【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):イーレックス、アスクル、黒田精
イーレックス <日足> 「株探」多機能チャートより
イーレックス<9517>が大幅続落。この日朝方に提出された大量保有報告書(変更報告書)で阪和興業<8078>の保有割合が9.13%から6.48%に低下したことが明らかになっており、今後の需給面への影響を警戒した売りが出ているようだ。
■アスクル <2678> 4,115円 -115 円 (-2.7%) 本日終値
アスクル<2678>が軟調。同社は29日取引終了後、11月度(10月21日~11月20日)の月次売上高(単体ベース)を発表、前年同月比2.3%増の261億8600万円と今期(6月~)に入り6カ月連続で前年実績を上回った。ただ、主力分野のBtoB事業が1.3%減と低調で全体の月次伸び率も今期最低だった。前年と比べ稼働日数が1日少ない点は考慮されるが、伸び率鈍化を嫌気する売りが優勢になった。
■ドウシシャ <7483> 2,064円 -42 円 (-2.0%) 本日終値
ドウシシャ<7483>が続落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が29日付で投資判断「ニュートラル」を継続しつつ、目標株価を2300円から2140円へ引き下げたことが弱材料視されている。第1四半期は順調なスタートだったが、第2四半期に家電量販店向けの時計を中心に販売が減速したことを受けて、同証券ではインバウンド向けの販売が減速基調にあると判断。17年3月期下期は厳しい状況が続く可能性が高いとして、営業利益を94億円から84億円へ下方修正している。
■オリックス <8591> 1,781.5円 -19 円 (-1.1%) 本日終値
オリックス<8591>が反落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が29日付で投資判断を「オーバーウエート」から「ニュートラル」とし、目標株価を2400円から2100円へ引き下げたことが弱材料視されている。鈍化傾向にあるサービス収入の下方修正を主因に、17年3月期の営業利益予想を3670億円から3480億円へ、18年3月期を同4210億円から3930億円へ下方修正したことが要因。また、ROEが停滞局面入りする見方に変更したことによる適用PBRの倍率下方修正や、予想BPSの基準時点の17年3月期末から18年3月期末への変更なども目標株価の引き下げにつながったという。
■日本海洋掘削 <1606> 2,375円 -5 円 (-0.2%) 本日終値
日本海洋掘削<1606>、石油資源開発<1662>など資源開発関連株が軟調。30日にウィーンで開催されるOPEC総会を前に、8年ぶりの減産合意がなされるか否かで思惑が錯綜している。減産協議が難航するとの見方もあり、前日のWTI原油先物価格は1ドル85セント安の1バレル=45ドル23セントと急落、これを受けて前日の米国株市場でもシェブロンやエクソンモービルなどエネルギー関連株が下落しており、この流れが東京市場にも波及している。
■黒田精工 <7726> 206円 +50 円 (+32.1%) ストップ高 本日終値
黒田精工<7726>がストップ高まで買われ、年初来高値を更新した。同社はきょう、独自開発した金型内接着積層工法「Glue FASTEC」を用いて製造したモーターコアが、最先端エコカーに相次いで採用されたと発表。これが材料視されているようだ。燃料電池自動車(水素燃料電池自動車)の駆動用モーター向けに採用され製造販売が始まったことに加え、米国の電気自動車のメインモーターにGlue FASTECモーターコアが採用されることが決まったという。会社側では、Glue FASTECによる接着積層コアは電機部品向けに量産の実績を積んできており、その実績と優れた特性が評価されて、このほど自動車の駆動用モーターとして初めて量産採用が決まったとしている。
■21LADY <3346> 107円 +19 円 (+21.6%) 一時ストップ高 本日終値
21LADY<3346>が一時ストップ高まで買われ、年初来高値を更新した。同社は29日取引修了後に、リンクトラスト・ペイ(東京都中央区)と資本・業務提携に関する基本契約を締結したと発表。今後の事業展開などが期待されているようだ。リンクトラスト・ペイは、中国の「銀聯」「支付宝」「微信」の決済処理サービスを中心とした越境ECソリューションおよびインバウンド集客サービスを行う企業。21LADYはこの提携をもとに12月にも決済処理サービスを手掛ける子会社を設立(持ち株比率は21LADY90%、リンクトラスト・ペイ10%)するほか、リンクトラスト・ペイの新株式の引き受け(具体的な株数などについては現在協議中)を行う予定だとしている。
■アズジェント <4288> 627円 +100 円 (+19.0%) ストップ高 本日終値
アズジェント<4288>がストップ高。同社はセキュリティーソフトなどの輸入販売を手掛ける。イスラエルのカランバセキュリティ社と販売契約を締結したことを発表、コネクテッドカーやIoT機器に対するサイバー攻撃を防御する自動・自立型のセキュリティー製品の取り扱いを開始することで、これに伴う収益拡大期待が株価を押し上げている。
●ストップ高銘柄
第一化成 <4235> 1,046円 +150 円 (+16.7%) ストップ高 本日終値
アデランス <8170> 722円 +100 円 (+16.1%) ストップ高 本日終値
など、4銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース