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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

新華HD <日足> 「株探」多機能チャートより

■新華HD <9399>  214円 (+50円、+30.5%) ストップ高

 新華ホールディングス・リミテッド <9399> [東証2]がストップ高。4日、東証が同社について、上場廃止の猶予期間から解除すると発表したことが買い材料視された。昨年12月における月間平均および月末の時価総額が10億円以上となり、東証の時価総額の上場廃止基準に該当しないこととなったため。発表を受けて、上場維持の決定を好感する買いが殺到した。

■ゼンリン <9474>  2,619円 (+500円、+23.6%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。ゼンリン <9474> がストップ高。GPU(グラフィックスプロセッサ)分野の世界的なリーディングカンパニーである米エヌビディアと高精度地図に関して提携すると伝わっており、これを好材料視した買いが入った。米エヌビディアに関しては、昨年11月に日本サード・パーティ <2488> [JQ]と総括サポート契約を締結。これを手掛かりに日本サード株が急騰した経緯もあり、日本でも注目度が高い。

■ITbook <3742>  480円 (+80円、+20.0%) ストップ高

 ITbook <3742> [東証M]がストップ高。マイナンバー関連銘柄として再脚光を浴びたようだ。昨年1月に利用がスタートしたマイナンバー制度に関しては、番号通知やマイナンバーカード交付などの導入第1ステージは完了した。しかし、本格的な利活用はこれからが本番といえ、関連する銘柄のビジネスチャンス拡大も引き続き期待できることから、同社やジャパンシステム <9758> [JQ]、ラック <3857> [JQ]、FFRI <3692> [東証M]などにも物色人気が波及した。

■リネットJ <3556>  4,480円 (+700円、+18.5%) ストップ高

 リネットジャパングループ <3556> [東証M]やセグエグループ <3968> [JQ]、グレイステクノロジー <6541> [東証M]など直近IPO銘柄が買われた。5日は為替が円高方向に振れ、日経平均株価が反落し、手掛かり材料難となるなか直近IPO銘柄に物色のホコ先が向かった。リネットジャパンはストップ高に急伸。同社はインターネット上でリサイクルショップを展開しており12月20日に東証マザーズに上場。公開価格(1830円)を約93%上回る3530円で初値をつけ、その後3000円台を中心に一進一退が続いたが、5日一気に見直し買いが流入した格好だ。ネットワークセキュリティー製品の設計販売を手掛けるセグエグループや製品マニュアルをはじめとする技術文書の作成、翻訳やコンサルティングなどを手掛けるグレイステクも買われた。

■マイネット <3928>  3,430円 (+501円、+17.1%) ストップ高

 マイネット <3928> [東証M]がストップ高。12月27日に100%子会社のC&Mゲームスが、enish <3667> が提供しているスマートフォンゲーム「ドラゴンタクティクス」について、タイトル買取契約を締結したと発表したことなどを契機に、株価は急伸した。いちよし経済研究所は12月29日に同社の業績急拡大を予想するリポートを出している。特に「11月よりクルーズ <2138> から買収したゲーム事業の寄与が始まっている」と指摘。これを受け、同証券では17年12月期の連結営業利益を従来予想8億5000万円から15億円、18年12月期は19億円と大幅増益を見込んでいる。

■都築電気 <8157>  644円 (+69円、+12.0%)

 都築電気 <8157> [東証2]が後場急伸し、昨年来高値を更新した。同社は5日午後2時過ぎに、グループ73社を傘下に持つ麻生(福岡県飯塚市)と資本・業務提携することで合意したと発表。これが材料視されたようだ。今回の提携は、麻生グループが持つ医療・介護関連などの事業ノウハウおよび顧客基盤と、都築電気が持つICT技術や医療事業者向けの商品ラインアップおよび全国規模の営業拠点網を掛け合わせることで、両社の企業価値をさらに向上させることが主な目的。また、信頼関係を強固なものとするため、都築電気が自社で保有する普通株式230万株(自己株式処分後の発行済み株式総数の8.96%)を、自己株式処分により麻生が取得することでも合意している。

■ソラスト <6197>  1,326円 (+122円、+10.1%)

 東証1部の上昇率2位。ソラスト <6197> が急伸し、上場来高値を更新した。いちよし経済研究所が4日付でレーティングを新規に「A」とし、フェアバリューを1800円としたことが好材料視された。同社は、旧・日本医療事務センター(12年10月から現社名)として東証2部に上場していたが、米カーライル系ファンドをスポンサーとしたMBOを実施し、12年2月に上場を廃止。昨年6月29日に約4年5ヵ月ぶりに再上場を果たした医療事務業務の受託や事務員派遣などの大手。同研究所では、17年3月期は生産性改善と拡大戦略が合致して4期連続増益が見込まれることや、21年3月期に売上高1000億円、営業利益70億円を目標にM&Aによる規模拡大と生産性改善の持続的な取り組みで高成長を狙う方針であることなどを評価している。

■ウィルグループ <6089>  745円 (+67円、+9.9%)

 東証1部の上昇率3位。ウィルグループ <6089> が大幅続伸、株式分割考慮で実質最高値圏をまい進。年明けから大口の買いが流入し動きを一変させている。同社は家電量販店や携帯電話販売店向けにスマートフォン販売支援の人材を派遣するサービスを主力に、コールセンターや食品工場製造ライン向けにも展開、企業の求人需要の高さを背景に高成長途上にあり、特にトップライン(売上高)の伸びが際立つ。自社の正社員を派遣スタッフとセットで派遣し労務管理で強みを発揮する「ハイブリッド派遣」で顧客企業の信頼性を確保し業績を伸ばしている。ROEは20%を超えており、M&Aを活用した業容拡大にも前向きで、市場では攻めの経営戦略を評価する声も強い。

■カワチ薬品 <2664>  3,085円 (+150円、+5.1%)

 ドラッグチェーンのカワチ薬品 <2664> が大幅続伸し、昨年来高値を更新した。4日に発表した12月の既存店売上高が前年同月比2.3%増と2ヵ月連続で前年実績を上回ったことが買い材料視された。季節外れの積雪があったものの、昨年に比べて気温の低い日が続き季節関連商材の販売が堅調だったほか、販売促進に努めたことが寄与し、増収を確保した。なお、全店売上高も同4.1%増に伸びている。

※5日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。


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