【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):NTN、ソフトバンク、キユーピー
ソフトバンク <日足> 「株探」多機能チャートより
オプティム<3694>が高い。この日正午ごろ、IoT(モノのインターネット)時代に最適化された新型OS「OPTiM Cloud IoT OS」をパートナー向けに提供すると発表しており、これを好材料視した買いが入っている。「Cloud IoT OS」は、直感的かつ安全なIoT端末の管理・制御、データの蓄積・分析、クラウドサービスとの連携までを包括的に実現するOS。新型OSにより、パートナーはIoTプラットフォーム基盤を活用できることで、効率的な開発が行えるようになり、さまざまな産業分野でのサービス構築と応用を素早く実現できるようになるとしている。
■NTN <6472> 364円 +7 円 (+2.0%) 本日終値
NTN<6472>が続伸。15日付で三菱UFJモルガン・スタンレー証券がレーティング「ニュートラル」継続、目標株価を340円から360円へ引き上げた。人件費、固定費などの経費削減、比例費改善が従来想定を上回ることや規模効果に含まれる未実現利益などが従来想定を上回る増益要因となることを主因に17年3月期は通期連結営業利益で従来予想の315億円から会社側計画と同様の350億円(前期477億7000万円)へ、18年3月期を327億円から360億円へ引き上げている。
■ジェイテクト <6473> 1,485円 +25 円 (+1.7%) 本日終値
ジェイテクト<6473>が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が15日付のリポートで、レーティング「ニュートラル」を継続し、目標株価を1390円から1460円へ引き上げたことが好感されている。国内市場を中心にベアリング事業は苦戦が続くとするも、ステアリング事業が生産性改善や購入品コスト削減、さらに数量増効果の寄与などが想定以上に堅調であることを評価。17年3月期営業利益予想を従来の600億円から645億円へ引き上げている。
■カカクコム <2371> 1,723円 +23 円 (+1.4%) 本日終値
15日、カカクコム <2371> が配当方針を変更して17年3月期から期末に加え上期も配当を実施すると発表したことが買い材料視された。従来無配としていた17年3月期の上期(4-9月)配当を14円実施。未定としていた下期配当も14円を実施し、年間配当は28円(前期は21円)と7円の増額となる。権利付き最終日を27日に控え、配当取りを狙う買いが向かった。
■ソフトバンクグループ <9984> 6,404円 +59 円 (+0.9%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>が5日ぶり反発。ここ軟調相場と歩調を合わせて下値を試す展開を余儀なくされていたが、きょうは日経平均が買い優勢で推移したこともあって値ごろ感からの買い戻しを誘った。米アップルが16日発売を開始したiPhoneの新型モデル「iPhone7」は引き合いが極めて旺盛で、同社を含めメガキャリア3社はいずれも事前の予約件数が過去最高に達したことが伝わっている。また、同社とみずほフィナンシャルグループ<8411>は15日、人工知能(AI)を活用した個人向け融資事業を始めることを発表した。11月に共同出資会社を設立し17年前半にも事業を開始する計画にあり、フィンテックを駆使したレンディングサービスに期待した買いが株価に浮揚効果を与えている。
■SMC <6273> 28,335円 +195 円 (+0.7%) 本日終値
SMC<6273>が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が15日付のリポートで、レーティング「ニュートラル」、目標株価2万8440円でカバレッジを開始したことが好感されている。同社は空気圧機器の世界最大手メーカーで、世界シェアを拡大させることで成長する戦略をとってきた。当面は円高に加え、さらなる成長のための設備投資拡大や営業人員拡大に伴う固定費増が重石となるが、成長は継続すると見込んで17年3月期営業利益予想は1215億円(前期比9.5%減)と会社計画1070億円(同20.3%減)よりも上振れるとみている。
■ファンコミ <2461> 744円 -23 円 (-3.0%) 本日終値
ファンコミュニケーションズ<2461>が反落。15日の取引終了後に発表した8月度の月次業績速報で、連結ベースの売上高が前年同月比0.5%減となり、小幅ながら3カ月連続で前年割れとなったことが嫌気されている。アフィリエイト広告サービスのCPA型アドネットワーク事業や自社媒体事業・その他事業は堅調に推移したものの、CPC/ターゲティング型アドネットワーク事業の落ち込みが大きかった。
■キユーピー <2809> 2,989円 -56 円 (-1.8%) 本日終値
キユーピー<2809>が反落。この日、今年8月に発生した台風の影響により、北海道産のとうもろこしや大豆を原料とした商品の販売を休止すると発表しており、業績への影響を警戒した売りが出ているようだ。対象となるのは、「アヲハタ十勝コーン ホール」をはじめとする、14品目の農産加工品。8月の度重なる台風により、同社の製造委託先である日本罐詰(北海道・芽室町)の十勝工場においても、とうもろこしの収穫期のさなかに、冠水被害を受けており、農作物の収穫期内にライン復旧のメドが立たないことから休止することになったとしている。
■TIS <3626> 2,465円 -44 円 (-1.8%) 本日終値
TIS<3626>が3日続落。大和証券が15日付で、投資判断を「2」から「3」とし、目標株価を2980円から2650円へ引き下げたことが嫌気されている。7月28日に会社側が発表した第1四半期決算は、営業利益が前年同期比85%増益と飛躍的な伸びを見せたが、同証券では、工事進行基準適用案件の増加による前倒しによる売上高・営業利益計上の増加も寄与あり、この反動が第2四半期に現れる可能性があると指摘。また、金融向けIT投資は活発だが、中小製造・小売業は弱含みを見込んでおり、先行き不透明感が台頭したとして、17年3月期営業利益予想を275億円から280億円へ引き上げたが、18年3月期は同295億円から290億円へ引き下げている。
株探ニュース