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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:コカウエスト、LINE、タカラバイオ

コカウエスト <日足> 「株探」多機能チャートより
■コカ・コーラウエスト <2579>  2,858円  +222 円 (+8.4%)  11:30現在  東証1部 上昇率3位
 SMBC日興証券が27日付でコカ・コーラウエスト <2579> とコカ・コーライーストジャパン <2580> の投資判断「2(中立)→1(強気)」に引き上げたことが買い材料視された。コカウエストの目標株価を2380円→3580円、コカイーストの目標株価を1950円→2560円にそれぞれ増額した。リポートでは、国内清涼飲料業界全体に収益性が改善するタイミングが到来したと指摘。その理由として、(1)容器構成の改善などを通じた実質値上げの浸透、(2)コカ・コーラボトラーの再編が低価格競争の抑止力となる、(3)海外成長志向による国内過当競争の緩和、を挙げている。なお、両社の経営統合は考慮していないが、実現すれば業績や株価にさらなるアップサイドが期待できるとしている。

■クスリのアオキ <3398>  5,060円  +260 円 (+5.4%)  11:30現在  東証1部 上昇率7位
 クスリのアオキ<3398>は3日続伸。朝方安く始まったものの売り一巡後は押し目買いが優勢となった。同社は北陸3県を営業基盤とするドラッグストアで足もとの業績は好調に推移している。27日に発表した9月度の月次売上高は、既存点ベースで前年同月比3.5%増と今期に入り4カ月連続で前年同月を上回った。伸び率も前月の1.3%増を上回った。前日に265円高と6%近い上昇をみせていたこともあって、値動きは重い。

■シーズHD <4924>  2,945円  +112 円 (+4.0%)  11:30現在
 シーズ・ホールディングス<4924>が5日続伸で連日の年初来高値。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が27日付で、投資判断「オーバーウエート」を継続しつつ、目標株価を2750円から3100円へ引き上げたことが好材料視されている。会社側では、基幹システムの入れ替え費用7億円、ポイント制度移行に伴う販促費増10億円などを織り込み営業減益の計画だが、同証券では卸売と海外事業の売上計画が保守的として、営業利益83億1000万円(会社予想76億円)、18年7月期同90億円を予想。15年12月の持ち株会社体制への移行から事業の多角化が進み、新たな顧客接点の獲得と、事業提携によるシナジーによって成長持続性が高まっていると評価している。

■LINE <3938>  5,100円  +165 円 (+3.3%)  11:30現在
 LINE<3938>が5連騰で上場来高値を更新。株価は一時、5230円まで買われ、東京市場の上場初日である7月15日につけた5000円の最高値を約2カ月半ぶりに更新した。上値抵抗線となっていた上場日の高値を抜いてきたことから、LINEは新たな上昇局面に入ったとみられている。パズルゲーム「LINEポップショコラ」の事前登録を始めたと26日に発表したことが材料視されている。また、身売り観測が出ている米ツイッターに対して複数の買い手候補が浮上しており、世界的にSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)業界の再編観測が高まっていることもLINEに対する再評価につながっている様子だ。

■カゴメ <2811>  2,652円  +75 円 (+2.9%)  11:30現在
 SMBC日興証券が27日付でカゴメ <2811> の投資判断「2(中立)」を継続し、目標株価を1930円→2420円に増額したことが買い材料視された。リポートでは、トマトジュースの機能性表示食品化や「野菜生活100」ブランドのスムージータイプ導入などで飲料シーンの拡大を進め、国内飲料事業の再生に成功したことを評価。また、今後は国際事業や生産野菜などの農事業の収益拡大を注目ポイントとして挙げている。同証券では16年12月期の連結営業利益を70億円→88億円(会社計画は92億円)、17年12月期を71億円→90億円、18年12月期を73億円→92億円にそれぞれ上方修正した。

■寿スピリッツ <2222>  2,517円  +69 円 (+2.8%)  11:30現在
 フランセ抜本見直し効果下期顕在化へ寿スピリッツ<2222>は、8月31日安値2080円を底に下値を切り上げているが、7月高値3625円に対する戻りはまだ緒に就いたばかりであり、上値余地は十分だろう。8月1日に発表した第1四半期(4~6月)連結決算は、経常利益が3億8200万円(前年同期比4.1%増)と増益で着地した。2月から連結化したフランセの利益は下期偏重で、第1四半期ではマイナスに影響したが、それを吸収して第1四半期として最高益を更新した。会社側では減益を予想していただけに、想定を上回る好決算だったといえる。現在、フランセは経営の抜本的見直しが進行中であり、その効果は下期に顕在化が見込まれている。会社側では、首都圏展開の強化やインバウンド・アウトバウンド対策などの重点施策の遂行などで経常利益37億円(前期比11.3%増)と2ケタ増を見込むが、第1四半期の好調を踏まえると上振れの可能性は大きい。 (仁)

■タカラバイオ <4974>  1,768円  +39 円 (+2.3%)  11:30現在
 タカラバイオ<4974>が買い人気を集め新値街道を走る展開。また、オンコセラピー・サイエンス<4564>、グリーンペプタイド<4594>、アンジェス MG<4563>などバイオ関連株に物色人気が集まっている。株式市場全般は、米大統領選を控え、米国株市場の動きや為替の円高警戒感を背景に主力株への買いが手控えられている。市場では、為替や海外市場の動向に左右されにくい内需の中小型株に物色資金が誘導されやすくなっている。そのなか、スケジュール的にも来週は10月3日の医学生理学賞を皮切りとしてノーベル賞が順次発表されることで、バイオ関連は人気素地を持っている。そのなか時価総額で首位を争うペプチドリーム<4587>とそーせいグループ<4565>をはじめ、大型新薬開発への期待が大きい銘柄に市場の視線が向いている。新値圏で強調展開を続けるタカラバイオは遺伝子工学を応用して治療薬を開発するバイオベンチャーであり、ゲノム編集関連として注目されている。がん細胞だけをウイルスが攻撃する画期的新薬「HF10」を治験中。来期にはキメラ抗原受容体を用いた「CAR-T細胞療法」のフェーズ1を控えていることもあって、存在感が高まっている。

■ニトリホールディングス <9843>  12,100円  +120 円 (+1.0%)  11:30現在
 27日、ニトリホールディングス <9843> が17年2月期上期(3-8月)の連結経常利益は前年同期比32.0%増の498億円に拡大し、従来予想の400億円を上回って着地。2期ぶりに上期の過去最高益を更新したことが買い材料。都市部への積極出店で客数が大きく伸びたうえ、接触冷感機能を持つ寝具やソファなどの販売が好調だったことが寄与。通期計画の800億円に対する進捗率は62.3%に達しており、通期上振れを期待する買いが向かった。

■ホシザキ <6465>  9,250円  +90 円 (+1.0%)  11:30現在
 ホシザキ<6465>が続伸。27日付で岡三証券がレーティング「中立」継続ながら、目標株価を9600円(前回は未設定)に設定、16年12月期は通期連結営業利益で会社側計画の342億円(前期317億1900万円)に対して従来予想の356億円から360億円へ引き上げた。一部の大手飲食店チェーンに設備投資抑制の動きがあるものの、同社の国内販売は総じて堅調に推移するとし、北米やアジアの業績好調や中期的にも海外事業による業績のけん引が期待されると指摘している。

■ハニーズ <2792>  1,168円  -102 円 (-8.0%)  11:30現在  東証1部 下落率2位
 ハニーズ<2792>が5日ぶりに急反落。同社は27日取引終了後、17年5月期の第1四半期(6~8月)連結決算を発表したが、売上高は132億2300万円(前年同期比7.5%減)、営業利益は4億2000万円(同4.6%減)、最終損益は2億1900万円の赤字(同1億9900万円の赤字)だった。大幅減収で最終赤字幅の拡大を嫌気する売りが出た。同社は低価格帯の婦人服製造・販売の大手だが、消費者の可処分所得の減少や台風など天候要因に伴う売り上げの伸び悩みに加え、中国では集客力が減退したことや競争激化の影響が出て利益の足を引っ張っている。

■DCMホールディングス <3050>  853円  -31 円 (-3.5%)  11:30現在
 DCMホールディングス<3050>が続落。同社は27日の取引終了後、17年2月期第2四半期累計(3~8月)の連結決算を発表。営業収益は2304億600万円(前年同期比3.9%増)、営業利益は129億900万円(同9.3%増)、純利益は73億5600万円(同8.6%増)と増収増益を達成したが株価は前日比9円高の893円まで買われた後に目先的な売りに押されている。園芸・エクステリア部門では電気草刈機やDCMブランドの除草剤やホースリールのが好調に推移し、ホームインプルーブメント部門では熊本地震の影響により、防災関連商品の販売が伸びている。通期業績は営業収益4472億円(前期比2.2%増)、営業利益193億円(同4.6%増)、純利益109億円(同3.3%増)と従来見通しを据え置いた。

■第一生命保険 <8750>  1,365円  -43 円 (-3.1%)  11:30現在
 第一生命保険<8750>が4日続落。同社株を含め保険セクターは業種別値下がりで断トツに売り込まれている。21日の日銀の金融政策決定会合では新たな金融緩和の枠組みである「イールドカーブ・コントロール」を導入することを決定、長期金利をゼロ%程度に誘導することで、生保各社にとっては長短金利差による運用環境の改善が見込まれる。これを材料に同社株はいったん大きく買われたものの、その後は倍返しの下げとなった。市場では「日銀の発表とは裏腹に長期金利はゼロ%を目指す方向になく、投資家は疑心暗鬼に陥っている」(国内ネット証券)と指摘されており、当初のマーケットの思惑から外れ、金利上昇への期待が後退していることが見切り売りを誘発している。

■三菱UFJ <8306>  510.2円  -16 円 (-3.0%)  11:30現在
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>などメガバンクの下値模索が続いている。今月20~21日に行われた日銀の金融政策決定会合ではマイナス金利の深掘りが見送られる一方、新たな金融緩和の枠組みである「イールドカーブ・コントロール」を導入し、長短金利差で利ザヤをとりやすくすることで銀行や保険会社にはポジティブな政策との見方でいったんは大きく買われたものの、その後は3日続落と再び軟化。全体相場の地合い悪を助長する格好となった。黒田日銀総裁が今後の追加緩和策として、量的緩和からマイナス金利幅の拡大を軸とした金利をターゲットとする政策に切り換える方向を示していることが、株価の重荷となっている。日銀のETF買いについても購入額はこれまで通り年6兆円規模を継続し、TOPIX型の比重を高めることで時価総額上位の銀行セクターには有利に働くが、それを考慮しても上値期待が膨らまない状況にある。直近ではメガバンク3銘柄とも信用売り残増加と買い残の減少が顕著だが、売り残の増加は9月中間配当権利落ち前のつなぎ売り的な要素が大きいほか、信用取組は依然として大幅に買い長の状態にあり、需給面での改善効果は見込みにくい。また、マイナス金利深掘りによる影響がより大きいとみられる地銀株も売りに押される銘柄が多くなっている。

●ストップ高銘柄
 エージーピー <9377>  601円  +100 円 (+20.0%) ストップ高   11:30現在
 シグマクシス <6088>  675円  +100 円 (+17.4%) ストップ高   11:30現在
 太洋工業 <6663>  568円  +80 円 (+16.4%) ストップ高買い気配   11:30現在
 以上、3銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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