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【市況】<株式トピックス>=やや期待薄だけに、G20の国際協調に注目

 19日の東京株式市場は、米国株安や円高を背景に目先利益確定の動きが強まり、日経平均株価は再び1万6000円台を割り込んだ。終値は、前日比229円63銭安の1万5967円17銭と反落した。前日の米国株市場ではNYダウ、ナスダック指数ともに4日ぶりに反落となったほか、外国為替市場で1ドル=112円台後半へと円高・ドル安が進行したことが嫌気された。

 市場関係者の期待感がやや薄いものの、来週末の26~27日に中国・上海で20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が開催される。中国での開催となることや、南シナ海の西沙諸島の島に、中国が地対空ミサイルを配備したというホットな問題を抱えていることもあり、どこまで経済政策で金融市場の安定化に向けた協調が可能か疑問視する見方も多い。

 ただ、麻生太郎財務相は「中国の過剰設備や過剰信用、原油安、米国の金利政策での市場との対話などが主要議題になりうる」と発言しており、G20声明の内容が株価や外国為替市場に影響を与える可能性もある。安倍政権としては、少なくともこれ以上の円高阻止に向けて役立つような内容の協調路線を引き出したいところだ。
来週後半には、G20財務相・中央銀行総裁会議での政策協調への期待感が強まりそうだ。(冨田康夫)

出所:株式経済新聞(株式会社みんかぶ)

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