【特集】再上昇は「日銀会合」明け? 今だから狙いたい“三拍子”銘柄 <株探トップ特集>
タキロン <日足> 「株探」多機能チャートより
―「好業績・高配当・低PBR」銘柄を、日米重要イベント通過待ちのいま仕込む―
週明け12日の東京株式市場は、前週末の米早期利上げ観測に伴うNYダウ平均株価大幅安や、資源価格下落による関連株の下げなどにより、日経平均株価は前週末比292円84銭安の1万6672円92銭と急反落した。来週の日米それぞれの金融政策決定会合までは、買い手控えが予想されるものの、その後は物色の活発化が予想される。そこで今回は、9月中間期末の配当取りも狙える、中間配当実施の高配当利回り、好業績、低PBR銘柄を紹介する。
●黒田電気は配当性向40~65%方針
黒田電気 <7517> は、17年3月期の連結業績予想について、売上高は2600億円(前期比9.0%減)と減収予想ながら、経常利益は85億円(同10.1%増)と増益を見込んでいる。液晶部材は、テレビ用大型パネルの価格下落などで伸び悩みが予想されるものの、自動車用の電装品の着実な成長が増益に寄与する見通しだ。また、配当については中間配当47円に期末配当48円実施を打ち出しており、17年3月期の年間配当は前期比28円増の95円とすることを発表。前期から大幅増の配当は、連結純利益に対する配当性向40~65%をメドに積極還元する方針を反映したものだ。
●東芝機械はリチウムイオン電池製造用の押出成型機が拡大
東芝機械 <6104> の17年3月期の連結業績は、売上高1180億円(前期比0.6%増)、経常利益51億円(同2.7%増)を見込んでいる。人民元安メリットやコストダウンによる射出成型機の損益改善に加え、リチウムイオン2次電池セパレータ向け押出成型機の受注拡大が見込めることから、17年3月期の会社想定の業績予想は、上方修正の可能性も浮上している。
●J-オイルミルズは付加価値商品群の販売拡大
J-オイルミルズ <2613> の17年3月期の連結業績は、売上高こそ1820億円(前期比2.8%減)と減収予想ながら、経常利益は55億円(前期比2.7%増)と増益を見込む。第1四半期(4-6月)の経常利益は17億9900万円で、通期経常利益予想に対する進捗率は32.7%に達している。菜種原料など主原料の輸入コストが、海外相場の影響を受け低下し、調達原料品質向上により製品歩留の改善が予想される。これに加えて、オリーブオイルなど機能性に特化した付加価値商品群の販売拡大も、利益押し上げに貢献する見通しだ。
●タキロンは高機能工業用プレートの需要拡大
タキロン <4215> の17年3月期の連結業績予想は、売上高800億円(前期比9.7%増)、経常利益は50億円(同26.7%増)と大幅な増収増益を見込む。マンション改修市場の堅調な推移に伴い床材の成長が見込める。また、半導体・液晶製造装置メーカーの設備投資も概ね堅調に続く見通しにあり、耐薬品性、機械的強度、加工性などに優れた高機能な工業用プレートの需要拡大が想定される。さらに、新たに子会社化した、プラスチック製波板・平板などの製造販売を手掛ける日本ポリエステルが今期はフル寄与する。
◆主な高配当利回り・好業績・低PBR銘柄◆
配当利回り 経常
銘柄<コード> (年間) 増益率 株価 PBR
Jオイル <2613> 2.56 2.7 352 0.73
タキロン <4215> 3.04 26.7 461 0.71
積化成 <4228> 3.43 11.1 350 0.57
東芝機 <6104> 3.48 2.7 345 0.59
キッツ <6498> 2.32 5.5 560 0.81
三桜工 <6584> 4.01 17.5 598 0.70
TBK <7277> 4.02 21.7 398 0.41
黒田電気 <7517> 4.97 10.1 1912 0.99
永大産業 <7822> 4.08 50.3 417 0.41
伊藤忠 <8001> 4.38 43.5 1256.0 0.95
紙パル商 <8032> 3.00 14.2 333 0.64
阪和興 <8078> 3.07 23.2 586 0.79
三井倉HD <9302> 3.25 4.9倍 308 0.65
日鉄住金物 <9810> 4.11 3.4 365 0.66
※株価は12日現在、単位:%、円、倍
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