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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

トヨタ <日足> 「株探」多機能チャートより

■トヨタ自動車 <7203>  7,097円 (+219円、+3.2%)

 トヨタ自動車 <7203> をはじめ自動車株が買いを集めた。好調な米国経済指標を背景に為替市場ではドル買いの動きが加速、直近では1ドル=118円台後半までドル高・円安が進行する場面があり、輸出採算向上期待から買いを誘った。TPP交渉打ち切りやNAFTA脱退など保護主義の動きをみせるトランプ次期政権に対する懸念はあるものの、経済好調に支えられた米国の自動車市場は魅力的であり、株式市場では米国現地生産などの比率を高めることで、高水準の需要を享受することが可能との見方も根強い。

■ソフトバンクグループ <9984>  7,995円 (+230円、+3.0%)

 ソフトバンクグループ <9984> が続伸。昨年11月以降の“トランプ相場”ではリスクオンの象徴株として水準を切り上げてきた。テクニカル的には8000円大台ラインが上値抵抗となっていたが、25日移動平均線とのカイ離修正を待って再浮上の兆しをみせる。同社の孫正義社長がトランプ次期米大統領との間で米国でのビジネス立ち上げにおいて500億ドルの投資で合意、これが同社の米国でのポテンシャルを高める材料としてマーケットの注目を集めた。また、M&Aを駆使した世界戦略に一段と積極的で、昨年の英半導体設計大手アーム社買収に伴う業容拡大効果にも期待がかかる。

■M&Aキャピ <6080>  3,290円 (+90円、+2.8%)

 M&Aキャピタルパートナーズ <6080> が大幅続伸し、上場来高値を更新。業績好調な中小型株として引き続き注目を集めた。17年9月期の連結経常利益は前期非連結比14.1%増の21.2億円に伸び、6期連続で過去最高益を更新する見通しだ。前期は中小企業の後継者問題などの解決に向けた M&A需要が拡大するなか、事業承継M&Aの案件成約数が大きく伸びた。今期も引き続き旺盛なM&A需要が追い風となるほか、昨年10月に子会社化したレコフ、レコフデータの業績上積みも収益を押し上げる。業績拡大が続いていることから、初配当の実施への期待も高まっている。

■アイシン精機 <7259>  5,200円 (+130円、+2.6%)

 アイシン精機 <7259> が反発。ドイツ証券が12月30日付で投資判断「ホールド」を継続しつつ、目標株価を5300円から5550円へ引き上げたことが好材料視された。円安効果や中国でのSUV比率上昇などによるATの増加やブレーキ事業の改善などから増益が続くと判断。業績については、為替や自動車需要動向などを反映し、17年3月期の営業利益予想を1831億円から2012億円(会社予想1900億円)へ、また、18年3月期を同1994億円から2159億円へそれぞれ上方修正している。

■コマツ <6301>  2,713.5円 (+66円、+2.5%)

 コマツ <6301> や日立建機 <6305> 、ダイキン工業 <6367> など中国関連株が高い。3日に発表された12月の財新・中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は51.9と市場予想(50.9)を上回った。また1日に中国国家統計局が発表した12月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は51.4と前月(51.7)に比べ低下したが、景気判断の節目となる50を上回った。年初に発表された中国製造業PMIが堅調だったことから、中国景気に対する警戒感が後退し、同関連株に買い安心感が広がった。

■エイチーム <3662>  2,353円 (+49円、+2.1%)

 エイチーム <3662> が続伸。11月18日につけた昨年来高値2520円更新に向けた動きの継続が期待できる。12月9日に発表した第1四半期(8-10月)連結経常利益が2億9200万円(前年同期比41%減)と大幅減益となったことで株価は一時急落した。ただ、大幅減益は「ユニゾンリーグ」のテレビCMや、「ヴァルキリーコネクト」のWebプロモーション、「すぐ婚navi」(現「ハナユメ」)の広告投資を行ったことが主な要因で、会社側によると第1四半期の進捗は「ほぼ想定通り」。ゲームを展開する主力のエンターテインメント事業と、ライフスタイルサポート事業がともに過去最高の売上高を達成しており、売上高は四半期ベースで初となる70億円台に乗せ順調に伸びている。17年7月期は経常利益32億5000万円(前期比55%増)を見込むが、基本的に新作アプリは保守的に見込んでいるため、上振れの可能性は十分。直近で配信した新作アプリ「放課後ガールズトライブ」は、事前登録数が50万件を突破するなど、1年をかけて事前プロモーションした成果が出ており、ヒット化が期待できる点も注目だ。

■栗田工業 <6370>  2,628円 (+54円、+2.1%)

 栗田工業 <6370> が反発。4日寄り前に、米国の水処理薬品製造・販売会社フレモント・インダストリー社(ミネソタ州)の全持分を取得し、子会社化したと発表しており、海外事業の強化につながるとの見方から買いが入ったようだ。フレモント社は、成長市場と期待されるバイオ燃料や食品産業を中心に病院、ビル空調など幅広い分野で各種水処理薬品を提供する企業。今回の買収により、フレモント社が有する米中西部の販売網を活用し栗田工グループの商品・技術の拡販を図るほか、既存の海外事業会社と共同で水処理薬品の販売・サービスネットワークを拡充し、米国全土への事業展開を加速させるのが狙いとしている。

※4日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。


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