  635円  +100 円 (+18.7%) ストップ高   本日終値
 ダイトーケミックス <4366>  976円  +150 円 (+18.2%) ストップ高   本日終値
 など、5銘柄

●ストップ安銘柄
 パートナーエージェント <6181>  577円  -100 円 (-14.8%) ストップ安   本日終値
 以上、1銘柄

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