【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―
関電工の日足チャート 「株探」多機能チャートより
■関電工 <1942> 791円 (-43円、-5.2%)
東証1部の下落率3位。14日、関電工 <1942> が200億円のユーロ円建ての新株予約権付き社債(転換社債=CB)を発行すると発表したことが売り材料。転換価格は1159円で、発行済み株式総数に対する潜在株式数の比率はは8.45%になる見込みで、将来的な株式価値の希薄化や株式需給の悪化を警戒する売りが向かった。
■ジェイテクト <6473> 1,551円 (-77円、-4.7%)
東証1部の下落率4位。ジェイテクト <6473> が反落。大和証券は14日、同社株の投資判断を「2(アウトパフォーム)」から「3(中立)」へ引き下げた。目標株価も2500円から1500円に見直した。国内外の産業用ベアリング需要が減退しているほか、アジアの自動車販売も伸び悩んでいることなどを考慮した。想定為替も従来の1ドル117円から110円に見直した。これに伴い、16年3月期連結営業利益を従来予想の840億円から前期比7%増の790億円(会社予想820億円)に減額修正した。17年3月期の同利益は720億円と減益を予想している。
■スタンレー電気 <6923> 2,463円 (-90円、-3.5%)
スタンレー <6923> が3日続落。ドイツ証券は、円高、中国、北米の景気減速への懸念などから、市場の自動車部品セクターへの見方は基本的に厳しいと考えるものの、その中で同社はヘッドランプのLED化、高機能化などから車両1台当たりの売上高を持続的に拡大させることが可能だとみて、収益性改善のポテンシャルを評価。投資判断は「バイ」を継続。目標株価は3250円から3100円へ調整している。
■住友金属鉱山 <5713> 1,224.5円 (-36円、-2.9%)
住友鉱 <5713> が反落。クレディ・スイス証券では、米国経済の減速によるドル安転換や減産により非鉄市況は底打ち反転しつつあり、同社株価の上昇余地が高まっていると指摘。特に、17年3月期の全社経常利益の約4割を占める資源セグメント(利益の大半を占める金市況)の上昇は追い風とみて、レーティング「アウトパフォーム」を継続。目標株価は1700円から1630円に調整している。
■三井不動産 <8801> 2,776円 (-76円、-2.7%)
三井不 <8801> 、菱地所 <8802> など大手不動産株が後場下げ幅を拡大。日銀金融政策決定会合の結果は市場コンセンサス通りの「現状維持」だったが、今週に入り、一部で追加緩和に対する期待感も底流していたことで、不動産株などは緩和トレードで買い付いていた向きの売りが下落基調を助長する背景となった。
■安川電機 <6506> 1,303円 (-35円、-2.6%)
安川電 <6506> が反落。UBS証券では、ロボットの成長も期待され、中期的に注目できる材料も散見されると指摘。それでも、ロボット受注の落ち込みが目立っていることや来期4年振りに減益が予想されること、FA関連大手の相対感も業績モメンタムが見劣りすることなどを勘案して、レーティング「ニュートラル」を継続。目標株価を1400円から1320円に引き下げている。
■栄研化学 <4549> 2,089円 (-55円、-2.6%)
栄研化 <4549> が反落。野村証券では、DNA検査装置のR&D費用は当初想定より増えると予想。引き続きLAMP法結核スクリーニング検査のWHO正式採用がカタリストとしながらも、顕微鏡検査で陰性と判断された患者にのみ使用が推奨される限定採用のリスクが高まったと解説。レーティング「バイ」を継続、目標株価を3400円から3300円に引き下げている。
■DMG森精機 <6141> 1,153円 (-29円、-2.5%)
DMG森精機 <6141> が反落。大和証券は同社に対する業績予想について、北米販路再編に係る一時的な受注減や人員増強等によるコストアップ影響、及び為替影響は、従来想定を上回るものとなる公算だが、固定費の推移や変動費改善効果を中心に会社計画はやや保守的と捉えているとリポートで解説。同証券ではまた、個社要因による北米受注調整の一巡や、今期終盤以降の機種統合や部品共通化等による原価低減効果の拡大が、今後の注目点となるとみて、投資判断は「2」(アウトパフォーム)を継続。目標株価は2200円から1500円へ引き下げている。
■ファナック <6954> 17,975円 (-450円、-2.4%)
ファナック <6954> が反落。14日付で三菱UFJモルガン・スタンレー証券がレーティング「オーバーウエート」継続ながら、目標株価を2万5020円から2万1140円へ引き下げた。iPhone向けロボドリルの需要を引き下げ、今16年3月期は連結営業利益で会社側計画の2101億円(前期2978億3900万円)に対して従来予想の2279億円から2110億円へ、来期予想を2658億円から2177億円へ引き下げている。
■新光電気工業 <6967> 677円 (-16円、-2.3%)
新光電工 <6967> が反落。UBS証券では、主力のMPUパッケージ基板は、パソコンの数量に対して数量減が大きいと指摘。タブレットなど廉価品の数量が減少していることもあるものの、海外競合との競争が熾烈化している可能性があるとの見方で、主要顧客の回路微細化ペースが従来の2年から4年へと長期化したため、パッケージの技術要求が上がりにくくなった可能性があると解説。その結果、主要客からの認定をなかなか取得できなかった海外勢が、同社と同じタイミングで認定を取得できるようになってきていると推察。レーティング「ニュートラル」を継続、目標株価を880円から720円に引き下げている。
■三菱マテリアル <5711> 341円 (-8円、-2.3%)
三菱マ <5711> が反落。クレディ・スイス証券では、方向性が異なる複数事業を抱えることから、同業他社と比較した相対的なディフェンシブ性を評価してきたものの、円高や市況低迷、需要減少など複数事業で来期減益が不可避になりつつあると指摘。株価の上昇余力は小さくなったと考え、16年3月期営業利益予想を818億円から713億円(会社計画は720億円、市場コンセンサスは755億円)に引き下げ、レーティングを「アウトパフォーム」から「ニュートラル」に、目標株価を490円から380円に引き下げている。
■オークマ <6103> 855円 (-19円、-2.2%)
オークマ <6103> が反落。14日付で岡三証券がレーティング「中立」継続、今16年3月期は連結営業利益で従来予想の205億円から会社側計画と同様の210億円(前期145億2600万円)へ引き上げたものの、来期予想を188億円から164億円へ引き下げている。堅調であった北米市場に一服感が生じているうえ、円高も進行しており、海外の利益率低下を懸念している。
■THK <6481> 2,062円 (-45円、-2.1%)
THK <6481> が反落。SMBC日興証券はリポートで、同社に対する業績予想を修正。ただ、全体的に業績予想は微修正にとどまっているとしたうえで、日本、中国における工作機械需要の減速、スマホ関連設備投資の減少は同社にとって逆風であると指摘。基本的に17年3月期はTRAの新規連結効果を除くと減益と予想する見方に変更はないと解説。投資評価は「2」(中立)を継続。目標株価は2200円から2100円へ引き下げている。
■三井物産 <8031> 1,410円(-29円、-2.0%)
三井物 <8031> が反落。米系大手証券では、生活産業等の非資源事業でも苦戦していることから、抜本的な早期改善は期待し難いと指摘。低水準利益が続くとみて来年度中の減配を予想、還元を含めたCFマネジメントに不透明感が増していると解説。レーティングを「2」から「3」に、目標株価を1500円から1250円に引き下げている。
※15日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
株探ニュース