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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

ユニバーサル <日足> 「株探」多機能チャートより

■ガーラ <4777>  351円 (+80円、+29.5%) ストップ高

 22日、ガーラ <4777> [JQ]がスマートフォンゲームアプリ「Arcane(アーケイン)」英語版がカナダでApp store RPG(無料)部門の1位を獲得したと発表したことが買い材料視された。「アーケイン」は韓国PlayWorksが開発した多人数参加型のリアルタイムRPG。同タイトルのAndroid版は5月に100万ダウンロードを突破した韓国をはじめ米国、カナダで高い人気を誇っている。同社は18日から英語圏でiOS版の配信を始めた。発表を受けて、「アーケイン」iOS版の英語圏での人気化による収益への寄与に期待する買いが向かった。

■ユニバーサル <6425>  3,435円 (+502円、+17.1%) ストップ高

 ユニバーサルエンターテインメント <6425> が後場急上昇し、年初来高値を一気に更新した。23日午後1時ごろ、17年3月期の第2四半期累計(4-9月)連結業績予想について、売上高を360億円から515億円(前年同期比14.0%増)へ、営業利益を11億円から148億円(同81.7%増)へ、最終利益を10億円から101億円(同2.7倍)へ大幅上方修正したことが好感された。パチスロ機の販売が好調なことに加え、以前より取り組んできた高度構造化のための技術革新で開発・製造プロセスの改善や効率化が進んだことが寄与したという。

■小松精練 <3580>  694円 (+100円、+16.8%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。小松精練 <3580> がストップ高。日経産業新聞が23日付で「小松精練は国産杉で作った集成材を炭素繊維複合材で補強する技術を開発した」と報じたことが買い材料視された。報道によると「国産杉は柔らかいため強度を保つには太くする必要があり、海外産より割高だった。新技術で強度を大幅に高められるため薄くても使えるようになり、価格も安くできる」という。木造住宅や家具などへの需要が見込まれる炭素繊維複合材の開発による業績への寄与に期待する買いが向かった。

■テラスカイ <3915>  5,550円 (+705円、+14.6%) ストップ高

 テラスカイ <3915> が3日続伸。同社は22日の取引終了後、新たな子会社「キットアライブ」を札幌市に設立することを発表した。新会社を通じて北海道でSalesforceを中心としたクラウド・コンサルティング、クラウド・インテグレーションを提供し、地域顧客へのクラウド導入メリットの提供を行う。

■チエル <3933>  2,942円 (+330円、+12.6%)

 22日、チエル <3933> [JQ]が9月30日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。

■アイビーシー <3920>  1,060円 (+87円、+8.9%)

 アイビーシー <3920> が続伸。23日日銀本店で開催された「第1回FinTechフォーラム」で、同社と業務提携しているコンセンサス・ベイス(東京都品川区)が「ブロックチェーンの安全性とセキュリティー」(仮題)と題したプレゼンテーションを行う予定となっていたことが買い手掛かりとなったもよう。同社は8月2日に、コンセンサス・ベイスとブロックチェーン分野で業務提携すると発表。アイビーシーが持つコンピューター・ネットワークシステム市場の知見と、コンセンサス・ベイスが持つブロックチェーン技術の融合により、急速に立ち上がりつつあるブロックチェーン市場の開拓を図る。

■西松屋チェーン <7545>  1,492円 (+107円、+7.7%)

 東証1部の上昇率3位。西松屋チェーン <7545> が続伸。同社は22日の取引終了後、8月度(7月21日~8月20日)の売上高速報を発表。全店で前年同月比5.3%増、既存店で同3.6%増となった。夏物バーゲンセールの効果に加えて、秋物の品揃えも先行して展開できたことで繊維部門がけん引。雑貨部門も好調に推移している。

■タイガースポリマー <4231>  607円 (+41円、+7.2%)

 東証1部の上昇率5位。タイガースポリマー <4231> が急伸。同社は地中埋設用ケーブル保護管の「タイレックス」を手掛けており、電線地中化関連株として見直し買いが流入した様子だ。

■トクヤマ <4043>  392円 (+26円、+7.1%)

 東証1部の上昇率6位。トクヤマ <4043> が大幅高で連日年初来高値を更新。化成品やセメントを主力に手掛け、半導体用多結晶シリコンでは世界屈指の実力を持つ。ここフラッシュメモリーなどを中心とする想定を上回る半導体需要を背景に、製造装置など半導体関連全般に物色の矛先が向いているが、同社株もその延長線上で上値期待が膨らんでいる。足もとの業績も好調で16年4-6月期は半導体用多結晶シリコンが牽引するかたちで、本業のもうけを示す営業利益段階で95億3100万円と前年同期比3倍以上の高変化を示した。17年3月期最終損益は3期ぶりに黒字化が濃厚、イレギュラー要因はあるが、PER8倍は指標面からもにわかに割安感が意識される。

■ユナイテッド <2497>  1,428円 (+62円、+4.5%)

 ユナイテッド <2497> が反発。同社は22日、ネイティブソーシャルゲーム「クラッシュフィーバー」の第2弾テレビCMを27日から全国47都道府県で放送すると発表。これによるユーザー数の拡大などが期待されたようだ。また、DSP(広告管理プラットフォーム)の「Bypass(バイパス)」で提供しているリテンション広告向けの「セグメントID自動連携機能」が、米TUNEが提供しているスマートフォンアプリ向け広告効果測定ツールを新たな連携パートナーとして追加したことも明らかにしている。

■東京ガス <9531>  439.6円 (+16.7円、+4.0%)

 東京ガス <9531> が3日続伸。大和証券は22日、同社株の投資判断を「3(中立)」から「1(買い)」へ2段階引き上げた。目標株価は500円(従来520円)としている。17年4月からのガス小売り全面自由化に向けた動きが関心を集めているが、「家庭用の値引き率は最大で1割程度と試算され、電力小売りと同程度の切り替え件数にとどまる」とみている。また、大手ガス会社には業績悪化要因と懸念されてきた「二重導管規制」の緩和による影響も一定の範囲内にとどまりそうだ。同証券では、「ガス小売り全面自由化の影響が必ずしも大きくないことが今後確認されれば、株価上昇の契機になる」とみている。

■そーせいグループ <4565>  17,470円 (+570円、+3.4%)

 そーせいグループ <4565> [東証M]、ペプチドリーム <4587> など時価総額上位の黒字バイオベンチャーをはじめ、ナノキャリア <4571> [東証M]、ヘリオス <4593> [東証M]、タカラバイオ <4974> 、オンコセラピ <4564> [東証M]、グリーンペプタイド <4594> [東証M]などバイオ関連株が軒並み高に買われた。前日の海外株軟調や原油市況の下落に加え、足もと1ドル=100円台攻防となっている為替相場への警戒感から主力株は手掛けづらいムードが漂っている。個人投資家資金を中心に外部環境の影響を受けにくいテーマ株物色の流れが意識されており、23日は東証1部の小野薬品工業 <4528> が買われたこともあって、8月中旬以降の調整で過熱感の薄れていたバイオ関連がターゲットとなっている。

■フルキャスト <4848>  820円 (+25円、+3.1%)

 フルキャストホールディングス <4848> が大幅高で4連騰。求人情報大手のリクルートジョブズが22日発表した2016年7月度の三大都市圏の7月の平均時給は前年同月比19円高(2%高)の987円と37ヵ月連続で前年実績を上回っている。また、首都圏、東海、関西すべてのエリアでプラスを確保しており、引き続き全国的な求人需要の高さが浮き彫りとなっている。これを受けて、アルバイト紹介を主要業務とする同社株に買いが流入した。このほか、テンプホールディングス <2181> 、アウトソーシング <2427> 、ディップ <2379> 、エン・ジャパン <4849> 、ツクイ <2398> など人材関連株に高いものが目立っている。

■青山商事 <8219>  3,380円 (+85円、+2.6%)

 22日、青山商事 <8219> が発行済み株式数(自社株を除く)の1.17%にあたる65万株(金額で20億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は8月24日から9月23日まで。

■オンコセラピ <4564>  245円 (+5円、+2.1%)

 オンコセラピー・サイエンス <4564> が大幅反発。23日の朝方、同社のMELK阻害剤「OTS167」に関して、共同研究者のシカゴ大学医学部・中村祐輔教授のグループとシカゴ大学医学部・多発性骨髄腫研究グループによって論文が公表され、同阻害剤が多発性骨髄腫に対する新たな治療戦略となる可能性が示されたと発表しており、これを好材料視した買いが入った。MELK分子は幅広いがん種で発現が亢進しており、がん幹細胞の維持にも重要な役割を果たすことが報告されているもので、現在、同社では米国で臨床試験を実施している。今回の論文は、MELKが多発性骨髄腫で高いレベルで発現していること、また、OTS167が多発性骨髄腫細胞の増殖を抑制することを報告したもので、薬剤耐性の骨髄腫細胞においても高い増殖抑制効果を示すことから、治療抵抗性の多発性骨髄腫患者に対しても有効性が期待されているという。さらに多発性骨髄腫患者由来の検体を用いた検討でも、多発性骨髄腫の前駆細胞(骨髄腫細胞に分化する前の段階の細胞、がん幹細胞)の増殖を抑えており、治療後の再発を抑制する可能性も示唆されたとしている。

■GMO-PG <3769>  5,130円 (+100円、+2.0%)

 GMOペイメントゲートウェイ <3769> が続伸。同社は22日、持ち分法適用関連会社でカード決済代行事業者のGMOフィナンシャルゲートの第三者割当増資を引受け子会社化することを発表。また、GMOフィナンシャルゲートを通じて同業のグローバルカードシステムを子会社化する計画で、これによる業容拡大期待が買いを誘導した。

■アサヒ <2502>  3,310円 (+46円、+1.4%)

 アサヒグループホールディングス <2502> が7日ぶり反発。岡三証券が22日付のリポートで、レーティング「強気」を継続し、目標株価を3950円から4150円へ引き上げたことが好感された。同証券では、16年12月期第2四半期累計の営業利益率が改善しており、「稼ぐ力」の強化という中期経営方針で掲げた取り組みが順調に進捗していると評価。会社側では、上期の好調を受けて通期営業利益予想を1370億円から1407億円へ上方修正したが、同証券では主力の酒類事業で、「クリアアサヒ」ブランドや「アサヒもぎたて」などの販促推進策による数量増も見込み、従来の1372億円から1417億円へ引き上げた。

※23日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。


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