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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):浜ゴム、日製鋼、武田、国際石開帝石

浜ゴム <日足> 「株探」多機能チャートより
■横浜ゴム <5101>  1,885円  -79 円 (-4.0%)  本日終値
 横浜ゴム<5101>が大幅反落。野村証券では、オランダの生産財タイヤメーカーAlliance Tire Group B.V.(ATG)買収により、有利子負債が大幅増加し、中期的に株主還元余力が競合他社比で低下したと指摘。他社比バリュエーション魅力の低下や相対的な割高感を勘案し、レーティングを「ニュートラル」から「リデュース」に、目標株価を1830円から1750円に引き下げている。

■日本製鋼所 <5631>  371円  -12 円 (-3.1%)  本日終値
 28日、日製鋼 <5631> が連結子会社のファインクリスタルで不適切会計が発覚したと発表したことが売り材料視された。発表によると、ファインクリスタルの貸借対照表の一部勘定科目において計上額が過大ではないかとの疑念が生じ、3月上旬から確認作業を実施。現時点で売上原価が累計約12億円過小に計上されていたことが判明したという。不適切な会計処理による連結財務諸表への影響額は現在調査中としているが、業績への影響を懸念する売りが向かった。

■武田薬品工業 <4502>  5,337円  -151 円 (-2.8%)  本日終値
 武田薬品工業<4502>が4日ぶりに反落。この日は、実質新年度入りで配当権利落ちもあり株価は軟調に推移。ただ、岩井コスモ証券は28日、同社株の投資判断の「B+」を継続し目標株価を6200円(従来6540円)とするなど上値余地を指摘している。同証券では、成長3分野「消化器系疾患、『オンコロジー(がん治療)』、新興国」の力強い成長により業績は成長軌道に乗ってきた、と指摘。16年3月期の連結営業利益は会社予想の1200億円に対し1380億円(前期は1292億円の赤字)と増額修正を予想。世界初の経口難治性多発性骨髄腫薬「ニンラーロ(原薬名・イキサゾミブ)」の収益押し上げや円高によるドル建て費用の目減りなど収益に寄与するとみている。ディフェンシブ株としての魅力を指摘しており、成長軌道への回帰を評価している。

■国際石油開発帝石 <1605>  865.5円  -17.3 円 (-2.0%)  本日終値
 国際石油開発帝石<1605>、日本海洋掘削<1606>、石油資源開発<1662>など資源開発関連株が総じて軟調に推移。3月に入り回復基調にあった原油市況だが、直近は戻り足が鈍っており、WTI原油先物価格はここ続落歩調で1バレル=39ドル台と40ドル台の定着が遠のいている。原油市況と株価の相関性の強い、資源開発関連株も買い戻し一巡から上値の重い展開となっている。

■西日本鉄道 <9031>  762円  -14 円 (-1.8%)  本日終値
 西日本鉄道<9031>が反落。国内大手証券では、ホテルの出店増や高収益の貸切バスの台数増加、物流事業での海上輸送取扱量の増加などが利益の成長ドライバーになると指摘。福岡市は今後10年で天神エリアの再開発を検討していることから、容積率の緩和などを伴う再開発が始まれば中長期的にプラスと解説。16年3月期営業利益を217億円(会社計画は215億円)、17年3月期営業利益を228億円と予想している。

■大同特殊鋼 <5471>  403円  -7 円 (-1.7%)  本日終値
 大同特殊鋼<5471>が3日ぶりに反落。野村証券は、同社の特殊鋼事業の業績の見方に大きな変更はないが、それ以外の部門の予想を下方修正し、全体の業績予想を引き下げるとのリポートをリリース。全般的に需要見通しをやや慎重に判断し、ステンレスなどの機能材料・磁性材料、自動車部品・産業機械部品の部門の見方を引き下げている。同証券は、株価に著しい割安感はないものの、特殊鋼の需要回復の確度が高まり、鉄鋼スラグ処理に関連する費用の不透明感が払拭されれば、積極的なスタンスで注目できるとの見方に変更はないとして、レーティングは「ニュートラル」を継続。目標株価は525円から445円へ引き下げている。

■宇部興産 <4208>  203円  -3 円 (-1.5%)  本日終値
 宇部興産<4208>が反落。クレディ・スイス証券では、収益変動要因となっているカプロラクタムは、16年3月期第4四半期も採算が低迷していると指摘。カプロラクタムは中国の生産能力増強により当面供給過剰が続くとの見方で、今後はLiB材料・機能品の損益改善が株価カタリストになると解説。レーティング「ニュートラル」を継続、目標株価を270円から220円に引き下げている。

■太平洋セメント <5233>  261円  -3 円 (-1.1%)  本日終値
 太平洋セメント<5233>が安い。クレディ・スイス証券では、国内セメント事業の限界利益率は他社よりも高いなか、販売数量の伸びが全体平均を下回っているため、低調な内需の影響を大きく受けると指摘。来期は海外事業の収益改善が見込まれるものの、アメリカでは修繕費用上振れや昨年買収したカリフォルニアセメント事業資産の収益寄与下振れ、中国では市場の回復遅れなどのリスクがあると解説。17年3月期の会社計画はコンセンサスを下回るリスクがあると考え、レーティングを「アウトパフォーム」から「ニュートラル」に、目標株価を500円から320円に引き下げている。

■ケーヒン <7251>  1,700円  -19 円 (-1.1%)  本日終値
 ケーヒン<7251>が6営業日ぶりに反落。SMBC日興証券は同社の宮城第二製作所を訪問したとのリポートをリリース。現場の説明からはまさに「目からうろこが落ちる」ケースが散見され、技術の伝承に重きを置きながらも廉価ロボットシステムの活用により、投資とリターンがウエルバランスされた生産ラインが強く印象に残ったと解説している。同証券では円高影響を考慮して予想営業利益を16年3月期は185億円→180億円(前期比20.9%減)、17年3月期は260億円→245億円(36.1%増)へ下方修正しているものの、同社の本質的な成長性を否定するものでないと指摘。投資評価は「2」(中立)を継続、目標株価は1900円から1850円へ調整している。

●ストップ高銘柄
 フジタコーポレーション <3370>  1,443円  +300 円 (+26.3%) ストップ高   本日終値
 MRT <6034>  4,105円  +700 円 (+20.6%) ストップ高   本日終値
 ニューテック <6734>  621円  +100 円 (+19.2%) ストップ高   本日終値
 ノーリツ鋼機 <7744>  642円  +96 円 (+17.6%) ストップ高   本日終値
 テイン <7217>  610円  +88 円 (+16.9%) ストップ高   本日終値
 など、11銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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