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【市況】今週の【早わかり株式市況】 日経平均は半年ぶり高値を奪還、円安進行で上値を追う

日経平均 <週足> 「株探」多機能チャートより

今週の株式市場は、日経平均株価は半年ぶりの高値を奪還。日銀のETF買い思惑が下支えする中、3カ月ぶりの円安で上値を追った。

 週初の24日は手掛かり材料に乏しい中、日銀のETF買い思惑で反発。ただ、東証1部の売買代金は1兆5658億円と今年2番目の少なさだった。

 翌25日は為替が円安に振れたことで輸出関連を中心に主力株が買われ、日経平均は続伸し半年ぶりの高値圏に浮上。新規上場したJR九州 <9142> の株価が堅調だったことも相場上昇を後押しした。26日は前日の米株安や原油安で朝方こそ利益確定売りが先行したものの、後場に日銀のETF買いの思惑が再び浮上し、買い優勢に転じた。27日は前日に原油市況が続落したことに加え、このところの相場上昇で過熱感もあって利益確定売りに押され、日経平均は4日ぶりに反落した。

 週末の28日は為替が約3カ月ぶりの1ドル=105円台まで円安が進んだことで終始買い優勢となり反発した。ドイツ銀行が7-9月期に最終黒字を確保し経営不安が後退したことでメガバンクをはじめ金融株が急動意したことも相場を押し上げた。

 日経平均株価は、前週比261円(1.52%)高の1万7446円と続伸して取引を終えた。週間の振れ幅は298円と、前週の467円から縮小した。


 来週も円安基調が続けば、日経平均は4月25日の高値1万7613円を目指す展開が期待される。重要イベントとしては、国内では10月31日~11月1日に開催される日銀金融政策決定会合や10月31日朝に発表される9月鉱工業生産指数が注目される。海外では11月1日~2日に開催されるFOMCや4日発表の米国10月雇用統計が注目されるほか、1日朝発表の中国10月製造業PMIに注視が必要だろう。

◆マーケット・トレンド(10月24日~28日)

【↑】 10月24日(月)―― 反発、薄商いのなか日銀ETF買い思惑でプラス確保
 日経平均 17234.42( +49.83)  売買高14億0713万株 売買代金 1兆5658億円

【↑】 10月25日(火)―― 続伸・半年ぶりの高値圏浮上、円安で輸出株が牽引
 日経平均 17365.25( +130.83)  売買高17億6222万株 売買代金 2兆1160億円

【↑】 10月26日(水)―― 3日続伸、朝安も日銀のETF買い思惑で後場切り返す
 日経平均 17391.84( +26.59)  売買高15億8904万株 売買代金 1兆8114億円

【↓】 10月27日(木)―― 4日ぶり反落、欧米株の軟調や原油安で利益確定売り
 日経平均 17336.42( -55.42)  売買高17億0120万株 売買代金 1兆9449億円

【↑】 10月28日(金)―― 反発・半年ぶり高値、3カ月ぶり円安で買い優勢
 日経平均 17446.41( +109.99)  売買高26億2881万株 売買代金 3兆1333億円

◆セクター・トレンド(10月24日~28日)

(1)全33業種中、31業種が上昇
(2)三菱UFJ <8306> の銀行、野村 <8604> など証券といった金融株が大幅続伸
(3)積水ハウス <1928> など建設、菱地所 <8802> など不動産を中心に内需株が買われた
(4)トヨタ <7203> など自動車、ダイキン <6367> など機械といった輸出株も買い続く
(5)三菱マ <5711> など非鉄、信越化 <4063> など化学といった素材株も堅調
(6)国際石開帝石 <1605> など鉱業、商船三井 <9104> など海運株はさえない

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