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【市況】【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 明けない夜はない、勇気と忍耐を!

株式アドバイザー 北浜流一郎

「明けない夜はない、勇気と忍耐を!」

●欧米の巨大マイナス材料が重石に

 まさしく猛吹雪相場だ。頼りの日経平均株価は12日には一時1万5000円を割りこんだ。これは14年10月の水準。当時は1万4529円の安値があったが、いまのところまだそこまでは下げていない。

 しかし、状況はなお厳しい。欧米に巨大なマイナス材料があるからだ。(1)欧州:ドイツ銀行の破綻説、(2)米国:石油・天然ガス開発大手のチェサピーク・エナジーの経営不安説。どちらも実際に起きてはならないことだが、特に恐いのは(1)のドイツ銀行の破綻だ。そんなことが起きるとは考えられないのだが、何が起きてもおかしくない時代。絶対ないとは誰も言い切れないだけに、東京市場だけではなく、世界の金融市場は浮き足立ってしまっている。

 実はドイツ銀行の危機説は、昨年の夏にも流れた。ギリシャ危機によりスポンサー的立ち場にあるドイツ銀行もそれに巻き込まれ、破綻が避けられないとの見方からだ。

 それを何とか乗り切ったものの、今回はドイツ銀行の主要融資先であるフォルクスワーゲン(VW)がディーゼルエンジンデータ不正問題で経営的に厳しい状況にある上に、ドイツが中東やアフリカから流入してくる難民問題への対応に苦慮し、経済にも悪影響を及ぼしつつある。また、主要輸出先である中国の景気後退など、経営破綻説をリアリティのあるものにする材料が揃っているだけにやっかいだ。

●嵐の通過を冷静に待つ

 では、ドイツ銀行の破綻はあるのか。「ない」と見てよい。改めて書くまでもなくドイツ銀行は日本なら三菱UFJのようなもの。もし危機的状況に陥れば、国が救済するに決まっているからだ。しかし、市場はそんなことは斟酌しない。いまは破綻説で盛り上がっているため、当面ドル安・円高もやむを得ない。

 ところで、もう一つの問題、チェサピーク・エナジーの経営不安説はどうか。こちらももちろん大問題で、実際に破綻しては困るものの、破綻したとしてもドイツ銀行ほどの影響はない。だからといって、安堵などできるものではないが、最悪倒産したとしても影響は一時的に終わると認識しておきたい。

 しかし、それでも現在、東京市場が落ち込んだブラックホールから脱出するのは簡単ではない。このような局面では市場が落ち着くのをただ待つほかはない。それには忍耐と勇気が必要だが、言い古されたことながら、「下げ続ける相場はなく」、「明けない夜もない」のだ。そして、「夜明け前がもっとも暗い」のも確かである。

 いまは日経平均とドルが下落し、ともに変化が大きく、スピードも早くなっている。これはともに値動きが限界に達しつつあると見てよい。この観点からももうしばらく辛抱したい。

 となると「有望株はないだろう」――こうなろうが、マクドナルド <2702> [JQ]、クックパッド <2193> などは目先さらに多少下げることはあっても、それを計算に入れての投資なら賛成できる。

2016年2月12日 記

●北浜 流一郎(株式アドバイザー)
慶応大学商学部中退後、コピーライター、週刊誌記者、作家業を経て株式アドバイザーへ。マネー誌、証券紙などの株式欄を担当し、ラジオ番組でも活躍。

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