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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):カナモト、三菱UFJ、トヨタ

カナモト <日足> 「株探」多機能チャートより
■カナモト <9678>  3,210円  +115 円 (+3.7%)  本日終値
 建機レンタル大手のカナモト<9678>が大幅高。好業績・低PER銘柄の一角として見直し買いが入っているようだ。同社は12月9日に、17年10月期通期の連結業績予想を発表。売上高1530億円(前期比5.6%増)、経常利益155億8000万円(同8.2%増)を見込む。北海道の新幹線延伸工事や豪雨災害の復旧・復興工事、東北地方の震災復興工事、東京五輪に向けたインフラ関連工事、そのほか民間の首都圏再開発プロジェクトなどから建設機械のレンタル需要は底堅く推移するとみている。また、年間配当を前期から5円増額の50円とする方針を明らかにしている。また、PER12倍台と依然割安水準にあるうえ、東証信用倍率0.58倍と取組妙味も買い支援材料となりそうだ。

■三菱UFJ <8306>  745.2円  +25 円 (+3.5%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>などメガバンクが物色人気を集めた。前日の米国株市場では、金融の規制緩和期待などを背景にJPモルガンやゴールドマン・サックスなど金融関連株が買われ全体相場に貢献、この流れが東京市場にも波及した。米国で展開する日本のメガバンクも規制緩和や米長期金利上昇の恩恵を受けるとみられており、海外投資家の市場回帰で物色人気が再燃する可能性もある。

■高島屋 <8233>  996円  +32 円 (+3.3%)  本日終値
 高島屋<8233>が8日ぶり反発となったほか、松屋<8237>、三越伊勢丹ホールディングス<3099>、J.フロント リテイリング<3086>、松屋<8237>、エイチ・ツー・オー リテイリング<8242>、丸井グループ<8252>など百貨店株が軒並み高い。高島屋に限らず百貨店株は昨年12月相場で調整トレンドにあったが、信用取組は売り残が買い残を大幅に上回る“売り長銘柄”の宝庫でもあり、目先買い戻しの動きが顕在化している。市場では「百貨店の今年の初売りはどこも好調な動きが伝わっており、昨年末にかけて株価水準を切り下げていたこともあって、全体相場のリスク選好ムードのなかでリターンリバーサル狙いの買いも誘っているようだ」(準大手証券ストラテジスト)という。

■野村ホールディングス <8604>  711.2円  +22.1 円 (+3.2%)  本日終値
 野村ホールディングス<8604>、大和証券グループ本社<8601>が高い。証券セクターは業種別騰落率で前場段階で2位。日経平均株価は2017年大発会となる4日、大幅高でスタートし前引けは415円高と急伸、東証1部の売買代金も1兆3000億円台と高水準に膨らんでいる。これを受け、昨年12月相場で調整色を強めていた証券セクターに見直し買いが流入している。株価上昇による運用成績向上に加え、売買代金の拡大に伴う手数料収入の伸びが期待され、足もとは収益面でポジティブな環境が素直に好感されている。野村は昨年12月末まで下値模索が続き、実に11日続落となっていた。きょうは外国人の買いがメガバンクなどに観測されているが、前日の米国株市場ではゴールドマン・サックスなどが買われていることもあり、米国展開で強みを有する野村などを中心に証券セクターにも海外資金流入の思惑がある。

■トヨタ自動車 <7203>  7,097円  +219 円 (+3.2%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>をはじめ自動車株が買いを集めた。好調な米国経済指標を背景に為替市場ではドル買いの動きが加速、直近では1ドル=118円台後半までドル高・円安が進行する場面があり、輸出採算向上期待から買いを誘っている。TPP交渉打ち切りやNAFTA脱退など保護主義の動きをみせるトランプ次期政権に対する懸念はあるものの、経済好調に支えられた米国の自動車市場は魅力的であり、株式市場では米国現地生産などの比率を高めることで、高水準の需要を享受することが可能との見方も根強い。

■ソフトバンクグループ <9984>  7,995円  +230 円 (+3.0%)  本日終値
 ソフトバンクグループ<9984>が続伸。昨年11月以降の“トランプ相場”ではリスクオンの象徴株として水準を切り上げてきた。テクニカル的には8000円大台ラインが上値抵抗となっていたが、25日移動平均線とのカイ離修正を待って再浮上の兆しをみせる。同社の孫正義社長がトランプ次期米大統領との間で米国でのビジネス立ち上げにおいて500億ドルの投資で合意、これが同社の米国でのポテンシャルを高める材料としてマーケットの注目を集めている。また、M&Aを駆使した世界戦略に一段と積極的で、昨年の英半導体設計大手アーム社買収に伴う業容拡大効果にも期待がかかる。


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