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【特集】取引の魅力高める「フリマアプリ」、利用に弾み! <株探トップ特集>

フリマアプリ「minne(ミンネ)」

―利便性と安全性向上で個人呼び込む―

 スマートフォン(スマホ)を利用したサービスが広がりを見せるなか、スマホのカメラで商品を撮影して気軽に出品ができるフリマアプリの利用者が拡大している。大手IT企業に加えて大手商社もフリマ運営企業へ出資するなど業界を超えて関心を寄せる企業が増えており、一段の伸びが期待できそうだ。

●個人間取引で非課税も魅力

 ネットを利用したフリーマーケット(フリマ)についてはパソコンで利用できるサービスが以前から存在していたが、スマホで商品を撮影して、簡単に出品ができるフリマアプリが登場して以降は、その利用者が急速に拡大している。

 出品の容易さに加えてフリマアプリの魅力を高めているのが、フリマ自体が個人間取引であるため、基本的に消費税がかからないことだ。政府は消費税を、17年4月に現行の8%から10%へ引き上げることを予定しているが、仮に再増税が実施されても個人間取引には影響がないことから、節約志向を強める消費者がフリマへの利用頻度を高める一因になっている。

 また、個人間取引では料金を支払っても商品が届かないなど、一般の店舗と異なりトラブルへの不安が高かったが、この数年で安全に取り引きができる仕組み作りが整備されてきた。配送面での利便性も大手宅配企業との連携で向上しており、安心かつ気軽に取り引きができる仕組みが整備されてきたことで、利用者が急速に拡大しそうだ。以下、関連銘柄をピックアップした。

●GMOペパボの「minne」は500万ダウンロード突破

◆GMOペパボ <3633> [JQ]
ハンドメイド製品に特化したフリマアプリ「minne(ミンネ)」を展開。「minne」は、パソコンやスマホから個人が手軽に自分の作品の展示や売買ができることが魅力で、ハンドメードマーケットでは国内最大を誇る。2016年2月にはスマホアプリが累計500万ダウンロードを突破、ユーザーへの認知度向上が、ハンドメード作家のデビューや作品づくりの後押しとなり、3月7日には登録作家数が20万人を突破したことを発表している。

◆楽天 <4755>
フリマアプリ「ラクマ」を運営。スマートフォンのカメラを利用すれば最短1分で出品することが可能。楽天オークションと相互に連携・補完しながら、インターネットにおけるリユース市場の拡大を目指す。

●三井物は「メルカリ」に出資

◆三井物 <8031>
今年3月2日にスマートフォン向けフリーマーケットアプリ「メルカリ」の企画・開発・運営を行うメルカリ(東京都港区)に出資したことを発表している。メルカリが行う第三者割当増資約84億円のうち、三井物産はリードインベスターの1社としての出資となり、取締役1人を派遣する予定。シェアリングエコノミー分野において事業投資を行うのは総合商社としては初めての取り組みで、東南アジア、ロシア、アフリカなどを含む新興国を中心に、メルカリのグローバル展開を支援していく。

◆ポケットC <8519>
日本最大級のファッションフリマアプリ「フリル(FRIL)」を運営するFablic(東京都渋谷区)と連携してフリマアプリとしては初となるオフィシャルクレジットカード 「FRILカード」を発行している。フリルでの買い物では利用金額の2%相当、フリル以外の買い物でも利用金額の1%相当がフリルポイントとして貯まる。

◆ヤマトHD <9064>
ヤマト運輸が様々な「フリマ」アプリと連携し配送サービスを展開。3月7日からは楽天と連携して「ラクマ」出品者が同社の投函サービス「ネコポス」と小型荷物宅配サービス「宅急便コンパクト」を全国一律のリーズナブルな価格で利用できる「ラクマ定額パック」の提供を開始している。


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