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【市況】米国株式市場見通し:4-6月期決算がピークを迎える


雇用統計や生産者物価指数、小売売上高などの堅調な経済指標や好調な企業決算を受けて、FF金利の先物取引から算出される利上げ確率は9月まで21%、12月まで42%、16年3月までは50%(15日時点)と、一時後退していた利上げ予想が回復しつつある。今週は、ピークを迎える4-6月期決算や複数の住宅関連指標の結果に素直に反応する展開となりそうだ。

ハイテクでは、ITサービスのIBM(18日)、検索サイトのヤフー(18日)、配信サービスのネットフリックス(18日)、ソフトウェアのマイクロソフト(19日)、半導体のインテル(20日)やクアルコム(20日)、通信大手のAT&T(21日)などの決算発表が予定されている。IBMはハードウェア事業部門の不振や為替変動の影響から、16四半期連続で前年同期比減収となっている。クラウドサービスや人工知能によるデータ分析など利益率の高い事業への転換が進むかが焦点となるだろう。

ハイテク以外では、大手行のバンク・オブ・アメリカ(18日)、ゴールドマンサックス(19日)、モルガン・スタンレー(20日)、クレジットカードのアメリカン・エキスプレス(20日)、ファストフードのチポトレ・メキシカン・グリル(21日)、コーヒーチェーンのスターバックス(21日)、自動車大手のGM(21日)、複合企業のゼネラル・エレクトリック(22日)などの決算発表が予定されている。スターバックスは前四半期に米州地域の既存店売上高が予想を下振れた。決算では、来店動機を高めるロイヤルティプログラムの充実や新商品投入が米州地域の業績押し上げに寄与するかに注目が集まるだろう。

経済指標では7月NAHB住宅市場指数(18日)、6月住宅着工・建設許可件数(19日)、6月中古住宅販売件数(21日)、7月マークイット米国製造業景況指数(22日)などの発表が予定されている。住宅建設業者の景況感を示すNAHB住宅市場指数は6月発表値が5ヵ月ぶりの高水準となったほか、今後6ヶ月の販売見通しも8か月ぶりの高水準となった。7月も予想を上回る内容となれば、16年下期の住宅市場に楽観的な見方が広がるだろう。

(Horiko Capital Management LLC)

《FA》

 提供:フィスコ

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