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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

タクミナ <日足> 「株探」多機能チャートより

■タクミナ <6322>  1,288円 (+208円、+19.3%) 一時ストップ高

 タクミナ <6322> [東証2]、内海造船 <7018> [東証2]がストップ高まで買われるなどバラスト水処理関連の一角が人気化した。IMO(国際海事機関)が成立を進めていたバラスト水管理条約について、フィンランドが8日に批准したことで同条約の発効要件が満たされた。これにより、1年後の17年9月8日に発効することが決定し、発効後5年以内に、外航船はバラスト水処理設備を設置する必要が生じるため、バラスト水処理装置の需要拡大期待から関連銘柄に買いが入った。

■サムシング <1408>  545円 (+80円、+17.2%) ストップ高

 地盤改良などを手掛けるサムシングホールディングス <1408> [JQG]が連日ストップ高。12日、シノケングループ <8909> [JQ]と資本業務提携すると発表したことが引き続き材料視された。業務面では、同社が持つ地盤改良データをシノケンGのアパート・マンション開発やゼネコン事業に活用することで、両社の競争力強化を図る。資本面では、シノケンGを引受先とする87万5000株の第三者割当増資を実施。発行価格は340円で調達する2億9280万円は海外および国内事業への設備投資資金などに充てる。発表を受けて、アパートなどの非戸建住宅市場の顧客獲得による収益貢献に期待する買いが殺到した。

■バーチャレク <6193>  1,042円 (+150円、+16.8%) ストップ高

 バーチャレクス・コンサルティング <6193> [東証M]がストップ高。同社は13日、賃貸管理ビジネスのコンサルティングサービスを展開しているオーナーズエージェント(東京都新宿区)に、顧客対応業務支援のためのCRMソフトウエア「インスピーリ」を提供したことを明らかにした。インスピーリは、企業と顧客の関係構築に役立つ電話やメール、ウェブ、ファックスなどマルチチャネル対応型の顧客対応履歴管理ソフトウエア。同社では不動産業界向けなどに積極的に推進していくとしている。

■エキサイト <3754>  776円 (+100円、+14.8%) ストップ高

 エキサイト <3754> [JQ]がストップ高まで買われ、年初来高値を更新した。同社は14日、「エキサイト翻訳」が米アップルの新基本ソフト「iOS 10」の機能であるiMessage APPに対応したことを明らかにした。エキサイト翻訳は、累計320万ダウンロードを超える翻訳アプリ。今回のiMessage APPへの対応で、ユーザーは翻訳アプリをわざわざ起動することなく、その場で気になるワードやメッセージを翻訳できることに加え、日本語を外国語に翻訳した文章をそのまま送信することもできる。

■サンセイ <6307>  224円 (+23円、+11.4%)

 サンセイ <6307> [東証2]が大幅高で、年初来高値を更新。バラスト水処理関連としてタクミナ <6322> [東証2]や内海造船 <7018> [東証2]などが物色人気を集めるなか、船舶修理を手掛けるサンセイにも思惑買いが波及したもよう。なお、国土交通省は9日に、「2004年の船舶のバラスト水および沈殿物の規制および管理のための国際条約」が、来年9月8日に発効することになったと発表している。

■ヤーマン <6630>  3,235円 (+315円、+10.8%)

 東証1部の上昇率3位。13日、ヤーマン <6630> が決算を発表。17年4月期第1四半期(5-7月)の連結経常利益が前年同期比2.5倍の11.1億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。通販や量販店向けに美顔器を中心とする美容健康機器の販売が大きく伸び、23.9%の大幅増収を達成したことが寄与。原価低減に加え、円高による採算改善も利益を押し上げた。上期計画の14.6億円に対する進捗率は76.1%に達しており、8月に上方修正した業績のさらなる上振れを期待する買いが殺到した。

■ジーンテクノサイエンス <4584>  2,855円 (+208円、+7.9%)

 13日、ジーンテクノサイエンス <4584> [東証M]が9月30日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。

■第一生命保険 <8750>  1,476円 (+61.5円、+4.4%)

 第一生命保険 <8750> やT&Dホールディングス <8795> 、東京海上ホールディングス <8766> など生保損保株が高い。14日付の日本経済新聞は日銀の「総括的な検証」で金融緩和の軸をマイナス金利の深掘りに据える方針と伝えた。同時に、日銀は金融機関の収益悪化に配慮し、平たん化したイールドカーブ(利回り曲線)の是正を意識しており、超長期債の国債買い入れは抑えられる見込み。このなか20年債、30年債といった超長期金利の下げ止まり効果が期待されている。実際、14日の債券市場では、20年債の利回りは一時、6ヵ月ぶりの水準に上昇している。生損保各社の資金運用での超長期債の運用比率は比較的高く、その利回りが下げ止まりから上昇することは業績面でのプラスになると期待されている。

■日本新薬 <4516>  5,110円 (+210円、+4.3%)

 SMBC日興証券が13日付で日本新薬 <4516> の投資判断「1(強気)」を継続し、目標株価を5000円→5800円に増額したことが買い材料視された。リポートでは、同社がアクテリオン社に海外導出している肺動脈性肺高血圧症治療薬「Uptravi(セレキシパグ)」の米国販売が順調な立ち上がりを示していると指摘。また、骨髄異形成症候群治療薬「ビダーザ」や前立腺肥大症治療薬「ザルティア」などの国内販売が堅調に推移していることを評価した。同証券では、17年3月期の連結営業利益を129億円→139億円(会社計画は115億円)、18年3月期を156億円→170億円にそれぞれ引き上げた。

■サイゼリヤ <7581>  2,290円 (+85円、+3.9%)

 サイゼリヤ <7581> が続伸。13日付でみずほ証券が投資判断「買い」、目標株価を3100円でカバレッジを開始した。中長期的に大手外食企業への集約が進むなかで同社の持つトップライン成長に必要な新店舗の展開余地、新店舗展開や業態拡大が可能な潤沢な資金力、デフレ傾向にある外食業界における価格競争力は同業と比較して優位性があると指摘。株価下落のきっかけとなった海外事業利益の停滞は来期には再び増益基調に戻ることも併せてバリュエーションの再考に繋がると評価している。

■ベクター <2656>  680円 (+25円、+3.8%) 一時ストップ高

 ベクター <2656> [JQ]が10時30分時点で500万株を超える大商いで、一時4日連続のストップ高となる755円まで買われ連日年初来高値を更新した。15日から幕張メッセで開催されるゲーム見本市「東京ゲームショウ2016」を控えて、新作ゲームの人気化を期待する買いが継続した。同社は1日、新作ブラウザゲーム「リグレティア」を今秋にもリリースすると発表。同タイトルは中国・深セン市益玩網絡科技が開発した多人数参加型ゲーム。配信開始に先駆けて、近日中に事前登録を開始するとしている。

■リログループ <8876>  14,820円 (+480円、+3.4%)

 13日、リログループ <8876> が海外転勤に関するデータ販売を手掛ける米Associates for International Research(AIRINC)の株式を取得し子会社化すると発表したことが買い材料視された。議決権ベースで92.99%の株式を21.3億円で取得した。AIRINCは米国大手企業を中心とした顧客基盤を持ち、生計指数をはじめとする海外赴任に関するデータを販売している。今後は欧州やアジアなどの市場シェア向上による業績拡大を目指す。発表を受けて、海外事業の競争力強化による業績への寄与に期待する買いが向かった。

■リオン <6823>  1,250円 (+32円、+2.6%)

 リオン <6823> が3日ぶりに反発。東北大学電気通信研究所先端音情報システム研究室の坂本修一准教授、トレビーニョホルヘ助教、鈴木陽一教授らの研究グループと共同で、人頭大で小型の64チャネル球状マイクロホンアレイシステムの製作に成功したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同社が開発した次世代の高性能超小型マイクロホン「MEMSエレクトレットマイクロホン」を用いて制作したもので、これにより設置場所における音空間の情報を極めてリアルに集音することが可能になり、例えば選手の会話やプレー音を鮮明にダイレクトに捉えるなどで、国際的なスポーツ大会のテレビ放送などにおいてこれまでにない臨場感あふれる実況放送の可能性が期待できるとしている。

■ラック <3857>  1,002円 (+18円、+1.8%)

 全般軟調地合いのなか、ラック <3857> が続伸。同社は13日取引終了後に、グローバルIoTテクノロジーベンチャーズ(東京都千代田区、以下GITV)に出資すると発表した。ラックは、ベンチャー企業などが保有するIoTに特化した先端技術の事業化を推進しているGITVの第三者割当増資を引き受けることで、国内外のIoTにおけるセキュリティー分野の有望な技術や事業をいち早く発掘していく。ラックはGITV株600株(議決権所有割合16.7%)を3000万円で取得する予定で、株式譲渡実行日は9月30日となる。

※14日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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