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【通貨】欧米為替見通し:ポンド買い戻しか、英中銀総裁の議会証言に注目

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

今日の欧米外為市場では、ポンド・ドルの上昇を予想したい。英中銀のカーニー総裁による議会証言で目先の緩和方針を後退させた場合、ポンドの買い戻しに振れる見通し。その際には、ポンド・円も買われ、ドル・円の押し上げにつながる可能性がある。

今晩は23時35分からのカーニー英中銀総裁による英貴族院経済問題委員会での議会証言が注目される。同総裁は今月14日、メディアとのインタビューで、英国経済に関し欧州連合(EU)離脱を決めた6月の国民投票前の水準と比べると「鈍っているものの、予想よりやや良好に推移している」と発言。実際、10月3日に発表された9月製造業PMIや18日の同消費者物価指数(CPI)などは予想を上振れている。

一方、カーニー総裁は政治からの圧力にもさらされている。英国のメイ首相は今月初旬の保守党大会での演説で、英中銀の低金利政策には副作用があると指摘した。ポンド・ドルは足元で1.2200ドル台を割り込むなど31年ぶりの安値圏まで下落しているが、カーニー総裁の議会証言で11月2-3日開催の英中銀金融政策委員会(MPC)での追加利下げ観測が後退すれば、ポンドの買い戻しが強まりそうだ。

ドル・円は、アジア市場では104円台半ばで短期筋や国内勢のドル売りに上値を抑えられているが、ポンドが上昇基調に転じた場合、ポンド・ドルの上昇に連れてポンド・円が上げ、ドル・円もある程度連れ高するという展開になろう。米国の10月消費者信頼感指数など経済指標の発表も注目される。


【今日の欧米市場の予定】
・17:00 独・10月IFO企業景況感指数(予想:109.6、9月:109.5)
・22:00 米・8月FHFA住宅価格指数(前月比+0.4%、7月:+0.5%)
・22:00 米・8月S&Pシースケラー住宅価格指数(前年比予想:+5.00%、7月:+5.02%)
・23:00 米・10月消費者信頼感指数(予想:101.5、9月:104.1)
・23:00 米・10月リッチモンド連銀製造業指数(予想:-4、9月:-8)
・23:35 カーニー英中銀総裁証言(英貴族院経済問題委員会)
・24:30 ドラギECB総裁講演(金融政策)
・02:00 ロックハート米アトランタ連銀総裁講演(地域開発)
・02:00 米財務省2年債入札(260億ドル)

《WA》

 提供:フィスコ

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