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【市況】S&P 500 月例レポート ― 踊るトランプ氏、宴を謳歌した米投資家 (6) ―


(5)から続く

●投資家が押さえておくべきポイント(3)

→住宅市場は引き続き概ね明るい材料となりました。

 ○12月のNAHB住宅市場指数は予想の63(11月も63)を大幅に上回る70となりました。

 ○11月の住宅着工件数は年率換算109万戸と、10月の134万戸ならびに予想の123万戸を下回りました。住宅建設許可件数も同120万1,000戸と予想の124万戸を下回りました。

 ○11月の中古住宅販売件数は予想の年率換算554万戸に対して、561万戸となりました。

 ○11月の新築住宅販売件数は予想の年率換算58万戸に対して59万2,000戸となり、10月の56万3,000戸から増加しました。

 ○10月のFHFA住宅価格指数は前月比0.4%上昇と予想の0.5%上昇を下回りましたが、前年同月比では6.2%上昇しました。

 ○10月のS&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比5.6%上昇と予想よりも強い伸びとなり、2カ月連続で過去最高を更新しました。ただし、住宅ローン金利上昇の影響はまだ指数に反映されていません。

 ○11月の中古住宅販売仮契約指数は前月比0.5%上昇の予想に反して、同2.5%の低下でした。今回の急低下は市場にとってサプライズとなり、エコノミストの間では、これまでの実際の金利上昇と今後の(さらなる)金利上昇の見通しが要因にあるとみられています。

→経済指標関連では

 ○11月の消費者物価指数(CPI)は前月比では予想通り0.2%上昇、前年同月比では1.7%上昇しました。コアCPI(食品とエネルギーを除く)も前月比では予想通り0.2%上昇、前年同月比では2.1%上昇しました。

 ○11月の生産者物価指数(PPI)とコアPPIはともに予想の前月比0.2%上昇に対して同0.4%上昇し、前年同月比ではPPIが1.3%上昇、コアPPIが1.6%上昇しました。

 ○2016年第3四半期の労働生産性(非農業部門)は前期比年率3.1%上昇(予想は3.3%上昇)した一方、単位労働コストは同0.7%上昇(予想は0.3%上昇)しました。その結果、生産性が低下した一方、コストが増加しました。

 ○11月のマークイット製造業PMIは54.1と予想の53.9を上回り、ISM製造業景況指数も53.2と予想の52.3を上回りました。

 ○11月のマークイットサービス業PMIは10月の54.8から54.6に小幅低下しました。一方、11月のISM非製造業景況指数は57.2と、予想の55.5(ならびに10月の54.8)を上回りました。

 ○2016年第3四半期のGDP確報値は前期比年率3.5%増と(過去2年間で最高)、予想の3.2%増を上回りました。2016年第4四半期のGDP速報値は2017年1月27日に発表されます(改定値は2月28日、確報値は3月30日に発表)。

「踊るトランプ氏、宴を謳歌した米投資家 (7) 」に続く

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