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【市況】富田隆弥の【CHART CLUB】 「米国株が頼みの綱」

株式評論家 富田隆弥

◆注目の日銀金融決定会合が終わった。長短金利の操作など「量から質へ」と新たな方針を打ち出したことを受け、21日の日経平均株価は315円高の1万6807円と上々の反応を見せた。市場関係者は日銀の決定を評価し、黒田総裁も面目躍如、ホッとしたことだろう。

◆だが、ホッとしたのもつかの間、21日の夜、海外市場で為替(ドル円)が急変。日本市場で102.58円まで1円ほど円安になっていたものが、数時間後に100.37円と一気に2円も円高となり、海外の関係者からは「日銀の決定は不十分」と不評の声も出てきた。CME日経平均先物(21日)は1万6505円(21日大証終値1万6730円)で終えており、これで日本株の行方はまた不透明になったと言える。

◆ただ、救いの手は米国株の上昇だ。FOMCが金利を据え置いたことで低金利継続とポジティブに受け止め(いいとこ取り)、NYダウ平均は21日に163ドル上げ、ナスダックは過去最高値を更新した。まさにイエレン・マジックの延長である。「米国一人勝ち」のムードは否めないものの、世界の屋台骨であるNYダウが堅調なら「日米同時株高」の流れが起きてもおかしくない。

◆当面の日本株は「為替」を横にらみに「もみ合い」とみているが、日経平均は1万6000~1万7500円ゾーンで乱高下する可能性もある。一目均衡表を見ると、日足の雲が「1万5903~1万6228円」、週足の雲が「1万6912~1万7909円」で、下値と上値で壁になっている。平均線では75日移動平均線が1万6356円で下に、一方52週線が1万7195円で上に控えている。こうした上下の節を意識しながら大きく振れるだろう。

◆「円高」の試練は10月下旬から発表される輸出ハイテク企業の決算(3-9月期)に影響するが、裁定買い残が7年6ヵ月ぶりの低水準となり「裁定買い」を誘いやすい環境にある。また、日銀のETF購入がTOPIX型にも配分されることから、金融や内需関連が相場を支える可能性もある。「同時株高」の波にうまく乗るなら、日経平均も1万8000円台となり年初来高値を試しにいってもおかしくない。

◆ただし、カギを握るのはやはりNYダウ。米国はマネーバブルの延長で12月の利上げが濃厚となり、荒れやすい「10月」を迎える。NYダウの日足はまだ好転を明確にしておらず、NYが崩れるなら「同時株安」は免れないだろう。目先は上昇しても先行き警戒は怠れず、日米とも下値チェックを忘れないでいきたい。

(9月22日 記、毎週土曜日10時に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ


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