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【市況】【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 年末需要の高まりを先取れ!

株式アドバイザー 北浜流一郎

「年末需要の高まりを先取れ!」

●マイナス金利拡大の可能性残る

 正直私は、米国の利上げは9月実施と見ていた。しかし、今回も見送られた。そのため、21日のFOMCの結果発表を受けて思わず内心つぶやいてしまったのは、「あ~あ、今回も利上げなしか…」だった。

 もちろん、利上げなしの可能性も考えてはいたので、実際の投資では米国のFOMC終了までは待機、これを強く勧めてきた。この点では特に問題はなかったものの、今回の利上げ見送りで再認識させられたのは、重要イベント前の売買は控える。これになる。

 米国の利上げ先送りが決まったあと、米国市場は上昇を続けたものの、23日の東京市場は軟調だった。幸いなことに大幅安は避けられたが、まだ落ち着きを取り戻せていないのは確かだ。日銀が金融政策の総括を行ったことで、量的緩和から質的緩和に転じ、市場が恐れていたマイナス金利の深堀りについてはすぐのマイナス幅拡大がなかったため、市場が一安心となっていることは好ましい。

 ただ、マイナス金利については、今回は利幅の拡大を行わなかったものの、今後それが行われる可能性は残っている。ところが市場は、今回行われなかったことですっかり安心している気配がある。

 これは正直、楽観的過ぎると見る。黒田総裁はマイナス金利をこれ以上拡大しないとは言っていないのだ。あくまでも今はマイナス金利実施後、半年が経過し、その効果をリスクを含めて総括したのに過ぎないのだ。

 このように市場はマイナス金利については楽観的に考えがちなところがあるが、私はさらなる拡大を前提に投資を継続した方が成果が上がりやすいと見る。マンションやアパート投資関連株などへの投資に前向きになれるからだ。

●米利上げは当てにせぬ投資戦略

 それにしてもFRBが簡単に利上げを実施しないことには少々驚きだ。イエレン議長は「利上げの環境は整った」と繰り返しているものの、実際の利上げは先送りし続けている。いまは12月実施説が早くも有力になりつつあるが、もはや米国の利上げなど当てにしていられない。

 そのためドルは上がりにくく、円は下がりにくい。今後の投資はこの点をベースにして進める。これが大事になる。

 つまり、米国が利上げしてもしなくても関係なく上がる可能性の高い銘柄に投資しておく。こういうことになり、現時点では次のような銘柄に投資しておきたい。

 まずは年末に向けて需要の盛り上がりが見込める商品を扱っている企業になる。具体的にはチーズに強い六甲バター <2266> がある。株価はすでに高いが、それを承知で注目したい銘柄に食肉卸のスターゼン <8043> がある。ハムの需要増もまず間違いないところであるため日本ハム <2282> 、牛肉輸入、特に焼き肉用に強いエス フーズ <2292> も押し目は見逃さないようにしたい。

 冬に向かうと当然足元が寒くなり、女性たちは長いブーツを履く。今はそれはまだ見られないものの、今後お洒落なブーツを履いて街を闊歩する女性たちが見られるようになるのに決まっているので、靴のエービーシー・マート <2670> だ。

 やや異色ながら冬になるは風邪を引きやすく喉がいためることが多い。となると、我が家でよく利用する(舐める)のが南天のど飴だ。同製品を扱っているのはノエビアホールディングス <4928> 。株も期待が持てる。最後に新興市場銘柄にも目を向けておくとマンション経営の提案で伸びているシノケングループ <8909> [JQ]がある。

2016年9月23日 記

株探ニュース

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