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【注目】前日「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

PCデポの日足チャート 「株探」多機能チャートより

■PCデポ <7618>  1,033円 (+52円、+5.3%)

 東証1部の上昇率7位。8日、PCデポ <7618> が2月の月次売上高を発表。既存店売上高が前年同月比6.6%増と2ヵ月連続で前年実績を上回ったことが買い材料視された。部門別では商品売上高は同6.5%減となるものの、サービス売上高が同23.2%増と大幅に増加した。

■日本電信電話 <9432>  4,906円 (+234円、+5.0%)

 東証1部の上昇率8位。野村証券の通信セクターのリポートでは、通信キャリアの業績モメンタムは良好、株主還元の進展も期待され16年の有望なセクターと指摘。大手ではNTT <9432> のトップピックを継続し、固定通信、携帯通信、データ通信の各事業の増益が続き株主還元の実行に会社がコミットしていると評価。KDDI <9433> 、NTTドコモ <9437> 、ソフトバンク <9984> も利益増と株主還元が注目できるとして、各社レーティング「バイ」を継続。中堅では、沖縄セルラー <9436> [JQ]は、「キャッシュバック競争が沈静化するなか携帯ARPAトレンドの改善が続く」と予想、レーティング「バイ」を継続している。

■KDDI <9433>  2,952.5円 (+81円、+2.8%)

 KDDI <9433> が続伸。8日の取引終了後、株主優待制度を拡充すると発表しており、これを好感した買いが入っている。現行のau端末割引クーポンに加えて、1単元(100株)以上保有する株主を対象に、auが提案する新しいショッピングサービス「au WALLET Market」の人気商品の詰め合わせ(2500円相当)を贈呈するという。詰め合わせ商品の内容は、北海道産「ゆめぴりか」または宮城県産「ひとめぼれ」、神戸開花亭ビーフカレー&煮込みハンバーグ(各1個)、順造選クランベリージュースとなっている。

■電通 <4324>  5,540円 (+150円、+2.8%)

 電通 <4324> が反発。同社はこの日、海外本社の電通イージス・ネットワークを通じて、チェコの有力デジタルエージェンシー「アドエスクプレス社」の株式100%を取得し子会社化することを発表した。08年に設立されたアドエクスプレス社は、デジタルメディアに関する戦略策定とプランニング、広告枠の買い付けなどのサービスを専門に提供しているチェコで最も成長が速いデジタルエージェンシーのひとつ。今回の買収により、デジタル領域のサービスを強化し、チェコのみならず中欧、東欧における競争優位をさらに高めていく。

■セブン&アイ <3382>  4,550円 (+105円、+2.4%)

 セブン&アイ <3382> が4日ぶり反発。不採算事業の撤退を進めるなか、グループの祖業であるイトーヨーカ堂の20店舗を2017年2月までに閉鎖する方針。総合スーパー事業の苦戦が浮き彫りとなっているが、足もとは構造改革へ本腰を入れる姿勢が見直し買いにつながっている。16年2月期にイトーヨーカ堂の営業損益は1972年創業以来初の赤字に転落したもようだが、株価は底値圏で既に織り込み済みといえる。

■東建コーポレーション <1766>  8,670円 (+180円、+2.1%)

 8日、東建コーポ <1766> が決算を発表。16年4月期第3四半期累計(15年5月-16年1月)の連結経常利益が前年同期比94.6%増の103億円に拡大して着地したことが買い材料。アパートやマンションの建設工事が順調に進んだうえ、生産性向上やコスト削減で採算が改善したことが寄与。管理物件の増加で家賃収入が伸びた不動産賃貸事業も大幅増益に貢献した。繁忙期である2-4月期(第4四半期)を前に、通期計画の132億円に対する進捗率は77.9%に達しており、通期上振れを期待する買いが向かった。

■ココカラファイン <3098>  4,620円 (+60円、+1.3%)

 8日、ココカラF <3098> が16年3月期の年間配当を従来計画の60円→70円(前期は60円)に増額修正したことが買い材料視された。既存店の活性化策などの順調な進捗による業績改善を踏まえ、株主への利益還元を増やす。今期の連結経常利益は前期比97.7%増の130億円に急拡大する見通し。発表を受けて、株主還元の拡充を好感する買いが向かった。

■ウィズ <7835>  490円 (+80円、+19.5%)

 ウィズ<7835>がストップ高。この日の正午ごろ、バンナムHD <7832> が完全子会社化を目指して同社に対してTOBを実施すると発表しており、これを材料視した買いが入っている。主要株主を対象とした第1回公開買い付けで、169万5600株(所有割合55.02%)を下限として1株145円で取得した後、一般株主を対象とした第2回公開買い付けを1株560円で行うという。なお、バンナムHDとウィズの間に取引関係はないものの、バンナムHD傘下のバンダイとの間には、1996年に「たまごっち」を共同で企画・開発したのをきっかけに玩具などの企画開発・製品化に関する業務委託や知的財産権の共同保有・運用に関する取引がある。第1回の買付期間は3月10日から4月7日まで。

■アインHD <9627>  5,440円 (+60円、+1.1%)

 アインHD <9627> が反発。野村証券では、16年度調剤報酬改定は、処方箋当たり約40円の技術料減で、約6億5000万円の営業減益要因と試算。それでも、店舗運営の効率化、薬剤師の生産性向上策など会社の経営努力、M&Aを含む規模拡大で影響を克服し、17年4月期以降も経常増益基調を継続できると解説。歴史的に厳しい医療費抑制策を克服、今後も持続的拡大を見込み、レーティング「バイ」を継続、目標株価を7600円から7700円に引き上げている。

※9日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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