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【市況】需給的には中小型株に資金がシフトしやすいか【クロージング】

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

9日の日経平均は大幅に続伸。230.90円高の18996.37円(出来高概算31億3000万株)で取引を終えた。1月4日のザラバ高値を突破し、一時19042.48円と昨年12月30日以来の19000円を回復する場面もみられた。

8日の欧米市場はECB理事会でドラギ総裁が必要に応じた量的緩和策の期間延長や規模拡大の実施に言及したことが好感された。また、原油相場の上昇やトランプ政権への政策期待からの物色が続くなか、NYダウは連日で最高値を更新。シカゴ日経225先物清算値(3月限)は大阪比80円高の18810円。欧米株高の流れのほか、SQに絡んだ売買が差し引きで買い越しだったことも指数を押し上げる格好となり、日経平均は18800円を回復して始まった。

その後はややこう着感の強まる場面もみられたが、コア銘柄への断続的な資金流入が続くなか、為替市場では1ドル114円40銭辺りと円安に振れて推移していることも安心感につながっている。日経平均はじりじりと上げ幅を広げて1月4日のザラバ高値18951.12円をクリアすると、その後も高値圏での推移のなか、後場に入り19000円を回復している。

節目の19000円回復で、いったんは達成感も意識されやすいところであろう。来週の米FOMCで1年ぶりの利上げ実施は織り込み済みであるが、改めて円安を意識したトレードが期待されよう。もっとも、海外勢のクリスマス休暇が意識されるため、今週のようなインデックス主導での強い値動きが続くかは見極める必要。一方で、個人主体の売買に向かいやすく、コア銘柄への資金集中の流れから、中小型株に資金がシフトしてくるかが注目される。

《AK》

 提供:フィスコ

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