【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):ソフトバンク、日水、イハラケミ、ミクシィ
ソフトバンク <日足> 「株探」多機能チャートより
ソフトバンクグループ<9984>が続伸。今年2月に決議した大規模な自社株買いが、17日に終了したことを警戒されたが、日銀によるETF買いによる株価押し上げ期待もあり、堅調な値動きが続いている。野村証券は19日、レーティングの「バイ」と目標株価8470円を継続した。自社株買いは終了したが、「8月の自己株式の平均取得価格は6287円であり、割安な水準で取得できたと解釈することもできよう」と指摘。同社の株価は「依然、割安」とみている。今後の注目点として、米スプリントや中国アリババ集団の業績拡大、新興企業投資の回収、英アーム・ホールディングス買収提案承認後の事業拡大戦略、国内通信事業のフリーキャッシュフロー拡大――などを挙げている。
■日本水産 <1332> 458円 -67 円 (-12.8%) 本日終値 東証1部 下落率トップ
19日、日本水産 <1332> が3015万株の公募増資とオーバーアロットメントによる売り出しに伴う上限507万株の第三者割当増資を実施するほか、みずほ信託銀行による365万株の株式売り出しを発表したことが売り材料。新株発行が最大で発行済み株式数の12.7%におよぶ規模とあって、株式価値の希薄化や株式の需給悪化が懸念された。発行価格は29日から9月1日までのいずれかの日に決定。最大で167億円の調達資金については、国内の医薬品原体の生産体制強化や借入金の返済などに充てる。
■イハラケミカル工業 <4989> 860円 -125 円 (-12.7%) 本日終値 東証1部 下落率2位
イハラケミカル工業<4989>が急反落。前週末19日の取引終了後、16年10月期の連結業績予想について、売上高を470億円から440億円(前期比7.0%増)へ、営業利益を37億円から29億円(同41.2%減)へ、純利益を30億円から25億円(同40.4%減)へ下方修正したことが嫌気されている。6月8日の第2四半期累計決算の発表と同時に通期業績予想の下方修正を発表したが、その後、海外向け畑作用除草剤の需要動向の下振れ懸念が拡大したことが要因としている。
■クミアイ化学工業 <4996> 543円 -52 円 (-8.7%) 本日終値 東証1部 下落率3位
クミアイ化学工業<4996>が大幅反落。前週末19日の取引終了後、イハラケミカル工業<4989>が16年10月期連結業績予想の下方修正を発表したことを受けて、イハラケミカルを持ち分法適用会社とする同社にも、業績下振れ警戒感が強まっているようだ。なお、イハラケミカルの下方修正では、海外向け畑作用除草剤の需要動向の下振れ懸念が拡大したことが要因としている。
■あい ホールディングス <3076> 2,089円 -168 円 (-7.4%) 本日終値 東証1部 下落率4位
あい ホールディングス<3076>が4日続落で年初来安値を更新。19日取引終了後、17年6月期の連結業績予想を発表し、売上高は545億円(前期比11.7%増)、営業利益は91億円(同11.8%増)、と最高益更新を見込むも、営業利益99億円前後とする市場コンセンサスに届かなかったことが失望されている。今期は、足もとでマンション向けセキュリティー機器の販売が好調に推移することに加えて、環境試験装置の受注が増加していることが寄与する。なお、16年6月期連結決算は売上高487億8000万円(前の期比18.0%増)、営業利益81億4100万円(同14.4%増)だった。
■ミクシィ <2121> 3,565円 -175 円 (-4.7%) 本日終値
三菱UFJモルガン・スタンレー証券が19日付でミクシィ <2121> [東証M]の投資判断「ニュートラル(中立)」を継続し、目標株価を4700円→3600円に減額したことが売り材料視された。リポートでは、16年4-6月期(第1四半期)決算はネガティブであったと報告。理由として、(1)同証券予想や市場コンセンサスを下回ったこと、(2)主力のエンターテインメントの売上高が前四半期比で20%も減少したこと、を挙げている。同証券では17年3月期の連結営業利益を1080億円→799億円、18年3月期は915億円→699億円、19年3月期は780億円→550億円にそれぞれ下方修正している。
■PCデポ <7618> 993円 -23 円 (-2.3%) 本日終値
ピーシーデポコーポレーション<7618>は朝高後に値を消す展開。日証金が19日、PCデポ株について22日約定分から、制度信用取引の新規売りおよび買いの現引きに伴う貸借取引の申し込み停止措置を実施すると発表した。ただし、弁済繰り延べ期限の来た買いの現引きは除く。貸借取引の規制強化に伴って、売買の自由度が制限されるとの見方があるなかで、朝高後は買いが続かない展開となっている。
■ミスミグループ本社 <9962> 1,799円 -30 円 (-1.6%) 本日終値
ミスミグループ本社<9962>が反落。前週末19日の取引終了後に発表した7月の月別売上高実績が、前年同月比3.4%減と13年3月以来3年4カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気されている。流通事業であるVONA事業は堅調だったものの、FA事業、金型部品事業が落ち込んだことが響いたとしている。
■日本航空 <9201> 2,975円 -10.5 円 (-0.4%) 本日終値
JAL<9201>が6日連続安で年初来安値を更新した。ここ原油市況の上昇が顕著で北米指標であるWTI原油先物価格は前週末19日時点で7日続伸、1バレル=48ドル台半ばまで上昇している。これを受け燃油コスト上昇が懸念される同社株には売り圧力が働いている。なお、きょうはANAホールディングス<9202>はJALに先立ち19日に265円まで売られ新安値に沈んでいたが、きょうは買い戻しが優勢となりプラス圏で推移している。
●ストップ高銘柄
エスケイジャパン <7608> 361円 +80 円 (+28.5%) ストップ高 本日終値
シライ電子工業 <6658> 245円 +50 円 (+25.6%) ストップ高 本日終値
ACKグループ <2498> 852円 +150 円 (+21.4%) ストップ高 本日終値
北川精機 <6327> 465円 +80 円 (+20.8%) ストップ高 本日終値
イトーヨーギョー <5287> 1,036円 +150 円 (+16.9%) ストップ高 本日終値
以上、5銘柄
●ストップ安銘柄
メドレックス <4586> 849円 -150 円 (-15.0%) ストップ安 本日終値
以上、1銘柄
株探ニュース