【市況】15日の米国市場ダイジェスト:ダウは10ドル高、テロ事件を受けて投資家心理が悪化
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
■NY株式:ダウは10ドル高、テロ事件を受けて投資家心理が悪化
NYダウ ナスダック
終値 :18516.55 終値 :5029.59
前日比:+10.14 前日比:-4.47
始値 :18508.88 始値 :5041.19
高値 :18557.43 高値 :5044.81
安値 :18471.62 安値 :5018.52
15日の米国株式相場はまちまち。ダウ平均は10.14ドル高の18516.55、ナスダックは4.47ポイント安の5029.59で取引を終了した。6月の小売売上高や鉱工業生産指数が予想を大幅に上振れたことが好感され、買いが先行。しかしながら、昨日にフランスで発生したトラック突入テロ事件を嫌気したリスク回避の動きや、利益確定の売りが広がっており、上値の重い展開となった。セクター別では、素材や資本財が上昇する一方で運輸や消費者・サービスが下落した。
テロ事件を背景とした旅行需要低迷への懸念から、デルタ航空(DAL)、サウスウエスト・エアラインズ(LUV)など、航空関連株が下落。プライスライン(PCLN)やエクスペディア(EXPE)などの旅行予約サイト各社も軟調推移。大手行のシティグループ(C)やウェルズ・ファーゴ(WFC)は決算内容が嫌気され、売られた。一方で、健康食品のハーバライフ(HLF)は販売方法を巡る不正疑惑について米連邦取引委員会(FTC)との間で和解が報じられ、上昇した。
来週はピークを迎える4-6月期決算の結果に素直に反応する展開となるだろう。好調な企業決算や経済指標を受けて、FF金利の先物取引から算出される利上げ確率は9月まで21%、12月まで42%、16年3月までは50%(米国15日時点)と後退していた利上げ予想が回復しつつある。
Horiko Capital Management LLC
■NY為替:トルコ軍クーデター報道で地政学的リスク上昇
15日のニューヨーク外為市場でドル・円は、106円12銭まで上昇後、104円64銭まで反落し、104円89銭で引けた。米国の6月小売売上高の改善、コアの6月消費者物価指数の予想外の上昇で、利上げ観測を受けたドル買いが一時優勢となった。その後発表された7月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値が予想を大幅に下回ったためドル売りが強まったほか、トルコで軍の内部で反乱がおきたとの報道を嫌いリスク回避の動きが加速。
ユーロ・ドルは、1.1134ドルから1.1025ドルへ下落して1.1035ドルで引けた。トルコでのクーデター画策の可能性を嫌いユーロ売りに拍車がかかった。ユーロ・円は、117円96銭から115円49銭まで下落。地政学的リスクを受けたリスク回避の円買いが加速した。ポンド・ドルは、1.3384ドルから1.3132ドルへ下落した。8月の利下げを織り込むポンド売りが優勢となった。
■NY原油:続伸で45.95ドル、米小売売上高など堅調な経済指標を受けて
NY原油は続伸(NYMEX原油8月限終値:45.95↑0.27)。6月の米小売売上高な経済指標が堅調な推移となったことで、需要増加への期待感からしっかりとした推移となった。一方、石油サービス会社のベーカー・ヒューズが発表した米国での掘削設備(リグ)稼動数は、3週連続で増加。上値は限定的となった。
日足チャートでは、引続き45ドルでの攻防を迎えている。なお、トルコでクーデーター発生と伝わった後は、時間外取引で46.33ドルまで上昇している。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 13.66ドル +0.010ドル(+0.07%)
モルガン・スタンレー(MS) 28.01ドル +0.010ドル(+0.04%)
ゴールドマン・サックス(GS)161.64ドル -0.970ドル(-0.60%)
インテル(INTC) 35.07ドル -0.130ドル(-0.37%)
アップル(AAPL) 98.78ドル -0.010ドル(-0.01%)
アルファベット(GOOG) 735.63ドル -0.170ドル(-0.02%)
フェイスブック(FB) 116.86ドル -0.430ドル(-0.37%)
キャタピラー(CAT) 80.70ドル +0.640ドル(+0.80%)
アルコア(AA) 10.92ドル +0.210ドル(+1.96%)
ウォルマート(WMT) 73.67ドル -0.030ドル(-0.04%)
スプリント(S) 5.00ドル -0.015ドル(-0.30%)
《NO》
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