【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):メタップス、アサツーDK、郵船
メタップス <日足> 「株探」多機能チャートより
13日、東証と日証金がメタップス <6172> [東証M]について14日売買分から信用取引に関する臨時措置を実施すると発表したことが売り材料。東証は委託保証金率を現行の30%以上→50%以上(うち現金を20%以上)に、日証金も同様に貸借取引自己取引分などの増担保金徴収率を現行の30%→50%(うち現金を20%)とする。信用規制による人気離散を警戒した売りが向かった。
■アサツー ディ・ケイ <9747> 2,891円 -189 円 (-6.1%) 本日終値 東証1部 下落率2位
アサツーディ・ケイ<9747>が大幅安。13日の取引終了後、従来未定としていた16年12月期の期末配当について、普通配当30円に創業60周年記念配当60円を加えて90円にすると発表したが、年間配当100円は前期実績の248円から減配の見通しとなり、これを嫌気した売りが出ている。同時に上限を40万株(発行済み株数の0.96%)、または10億円とする自社株買いを発表したが、市場の反応は限定的のようだ。なお、取得期間は12月19日から来年2月3日まで。
■ミライトHD <1417> 1,060円 -35 円 (-3.2%) 本日終値
13日、ミライト・ホールディングス <1417> が165億円の海外円新株予約権付き社債(転換社債=CB)を発行すると発表したことが売り材料。転換価格は1368円。発行済み株式総数に対する潜在株式数の比率は14.13%になる見込みで、将来的な株式価値の希薄化や株式需給の悪化を警戒する売りが向かった。同時に発行済み株式数(自社株を除く)の3.06%にあたる250万株(金額で25億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したが買い材料視されなかった。
■丸善CHI <3159> 371円 -9 円 (-2.4%) 本日終値
丸善CHIホールディングス<3159>が反落。13日取引終了後、17年1月期第3四半期累計(2~10月)の連結決算を発表し、売上高は1333億円(前年同期比0.9%増)、営業利益は18億1000万円(同3.1%増)と増収増益だったが、8~10月では営業損益が2億3900万円の赤字だったことが嫌気されている。文教市場販売事業で公共図書館向け書籍販売が順調に推移した。また、教育・研究施設、図書館などの設計・施工で大型案件の受注が増加したことなども奏功し、店舗販売事業や出版事業などの苦戦をカバーし業績を牽引した。なお、通期業績予想は従来見通しを据え置き、売上高1765億円(前期比0.8%増)、営業利益24億1000万円(同9.3%増)を見込んでいる。
■日本郵船 <9101> 235円 -5 円 (-2.1%) 本日終値
日本郵船<9101>は小幅安。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は13日、同社株のレーティングを「オーバーウエート」から「ニュートラル」へ引き下げた。目標株価は270円(従来260円)としている。レーティング引き下げは株価の上昇を受けてのもの。また、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>とのコンテナ船事業統合による合弁会社(JV)設立に伴う19年3月期の経常利益寄与を120億円と試算しているが、「この程度の統合効果ではオーバーウエートを維持するだけの十分なROE(株主資本利益率)を生み出すことは困難」ともみている。
■アサヒ <2502> 3,447円 -50 円 (-1.4%) 本日終値
アサヒグループホールディングス<2502>が続落。13日の取引終了後、ビール世界最大手のアンハイザー・ブッシュ・インベブ(ベルギー)と中東欧5カ国のビール事業買収で合意したと正式発表したが、取得価格が73億ユーロ(約8883億円)の大型M&Aとなることから財務負担増を警戒した売りが出ている。前日後場には日経ニュースがこれを報じ、買収額が9000億円規模としたことから株価は急落した。この日も朝方こそ買いが先行する場面があったが、引き続き売りが優勢となっている。会社側によると、対象事業は、ピルスナービールの元祖である「Pilsner Urquell」などのグローバルブランドを有していることに加えて、1人当たりのビール消費量が世界で最も多いチェコをはじめ、ポーランド、ハンガリー、ルーマニアでトップシェアとなっていることから、高い収益性が期待できるとしているが、中東欧という日本に馴染み薄い地域であり、収益貢献度が見えにくいことも売られる要因となっているようだ。
■TASAKI <7968> 1,724円 -1 円 (-0.1%) 本日終値
TASAKI<7968>が大幅続落。13日の取引終了後に発表した16年10月期連結決算が、売上高222億7600万円(前の期比6.2%増)、営業利益26億6400万円(同4.3%増)、純利益20億1300万円(同39.9%減)となり、従来予想の営業利益30億円を下回って着地したほか、17年10月期予想も売上高231億円(前期比3.7%増)、営業利益23億5000万円(同11.8%減)、純利益20億6000万円(同2.3%増)と営業減益に転じる見通しであることが嫌気されている。今期は、国内における小売売上の拡大やグローバル展開の推進、商品ラインアップの拡充などで売り上げ増を見込む。ただ、海外市場でのブランディング投資を積極化することなどが利益を圧迫する見通しだ。
■トレイダーズ <8704> 191円 +40 円 (+26.5%) 一時ストップ高 本日終値
トレイダーズホールディングス<8704>が一時ストップ高まで買われた。同社は13日の取引終了後、子会社のトレイダーズインベストメントが仮想通貨(ビットコイン)取引事業などを展開する新会社「みんなのビットコイン」の設立と、QUOINE(東京都千代田区)との業務提携を発表、これを好感した。みんなのビットコインをトレイダーズインベストメントの子会社として新規に設立、アジア最大規模の取引高を誇る仮想通貨取引所「QUOINE EXCHANGE」を運営するQUOINEから仮想通貨取引プラットフォームの提供を受けることで仮想通貨取引事業を既存の外国為替取引サービスと並ぶ柱に育成していく方針。
●ストップ高銘柄
日本パワーファスニング <5950> 205円 +50 円 (+32.3%) ストップ高 本日終値
安永 <7271> 2,194円 +400 円 (+22.3%) ストップ高 本日終値
アストマックス <7162> 639円 +100 円 (+18.6%) ストップ高 本日終値
以上、3銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース