市場ニュース

戻る
 

【経済】中国:17年乗用車市場に不確実性、一部で「ゼロ成長」論も


中国乗用車市場の来年の見通しに関し、一部で悲観論が出ている。国家信息中心資源開発部の李偉利・処長はこのほど、「『ゼロ成長』の可能性も排除できない」と述べた。年内に終了予定である小型車減税が延長されるかどうかについて、「依然として不透明感が残る」と慎重スタンスを示している。中国経済網などが5日までに伝えた。
2016年の新車販売回復は、減税対象である排気量1600cc以下の小型車がけん引したとの認識。「酉年」の来年については、減税策を巡る政策決定が市場動向を左右する要因になるとの見方だ。
一方、需要サイドでのポジティブ材料も指摘。北京市の政策に追随する形で、さらに多くの都市が「黄標車」(国1基準を満たさないガソリン車と国3基準を満たさないディーゼル車)の走行規制強化に動き出す可能性を示唆した。買い替え需要が刺激される中で、「最大7~8%成長もあり得る」と予想。「2017年の乗用車市場には大きな不確実性が存在する」との見方を語った。
中国で実施されている排気量1600cc以下の小型乗用車を対象とした車両購置税(自動車取得税)の半減策は、今年12月31日に満了となる予定だ。業界団体の中国汽車工業協会は、減税終了により、2017年の新車販売台数の伸びは2%以下に低迷すると予想。ただ、17年も続くことになれば6~7%の大きな伸びになるとみている。
国務院が15年9月に決めた同減税によって、一時落ち込んだ中国の新車販売台数は小型車を中心に持ち直した。同協会の統計によると、今年10月の販売台数は前月比3.4%増の265万台。このうち1600cc以下の乗用車の販売台数は171万3000台で、乗用車販売の73.1%を占めた。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均