【特集】本格リバウンド局面、リード役「好業績・高配当」リスト <株探トップ特集>
OSGの日足チャート 「株探」多機能チャートより
―力強さ取り戻す全体相場、戻り主導株に焦点―
3日の東京株式市場は、日経平均株価が今年初の3日続伸となり、終値は前日比213円61銭高の1万6960円16銭。朝方は円高・ドル安を嫌気して売りが先行したものの、欧米市場で銀行株が買い進まれた流れを引き継いで、メガバンクをはじめとした銀行株に物色の矛先が向き、全般に主力株の強さが目立つ展開になった。そこで今回は、今後のリバウンド相場のリード役を担う可能性の高い好業績・高配当利回り銘柄に焦点を当てた。
●OSGは連続最高益更新を評価
OSG <6136> は精密切削工具大手。同社の16年11月期の連結業績予想は、売上高1170億円(前期比4.5%増)、営業利益230億円(同6.5%増)、純利益140億円(同11.8%増)と連続して営業利益、純利益ともに最高益更新を見込んでいる。さらに、年間配当を前期の46円から50円に引き上げる方針。海外での自動車関連や航空機関連向けに注力し、主力製品ごとにボリュームゾーンでのシェアアップを図る新製品を順次投入する。また、再研磨・再コーティングなどのアフターサービス分野の強化も継続し、業績の拡大を図るという。自社株買いを積極化しており、株主還元姿勢の高さも評価材料。
●センコーはPER11倍台と割安顕著
センコー <9069> は化学、食品や住宅など企業向け主力に総合物流を展開している。業績は12年3月期以降2ケタ営業増益を継続するなど高成長路線を堅持しており、16年3月期の営業利益も173億円(前期比26.7%増)を見込むなど好調。冷凍冷蔵配送を手掛けるランテック社の買収による業容拡大効果が期待されている。コンビニ向けなどで需要が拡大する冷凍冷蔵配送の比率が高まる方向にある。株価は年初から大きく調整を入れたが、PER11倍台は指標面からも割安が顕著だ。
●西松建の3Q営業利益進捗率は96.5%に
西松建 <1820> は、ダム、トンネルなど土木に強みを発揮する準大手ゼネコン。16年3月期第3四半期累計(15年4-12月)の連結営業利益は、154億4500万円(前年同期比2.4倍)となり、通期計画160億円に対する進捗率は96.5%に達している。今後は中期的にも、リニア中央新幹線や東京五輪開催に向けたインフラ整備や都市再開発などに関連した受注拡大の追い風が当面継続しそうだ。
●兼松エレクは仮想化ビジネスに優位性
兼松エレク <8096> は、兼松 <8020> 傘下ITベンダーで、システムの提案・開発を手掛けている。16年3月期は、インフラ構築や仮想化ビジネスなどの優位分野と、中国・東南アジアを中心に海外事業を強化することで、連結売上高635億円(前期比2.6%増)、営業利益64億5000万円(同5.6%増)、最終利益42億円(同21.1%増)と前期に続いて最高益更新を見込む。PERは12倍台と割安で、配当利回りは3.7%台と高水準。
◆主な業績好調高配当利回り銘柄◆
配当 純利益
銘柄 利回り 増益率 株価 PER
西松建 <1820> 2.95 30.2 441 10.2
奥村組 <1833> 3.05 52.4 591 15.7
日揮 <1963> 2.68 2.4倍 1847 9.3
東芝プラ <1983> 2.93 19.5 1279 10.4
ワコールHD <3591> 2.40 18.4 1374 19.4
アマダ <6113> 3.01 41.1 1128 15.8
OSG <6136> 2.52 11.8 1983 13.2
三井海洋 <6269> 2.38 54.5 1577 9.9
住友重 <6302> 2.73 10.9 513 11.6
SANKYO <6417> 3.50 14.6 4280 34.7
マックス <6454> 3.09 10.2 1196 16.6
丸紅 <8002> 3.51 70.4 598.6 5.8
兼松エレク <8096> 3.77 21.1 1856 12.6
センコー <9069> 2.77 28.7 721 11.3
JAL <9201> 2.94 15.4 4049 8.5
ヤマダ電 <9831> 2.39 3.5倍 585 14.2
※株価は3日終値、単位:%、円、倍
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