【特集】日経平均「頑強推移」で注目したい“先高ランプ”が灯った株 <株探トップ特集>
カプコン <日足> 「株探」多機能チャートより
―好業績・割安、そして25・75日線ゴールデンクロス目前20銘柄リストアップ―
23日の東京株式市場は、売り先行のスタートとなったものの、外国為替市場でのドル安・円高進行が一服状態となっていることを受け、日経平均株価は徐々に下落幅を縮小する推移となった。ただ、後場に入ると週末を前にして一段と手控え姿勢が強まり、日経平均株価終値は、前営業日比53円60銭安の1万6754円2銭となった。ただ、21日に300円を超える急騰をみせた割には“頑強推移”という評価もある。そこで、今回は株価の先高を示唆するとされる日足チャートの25日・75日線のゴールデンクロス(GC)達成目前の好業績・割安銘柄に注目した。
●カプコンは人気コンテンツの積極展開でヒットを目指す
カプコン <9697> は、17年3月期の連結業績を売上高850億円(前期比10.4%増)、経常利益133億円(同17.2%増)と見込んでいる。「バイオハザード」や「モンスターハンター」シリーズなど、世界的に人気の高いタイトルを持つ同社は、今年4月1日にモバイル事業の改革を断行し、「モバイル事業統括」を新設した。自社の人気コンテンツの積極的な展開で国内外でのヒットを目指すとともに、アジアへのライセンスを強化する新たなモバイル戦略を推進することが目的。「プレイステーション4」、「Xbox One」およびパソコン向けに、「バイオハザード7 レジデント イービル」を来年1月に発売すると発表している。
●サムコは好採算な新機種への移行も奏功
サムコ <6387> は、半導体など電子部品製造装置を手掛ける研究開発型企業。同社が発表した17年7月期の単独業績で、売上高は55億円(前期比2.9%増)、経常利益は7億4000万円(同33.3%増)を予想。17年7月期は、海外のスマートフォン向け半導体や電子部品の投資減速が響き半導体装置出荷は伸び悩むものの、国内向けは半導体レーザー(LD)用途の設備投資需要の堅調推移が予想される。エッチングやCVD(化学的蒸着)などの装置では好採算な新機種への移行が奏功する。
●タケエイは東京五輪関連工事に向け需要増加も
タケエイ <2151> は、建設廃棄物処理の大手企業で首都圏を中心に事業を展開している。同社は17年3月期の連結業績を320億円(前期比12.0%増)、経常利益30億5000万円(同43.5%増)と見込む。今後、東京五輪関連の建設が本格化するのに伴いがれきなどの廃棄物受け入れ量が増加することが予想される。また、「再生可能エネルギー」を新たな収益の柱として位置付けており、バイオマス発電などの寄与も期待でそうだ。
●フジミインコーポは、工業用研磨材の回復を予想
フジミインコーポレーテッド <5384> はウエハー用研磨材大手。同社は17年3月期連結業績を、売上高330億円(前期比3.9%増)、経常利益39億円(同16.7%増)と見込む。17年3月期はスマートフォン向けを中心とした工業用研磨材の回復が想定されるほか、半導体の微細化プロセスの進展に伴いCMP(化学的機械的平坦化)スラリーも拡大している。
◆主な25日・75日GC目前の好業績、低PER銘柄◆
経常
銘柄<コード> 増益率 株価 PER
TASAKI <7968> 16.2 1490 7.6
UKCHD <3156> 24.8 1659 5.8
パイプドHD <3919> 76.8 1021 13.4
カプコン <9697> 17.2 2409 14.7
バイテックH <9957> 17.8 1057 8.1
OATアグリ <4979> 12.7 1300 8.3
日新製鋼 <5413> 85.3 1325 19.4
三井造 <7003> 52.5 142 6.0
すてきナイス <8089> 40.6 145 17.0
クレディセゾン <8253> 14.2 1713 7.3
レナウン <3606> 15.2 105 15.2
サムコ <6387> 33.3 828 13.9
エムアップ <3661> 34.8 616 14.8
伊藤忠 <8001> 43.5 1283 5.8
ノーリツ鋼機 <7744> 93.6 682 11.0
サンケン <6707> 45.1 315 15.3
フジミインコ <5384> 16.7 1446 12.7
TAC <4319> 21.3 200 6.7
OKI <6703> 58.4 141 10.2
タケエイ <2151> 43.5 818 10.6
※株価は23日現在(単位:%、円、倍)
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