【特集】リオ五輪目前、「ドーピング」「ジカ熱」意外な関連銘柄たち <株探トップ特集>
4年に1度の祭典近づく、関連銘柄を再チェック(JR山手線車両での「リオ2016オリンピック・パラリンピック がんばれ!ニッポン!号」)
―次期開催に東京五輪控え高まる注目―
「リオデジャネイロオリンピック・パラリンピック(8月5~21日)」がいよいよ開幕する。4年に一度の世界最大のスポーツイベント、しかも今回は「東京オリンピック」の次期開催を控えより注目度は増しており、関連銘柄に改めて関心が集まりそうだ。
●スポーツ用品ではアシックス、設備でパナソニックなど
リオデジャネイロでの夏季オリンピックは、南アメリカ大陸では初の開催。また南半球での開催は1956年のメルボルンオリンピックと2000年のシドニーオリンピックに続き16年ぶり3度目の開催となる。
スポーツ用品メーカーではアシックス <7936> が日本代表選手団に提供するオフィシャルスポーツウエアを提供する。桜をモチーフに、レッドの背景から次々と浮かび上がるようにデザインし、日本代表選手が持つ力強さと華やかさを表現、レプリカ商品も7月5日から発売している。また、競技会場の設備面ではパナソニック <6752> がトップスポンサーとして、映像演出やシステムオペレーションなどのソリューションを含め、過去最大規模の映像音響機器を納入する。ブリヂストン <5108> は傘下のブリヂストンサイクルがリオデジャネイロパラリンピック日本代表候補に選出されたパラサイクリング選手4人への機材サポートを実施。明治ホールディングス <2269> もJOC(日本オリンピック委員会)オフィシャルパートナーとしてバレーボールおよびレスリングの日本代表選手団に、牛乳やヨーグルト、チーズ、バターなどの乳製品を提供している。
KNT-CTホールディングス <9726> は観戦ツアーを実施する指定旅行会社に選定、グループ会社である近畿日本ツーリストは「出場選手の関連を含めて関係者の旅行を担当する」(広報部)。
外食チェーンでは日本マクドナルドホールディングス <2702> [JQ]が「必勝」をテーマにしたプロモーションを展開、元気が出るボリューミーなバーガーやユニークな形のポテト、ゴールドをイメージしたドリンクがセットになったバリューセット「必勝セット」などを販売。
また、アサヒグループホールディングス <2502> 傘下のアサヒビールやキヤノン <7751> 、アシックスを含む15社によるゴールドパートナーでは合同で8月1日から9月15日まで、JR山手線車両で「リオ2016オリンピック・パラリンピック がんばれ!ニッポン!号」を運行し、日本代表選手団の活躍を応援する。
●ドーピングで三菱ケミ、ジカ熱ではフマキラー
一方、今回のオリンピックでは、ドーピングの問題がクローズアップされている。ロシアが国家主導の組織的なドーピングを行っていたことを明らかにする報告書を世界反ドーピング機関(WADA)の調査チームが発表したことが伝えられた。今後、ドーピング検査がさらに強化されることが予想される。この関連では日本唯一のWADA公認ドーピング検査機関であるLSIメディエンス(旧三菱化学メディエンス)を傘下に持つ三菱ケミカルホールディングス <4188> が挙げられる。2020年の東京オリンピックに向けて同社の存在が重要視されそうだ。
また、ブラジルではジカ熱が問題化しており、感染症の対策の関連企業も注目が集まる可能性がある。フマキラー <4998> [東証2]は国内で多く使われている虫よけ有効成分「ディート」や、世界54ヵ国以上で愛用されている「イカリジン」を、従来の人体用虫よけ剤よりも高濃度に配合した製品の開発に着手。厚生労働省から6月15日付で発出された、高濃度の有効成分を含む製品について製造販売承認の迅速審査を行うとの通知に伴うもので、1日でも早い製品化を目指している。
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