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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~トランプ物色強まる、為替離れで株主導の相場展開

ドル円 <日足> 「株探」多機能チャートより

26日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・トランプ物色強まる、為替離れで株主導の相場展開
・ドル・円は113円35銭、ドル・円は下げ渋り、押し目買いで113円を維持
・ソフトバンクG、日本郵船、ABCマートなど6社が目標株価変更



■トランプ物色強まる、為替離れで株主導の相場展開

日経平均は大幅に続伸。275.34円高の19332.84円(出来高概算12億5000万株)で前場の取引を終えた。25日の米国市場では主要企業の決算のほか、トランプ政権への政策期待を背景に、NYダウは初の2万ドルを突破した。この流れからシカゴ日経225先物清算値は大阪比140円高の19210円となり、これにサヤ寄せする格好から買いが先行した。その後も強含みの展開が続いており、一時19350円を超える場面もみられた。

セクターでは証券、保険、銀行、海運、化学、電気機器、精密機器、その他金融が上昇。半面、鉱業のみがマイナスだった。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1400を超えており、全体の7割を占めている。売買代金上位では、メガバンク3行のほか、ソフトバンクG<9984>、トヨタ自<7203>、ファナック<6954>、野村<8604>、キーエンス<6861>、SMC<6273>、信越化<4063>が堅調。半面、Vテク<7717>、任天堂<7974>、LINE<3938>、日本電産<6594>が冴えない。

日経平均はマドを空けての上昇で25日線を突破すると、その後も同線を上回っての推移が続いている。価格帯別出来高では商いが膨れている水準であり、ここからの一段高には見極めが必要であるが、決算シーズンの中で積極的な機関投資家の参加は限られているとみられ、先物主導によるインデックスに絡んだ売買に押し上げられやすい。もっとも、為替市場では1ドル113円前半で推移しているなか、日経平均の高値圏での推移が続くようだと、為替離れともなり、株主導の相場展開が期待されてくる。

もっとも、個別ではLINE<3938>がコンセンサスを下回った決算が嫌気されて売り優勢の展開。日本電産<6594>も直近の上昇に対する利益確定がみられている。トヨタ自<7203>は続伸ながらも寄付き水準を下回っての推移など、手掛けづらさも意識されてきそうだ。出遅れセクターやインフラ、テーマ性のある中小型株にシフトしやすい。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は113円35銭、ドル・円は下げ渋り、押し目買いで113円を維持

26日午前の東京外為市場では、ドル・円は下げ渋り。一時113円に接近したが、その後は押し目買いで下値が堅い展開となった。

ドル・円は、前日海外市場で伸び悩んだ流れを受け継ぎ、今日のアジア市場でも冴えない値動き。朝方に国内勢の買いで113円45銭まで上昇後はドル売りに振れ、一時113円05銭まで下落。ただ、日経平均株が堅調地合いのため、ドルは下値が支えられた。

ランチタイムの日経平均先物は堅調地合いを維持しており、目先の株高継続を見込んだドル買い・円売りの動き。ただ、株価との相関性がやや薄れ、ドルを押し上げる手がかりは不足しているもよう。目先の取引でドルの114円回復には時間がかかりそうだ。

ここまでのドル・円の取引レンジは113円05銭から113円45銭、ユーロ・円は121円68銭から122円02銭、ユーロ・ドルは1.0746ドルから1.0766ドルで推移した。


12時20分時点のドル・円は113円35銭、ユーロ・円は121円94銭、ポンド・円は143円33銭、豪ドル・円は85円83銭で推移している。


(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・タカタ<7312>、日化産<4094>、アンドール<4640>など6社がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます

・ソフトバンクG<9984>、日本郵船<9101>、ABCマート<2670>など6社が目標株価変更

・トランプ大統領
「メキシコとの国境に壁建設を数か月内に開始へ」

・日銀幹部
「今日の国債買入、最近のオペ結果や市場の需給を勘案して決めた」

・安倍首相
「米国がTPP承認に短い時間で変化することはなかなか困難」


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・特になし


<海外>
・特になし

《SK》

 提供:フィスコ

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