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【特集】平和不動産 Research Memo(6):賃貸物件ポートフォリオの入替え進む、オフィス用途・東京都心3区などへ集約

平和不 <日足> 「株探」多機能チャートより

■成長戦略

(2)ビル賃貸事業のブラッシュアップ

ビル賃貸事業において、賃貸事業資産を入替えることは資産効率を上げるうえで重要である。日本橋兜町再開発を円滑にするためにもより強固な収益基盤が必要になる。平和不動産<8803>では2014年4月から2016年3月までの2年間に約160億円の資産を売却し、約180億円を取得することで、ポートフォリオの質を向上してきた。2016年3月期に取得した代表的な賃貸物件はクアトロ室町ビル(東京都中央区、延床面積5,351平方メートル)(同社持分)である。

ビル賃貸資産のポートフォリオ入替えにより、東京エリアの物件がビル賃貸収益としても賃貸可能面積としても増加した(2016年3月期)。東証ビルの賃料減額の影響を除いて考えると東京エリアでは賃料収益が51億円(2015年3月期)から55億円(2016年3月期)に上がり、賃貸可能面積も東京エリアは95千平方メートル(2015年3月期)から100千平方メートル(2016年3月期)に上がった。ちなみに、首都圏は空室率が他エリアに比べて低く、同社の全物件の空室率が1.8%であるのに対して、同社の首都圏物件では1.3%となっている(再開発関連の貸し止め部分等を除いた2016年3月期の空室率)。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)

《HN》

 提供:フィスコ

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