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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):日電産、UACJ、塩野義

日電産 <日足> 「株探」多機能チャートより
■日本電産 <6594>  9,867円  +567 円 (+6.1%)  本日終値  東証1部 上昇率8位
 24日、日本電産 <6594> が決算を発表。17年3月期上期(4-9月)の連結税引き前利益が前年同期比6.7%増の662億円に伸びて着地したことが買い材料視された。利益率の高い車載・産業用モーターの販売増加などで、円高による収益悪化を吸収し、増益を確保した。併せて、通期の同利益を従来予想の1300億円→1330億円に2.3%上方修正し、従来の4期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。なお、下期の前提為替レートは1ドル=105円→100円、1ユーロ=115円→110円に修正している。業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の80円→85円(前期は80円)に増額修正したことも支援材料となった。

■加賀電子 <8154>  1,380円  +76 円 (+5.8%)  本日終値  東証1部 上昇率10位
 加賀電子<8154>が続伸。同社は24日の取引終了後、17年3月期の連結業績予想の修正を発表。売上高は2300億円(前期比6.3%減)、営業利益は57億円(同26.8%減)で据え置いたが純利益を47億円から58億円(同6.7%増)へ上方修正、これを好感した。加えて第2四半期末配当と期末配当をそれぞれ従来予想の20円に5円の特別配当を加えた25円(第2四半期末の前年同期は20円、期末の前年同期は普通配当20円に特別配当の15円を加えた計35円)に引き上げ年間配当を50円とした。国内外におけるEMSビジネスや住宅向け関連商材の販売などが好調に推移、グループ再編による法人税等調整額の減少などが利益を押し上げている。

■UACJ <5741>  332円  +16 円 (+5.1%)  本日終値
 UACJ<5741>が年初来高値を更新。主力の圧延品が自動車販売好調な米国の自動車向けに需要を捉えているほか、缶材料も好調で17年3月期は営業利益段階で前期比6割増の245億円を見込むなど回復が急。「非鉄株は出遅れ感が強く水準訂正余地が意識されやすい。同社は市場の有力テーマであるリチウムイオン電池関連としての側面もある。直近ではモルガンスタンレーMUFG証券が同社株のレーティングを『オーバーウエート』、目標株価を400円に引き上げていることで個人投資家の短期資金を引き寄せているようだ」(国内ネット証券)と指摘している。

■日本道路 <1884>  432円  +16 円 (+3.9%)  本日終値
 日本道路<1884>が6日続伸。同社はこの日午後2時に17年3月期の第2四半期累計(4~9月)連結業績予想の修正を発表。売上高を600億円から581億円(前年同期比4.4%減)へ、営業利益を11億円から21億円(同9.6%減)へ、純利益を6億円から12億円(同5.4%減)へ修正した。建設事業・製造販売事業ともに採算性が向上し利益率が改善している。

■東映アニメーション <4816>  5,500円  +200 円 (+3.8%)  本日終値
 東映アニメーション<4816>が続伸。同社は24日の取引終了後、17年3月期の連結業績予想の修正を発表。売上高を305億円から354億円(前期比5.3%増)へ、営業利益を57億円から77億円(同0.9%増)へ、純利益を38億円から58億円(同12.7%増)へ上方修正、これを好感した。国内外でアプリゲーム「ドラゴンボールZドッカンバトル」や「ワンピーストレジャークルーズ」、中国向けで「聖闘士星矢」のアプリゲームが好調に推移したことに加え、「ONE PIECE FILM GOLD」の劇場公開に向けたタイアップ・販促関連商品の販売が好調だったことが寄与している。

■リケンテクノス <4220>  545円  +19 円 (+3.6%)  本日終値
 24日、リケンテクノス <4220> が発行済み株式数(自社株を除く)の4.94%にあたる300万株(金額で18億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は11月1日から17年3月31日まで。

■塩野義製薬 <4507>  5,264円  +181 円 (+3.6%)  本日終値
 24日、塩野義製薬 <4507> が17年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の330億円→420億円に27.3%上方修正。従来の5.1%減益予想から一転して20.7%増益を見込み、5期連続で上期の過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料。国内で高脂血症薬「クレストール」などの販売が好調だったほか、ロイヤルティ収入も伸びたことが寄与。費用の一部ずれ込みなどで販管費が想定を下回ったことも利益を押し上げた。

■トーカイ <9729>  3,460円  +115 円 (+3.4%)  本日終値
 トーカイ<9729>が3日ぶりに反発。24日の取引終了後、17年3月期の連結業績見通しについて、売上高を1060億4300万円から1043億7300万円(前期比1.1%減)へ下方修正した一方、営業利益を66億4700万円から71億6600万円(同4.6%減)へ、純利益を45億100万円から48億8400万円(同6.5%減)へ上方修正したことが好感されている。調剤サービスで診療報酬の改定の影響があったほか、前期に好調だったC型肝炎治療薬の需要減少の影響で売上高は計画を下回る見通し。ただ、健康生活サービスにおける売り上げ増加が利益を押し上げるほか、レンタル資材の投入費用の一部が下期にずれ込むこと、さらに、原油価格下落に伴う燃料費の減少などが寄与するとしている。

■三井住友トラ <8309>  3,398円  +102 円 (+3.1%)  本日終値
 三井住友トラスト・ホールディングス<8309>が高い。同社傘下の三井住友信託銀行はきょう、NEC<6701>と日本IBMなどの協力を得て、FinTechの実証実験などに着手することを明らかにした。強みとする信託関連業務(債権流動化業務、証券代行業務、不動産関連業務、グローバル・カストディ業務)へのブロックチェーンやAI(人工知能)などの活用に向け、今月から4つの実証実験を同時に開始。また、国内外為替一元化検討に関するコンソーシアムに参加し、ブロックチェーン技術を活用した新たな送金・決済サービスを検討するとしているほか、個人の顧客向けロボットアドバイザーについても年内のリリースを目指し、現在検討を進めているとしている。

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