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【経済】中国:1-6月の中国人海外旅行者6190万人、ユーロ安で欧州人気


中国の旅行産業が盛り上がっている。国家旅遊局によれば、2016年上半期に海外旅行した中国人は6190万人を数えた。途牛旅遊ネットのまとめによると、人気の訪問先はタイ、日本、韓国、インドネシア、モルディブ、米国、フランス、イタリア、シンガポール、ベトナム。英国の国民投票後は、通貨ユーロが下落した欧州が人気を集めている。英国やスイスなどが、ビザ発給円滑化を目的に中国国内でビザセンター増設を進めていることも背景だ。
夏季を迎え、国内旅行熱も高まってきた。同程旅遊が発表した「2016年夏休み期間中旅行消費行動調査報告」によれば、59.3%の人が旅行を計画。年齢別では70後(37歳から46歳)、60後(47歳から56歳)で国内旅行への関心が特に強い。それぞれ77.4%、70%が「国内旅行を計画している」と回答した。
6月に開業した上海ディズニーランドは開業から1カ月経たない7月11日に、来訪者が100万人を超えたと発表した。しかもこれは控えめな概算だという。
2016年上半期の旅行関連投資プロジェクトは、進行中案件が9944件で、実行ベース投資額は前年同期比30.5%増の4211億人民元(約6兆5000億円)に拡大した。100億人民元以上の大型投資は206件。実行ベース投資額は34.4%増の796億人民元に膨張している。うち民間企業による投資は27.1%増の2412億人民元。伸び率は昨年より高かった。農村部旅行投資は、62.3%増の1221億人民元に急拡大した。
中国旅行ホテル業協会が集計した月次の全国ホテル市場経営状況によれば、6月の客室平均稼働率は56.51%で、5月から2.5ポイント低下、前年同月比では0.33ポイント上昇している。平均宿泊料は353人民元で、前年同月とほぼ横ばいだった。これらを反映し、6月の「RevPar(販売可能1室あたり売上高)」は199人民元/日となり、前年同月とほぼ横ばい推移している。収入全体に占める客室収入の割合は45.79%で、前年より2.83ポイント上昇した。レストラン収入の割合は同2.27ポイント低下の39.00%。習政権の反汚職活動が影響するなか、低下傾向が依然として続いた。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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