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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~日銀の買い方次第、ポケモノミクス関連への見直しにも

ドル円 <日足> 「株探」多機能チャートより

3日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・日銀の買い方次第、ポケモノミクス関連への見直しにも
・ドル・円は101円23銭付近、ドル底堅い、円高の反動による買戻しも
・ホンダ、ファーストリテなど8社の目標株価変更



■日銀の買い方次第、ポケモノミクス関連への見直しにも

日経平均は続落。141.48円安の16249.97円(出来高概算10億1000万株)で前場の取引を終えている。2日の米国市場では欧州株が全面安となったほか、日本の景気刺激策への失望感から売りが先行。その後も原油安や7月新車販売台数が前年同期比で減少したことも嫌気され、NYダウは7日続落だった。円相場は1ドル100円台で推移していたほか、シカゴ先物が大阪比245円安と大きく下げていたこともあり、幅広い銘柄に売りが先行した。

ただし、日銀のETF買入れ額増額を受けた需給を見極めたいとのムードも強く、寄り付き直後の16138.72円を安値に、その後は下げ幅を縮めていた。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1600を超えており、全体の8割を占めている。セクターでは、銀行、証券、電力ガス、その他金融、海運、ガラス土石、食料品が下落。一方で、その他製品、卸売、情報通信が小じっかりだった。

市場の関心が後場にも入るとみられている、日銀のETF買入れの状況であろう。増額分がどのように出てくるかが期待されており、サプライズ感が出るかが注目されそうである。一方でインパクトが限られるようだと、売り仕掛け的な動きが出やすい。大阪225先物はナイトセッションで一時16000円を下回っていたこともあり、意識されやすいであろう。

また、日経平均は25日線レベルでの底堅さが意識されるが、一目均衡表では雲上限での攻防。雲上限が上値抵抗として意識されてしまうと、シグナルが悪化傾向に向かうことになる。物色はインデックスに絡んだ商いが中心となり、指数インパクトの大きい値がさの一角へ。また、任天堂<7974>の底堅さを受けて、ポケモノミクス関連への見直しにも期待したい。


(株式部長 村瀬智一)



■ドル・円は101円23銭付近、ドル底堅い、円高の反動による買戻しも

3日午前の東京外為市場では、ドル・円は底堅い展開となった。前日海外市場にかけて円高が進んだ反動でドルは買い戻され、10円台を回復した。ドル・円は、前日海外市場で100円68銭まで下落。今日の東京市場では100円台後半で寄り付いた後、日経平均株価の下げ幅縮小を背景に買戻しが強まり、101円30銭台まで値を戻した。日本の長期金利の低下でリスク回避的な円買いは弱まった。

また、浅川財務官の「為替市場に神経質な動きがある」などの円高けん制発言にも反応した。午後の取引では、日銀によるETF買入れ期待もあるが、ランチタイムの日経平均先物は軟調地合いが続いており、ドルは上昇が抑えられる可能性はあろう。

ここまでのドル・円は100円86銭から101円35銭、ユーロ・ドルは1.1211ドルから1.1227ドル、ユーロ・円は113円19銭から113円64銭で推移した。

12時25分時点のドル・円は101円23銭、ユーロ・円は113円49銭、ポンド・円は134円89銭、豪ドル・円は76円93銭で推移している。


(為替・債券アナリスト 吉池威)



■後場のチェック銘柄


・ホンダ<7267>、ファーストリテ<9983>など8社の目標株価変更
・値下がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、2位テルモ<4543>、2銘柄で日経平均を約26円押し下げた

・マイクロニクス<6871>、Fマート<8028>、プロルート<8256>などがストップ高

※一時ストップ高・安(気配値)を含みます

・日銀議事要旨(6月15-16日開催分)
「個人消費の一部に弱さがみられることや円高の負の影響が今後表れることを考えると、下振れリスクは大きい」(ある委員)


☆後場の注目スケジュール☆


<国内>
・14:00 日銀・基調的なインフレ率を捕捉するための指標

<海外>
・特になし

《WA》

 提供:フィスコ

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