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【市況】メイ首相演説が通過し自律反発も【クロージング】

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

17日の日経平均は大幅に続落。281.71円安の18813.53円(出来高概算17億1000万株)で取引を終えた。16日の米国はキング牧師の誕生日で休場となり、海外勢のフローが限られるなか、英国のメイ首相の演説を控えていることが手掛けづらくさせている。メイ首相は今後予定されている英国のEU離脱条件に関するEUとの交渉に関する重要な演説を行う。「ハードブレグジット」への懸念から円相場は一時1ドル113円台の円高水準となり、これが嫌気される格好から日経平均は寄付き後早い段階で19000円を割り込んだ。

売り一巡後は下げ幅を縮め、19000円を挟んでのもみ合いをみせていた。しかし、午後は日銀のETF買い入れへの思惑があったもののリバウンドは限られた。反対に昨年末の大納会の水準を下回ると、センチメントが悪化する流れとなり、大引けにかけて下げ幅を広げている。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が9割近くを占める全面安商状。セクターでは33業種全てが下げており、水産農林、不動産、建設、証券、ガラス土石、食料品、輸送用機器、精密機器、小売、卸売の弱さが目立つ。

日経平均の19000円割れはある程度想定されていたが、結局は昨年の大納会水準を下回ってしまったことから、センチメントが悪化しやすい。また、価格帯別出来高の商いが積み上がっている水準を下回っており、自律反発局面において戻り売り圧力が次第に強まりやすい。

もっとも週末にトランプ次期米大統領の就任式を控えているなか、積極的な売買は手控えられているとみられる。指値状況の薄い中をインデックスに絡んだ商いに押された格好であろう。大発会のトランプ政権期待の上昇部分は帳消しとなったが、一先ずメイ首相の演説が通過することで、直近の下げに対する自律反発は意識されやすい。

《AK》

 提供:フィスコ

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