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【特集】【今週読まれた記事】フィンテック沸騰と政策催促相場の香り

「フィンテック」で注目される、さくらネット <日足> 「株探」多機能チャートより

 株探でその週によく読まれた記事を紹介する【今週読まれた記事】のコーナー、今週は3月19日から25日までの株探へのアクセス状況を元に人気の記事をご紹介します。

 2月12日1万4865円安値で底打ちした日経平均株価は、2月後半の1万6000円前後でのもみ合いを経て3月2日からの3連騰で一気に1万7000円を回復。その後は再びもみ合いとなり、1万7000円を挟んだ方向感のない相場が3週間にわたって続いています。

 政界では消費税引き上げ凍結と衆参同日選挙の可能性をささやく声が次第に大きくなり、もちあいが続く相場には、何やら政策督促相場の雰囲気も感じられます。

 こうしたなか、株探で今週最も読まれた記事は成長株特集の「最高益【大復活】の低PER銘柄リスト 42社選出」でした。今期の経常利益が8期以上ぶりに過去最高を更新すると予想し、なおかつPERが東証1部の平均15.3倍を下回る銘柄をリストアップしたものです。リストには史上最高益にもかかわらずPERが10倍を下回る銘柄がぞろぞろ。

 もちろん、16年3月期予想に対するPERが低い場合、マーケットが17年3月期の減益を織り込んでいる可能性は疑わねばなりません。しかし、リストの銘柄には建設株が数多く並んでいます。建設株については、前週に引き続きアクセス上位にランクインした「建設株、燃え上がる“株高シナリオ”」で、「来期の好業績見通しに加えて政策テーマにも乗る建設株は、ここからの戻り相場を牽引する有望株の宝庫」と紹介。来期の収益環境が良好であるなら、建設株については来期も最高益となる可能性は十分で、今期予想に対する低PERは「チャンス」ということになります。「注目高まる建設株、16年3月期【業績上振れ】期待リスト 30社選出」も非常に多くのアクセスを集め、セクターへの注目が高まっている状況を浮き彫りにしています。

 さて、「建設株、燃え上がる“株高シナリオ”」では、マーケット関係者の声として、政府が景気刺激策を求められている状況や、補正予算の実施観測などを建設株の後押し要因として紹介しています。 【杉村富生の短期相場観測】でも、「最良の景気対策は消費税引き上げの凍結!」と題し、安倍首相の消費税凍結の決断から株高の流れを予想。「日経平均は安値形成→反発後の中段保ち合い(テクニカル的にプラットホームと称する)となっている。ただ、いずれホームに“発車のベル”が鳴り響くだろう。そう、“上放れ”である」と書き、多くの方に読まれました。

 「政策に売りなし」は古くからの相場格言ですが、マーケットはどうやら、株式市場を後押しする政策が打ち出されることを予感し、動き出す時を待っているようです。

 政策が後押しするのは、公共支出増大による建設株の買いという古くからの図式だけではありません。今をときめく最新技術もまた、政策が株高につながっています。「中村潤一の相場スクランブル」は23日の「フィンテック、大相場への扉」で、政府が資金決済法改正案を閣議決定し、「ビットコイン」など仮想通貨を貨幣と認めたことや、日銀の黒田東彦総裁が「フィンテックセンター」を新設すると明らかにしたことなどがフィンテック相場の背景にあることを解説。

 インフォテリ <3853> [東証M]が開催したフィンテックセミナーを取材した「金融革命もたらす『ブロックチェーン』 <産業最前線>」もアクセス上位に入り、フィンテックへの注目度の高さを浮き彫りにしました。人気テーマランキングでも、「フィンテック関連の銘柄一覧」は今週、1位が続きました。

 政策相場という視点から離れると、直近の相場の大きなトピックの一つは、先週17日にドル円が一時110円台をつけ、1年4ヵ月ぶりの円高水準となったことでしょうか。この点に触れた記事としては、「1ドル110円突入、総力取材“円高&株安”からの反転シナリオ」、そして人気連載「北浜流一郎のズバリ株先見!」の20日の記事「円高の逆風をかわす銘柄に勝機!」がページビューを集めました。

 そのほかのアクセス上位では「増益基調が続く、低PBRの「お宝候補」最新リスト」、「3月に配当取りを狙える【高利回り】ベスト30」がよく読まれました。3月期決算企業の配当権利取り最終日は3月28日。当記事が公開されるのは26日ですから、配当取りには1日の猶予しかありませんが、残り物には福があるともいいます。来期業績動向と照らし合わせながら、残された有望株を探してみてはいかがでしょうか。

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