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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

T-BASE <日足> 「株探」多機能チャートより

■TOKYO BASE <3415>  2,421円 (+263円、+12.2%)

 TOKYO BASE <3415> [東証M]が急騰。17年2月期の単独業績予想について、売上高を80億6500万円から91億5400万円(前期比50.3%増)へ、営業利益を9億円から11億9000万円(同80.3%増)へ、純利益を5億9800万円から7億8800万円(同82.4%増)へ上方修正したことが好感された。インターネット販売と「UNITED TOKYO」の好調で売上高が計画を上回っていることに加えて、固定費が想定を下回っていることが要因という。なお、同時に発表した第3四半期累計(16年3-11月)決算は、売上高63億8700万円(前年同期比53.2%増)、営業利益8億3900万円(同2.1倍)、純利益5億4100万円(同2.2倍)だった。

■大塚ホールディングス <4578>  5,668円 (+455円、+8.7%)

 大塚ホールディングス <4578> が3日続伸。東証1部の上昇率4位。6日、日本経済新聞社が同社を24日付で日経平均株価の構成銘柄に新規採用すると発表したことが買い材料。ミツミ電機 <6767> がミネベア <6479 > との経営統合で同日に上場廃止となるため入れ替えを実施する。日経平均連動ファンドの組み入れ需要を見越した先回り的な買いに加え、裁定取引に伴う需要発生に期待する買いが向かった。

■オンワード <8016>  877円 (+49円、+5.9%)

 オンワードホールディングス <8016> が急反発し、昨年来高値を更新した。6日、17年2月期第3四半期累計(3-11月)の決算を発表。連結最終利益が前年同期比17.8%増の70.2億円に伸びて着地したことが買い材料視された。大阪市中央区に保有する事務所兼賃貸不動産の売却に伴い、売却益約50億円を計上したことが最終利益を押し上げた。通期計画の43億円を既に63.4%も上回っており、通期業績の上振れを期待する買いが向かった。

■フロイント産業 <6312>  1,703円 (+69円、+4.2%)

 フロイント産業 <6312> [JQ]が反発。6日に決算を発表。17年2月期第3四半期累計(3-11月)の連結経常利益が前年同期比89.5%増の14.8億円に拡大して着地したことが買い材料視された。後発医薬品メーカー向けに造粒・コーティング装置や医薬品添加剤の販売が好調だったことが寄与。なお、直近3ヵ月である9-11月期(3Q)の同利益は全四半期ベースでの最高益を達成した。併せて、上場20周年記念配当5円を上積みする形で、期末一括配当を従来計画の15円→20円に増額修正したことも支援材料となった。

■富士通ゼネラル <6755>  2,681円 (+105円、+4.1%)

 富士通ゼネラル <6755> が5日続伸。SMBC日興証券が6日付で同社の投資判断を「2(中立)→1(強気)」に引き上げ、目標株価を2600円→3200円に増額したことが買い材料視された。リポートでは、消防無線特需の剥落から17年3月期の業績は踊り場にあるが、18年3月期以降はエアコン専業メーカーとして、再度成長局面を迎えると予想。また、同社が空調機事業に経営資源を集中してきたことで、業界平均を上回る成長を実現できるステージを迎えつつあることを評価した。同証券では、17年3月期の連結営業利益を280億円→285億円(会社計画は260億円)、18年3月期を300億円→315億円、19年3月期を320億円→370億円にそれぞれ引き上げた。

■ローム <6963>  7,250円 (+270円、+3.9%)

 ローム <6963> が大幅反発し昨年来高値。10日の朝方、ロジックLSIなどの開発・製造を行うラピスセミコンダクタ(横浜市港北区)と共同で、車載液晶パネルの駆動・制御を行うパネル用チップセットを開発し、今月から月産5万個体制で量産を開始すると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。今回開発したチップセットは、自動車のクラスターやカーナビなどで採用が進む大型・高精細液晶パネル向けに開発したもので、世界で初めて液晶パネル向けデバイスに機能安全を導入することに成功し、自動車が求める高い品質を実現。不具合が大きな事故につながるスピードメーターやサイドミラーの液晶パネルにも対応可能としている。

■ソニー <6758>  3,394円 (+78円、+2.4%)

 ソニー <6758> が続伸。同社は円高・ドル安がメリットになる収益構造にあり、足もとで1ドル=115円前半へと円高が進行していることが買い要因となった様子だ。また、プレイステーション4(PS4)が年末・年始商戦で620万台以上、ソフトウェアが5040万の販売を達成。今月1日時点でPS4の累計実売台数は5340万台と先月6日時点の5000万台から大きく伸びていることも好感された。

■シャープ <6753>  323円 (+7円、+2.2%)

 野村証券は5日、ディスプレイ業界の見通しで「テレビ向け液晶はタイトな需給バランスが続く」との見方を示した。液晶テレビの世界出荷台数は17年が前年比2%増の2億2800万台、18年が同2%増の2億3200万台の見通し。平均スクリーンサイズは拡大する見通しであり、面積ベースでの需要は17年が同6%増、18年が同5%増の成長を見込む。液晶ディスプレイ(LCD)のグローバル生産能力は17年が同1%増、18年が同4%増と需要を下回る伸びにとどまる見通しであり、「需給バランスは足もとのタイトな状況が続く」とみている。こうしたなか、日本のディスプレイメーカーはアジア勢とのボリュームゾーンでの競争を回避し、フリーキャッシュフローの改善や収益基盤の安定化といった戦略に大きく舵を切っている。シャープ <6753> は、ブランドを持った最終製品メーカーとしての再建に向けて動き出しており、「今後は鴻海グループでの役割分担がより明確になるだろう」とみている。

■ペプチドリーム <4587>  6,250円 (+100円、+1.6%)

 ペプチドリーム <4587> が上値追いを鮮明としたほか、タカラバイオ <4974> 、ナノキャリア <4571> [東証M]、コスモ・バイオ <3386> [JQ]などバイオ関連株が総じて高い。新年相場では主力株の上値が重い一方で中小型株への買いが目立った。人工知能(AI)関連やフィンテック関連などの一角に物色資金が向かっているほか、昨年12月下旬からは、 再生医療やゲノム編集、核酸医薬などのテーマを背景にバイオベンチャーへの買いが厚くなっている。特にペプチドリームや、そーせい、タカラバイオなど時価総額上位の黒字バイオベンチャーが牽引するかたちで人気が継続しており、再生医療の中核を担うiPS細胞や生物を自由にデザインできるゲノム編集などが改めて注目されている。

■日経Dインバ <1357>  1,946円 (+31円、+1.6%)

 NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信 <1357> [東証E]が3日続伸。同銘柄は日経平均株価と逆方向に連動するETFであり、日々の騰落率が日経平均のマイナス2倍になるような設定が組まれている。米国主導の強気相場が繰り広げられるなかで、底値圏で25日移動平均線を上回ることなく底値模索の展開を続けていたが、ここにきて動意含みとなった。市場では「あすのトランプ次期米大統領の記者会見を前に為替の円売りポジションをたたむ動きがあり、円高を横目に全体市場も目先は主力中心に売り優勢となっている。これに先立って日経ダブルインバースは、個人投資家は前場段階で6割を超える比率で買いが優勢となっていた」(国内ネット証券大手アナリスト)という。

※10日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。


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